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仏事支援の価値

仏事支援が始まったのでは、3年ほど前です。法事の前に故人様の事を参列された方とお話し、共有する。そして故人様へ向けてお手紙を書くといった内容でした。

これはある意味間違いであったとおもっています。

当時仏事支援の理念を正確にとらえていなかったと反省しています。そのため、施主様へきちんとお伝えすることができず法事をやめてしまわれた方がいました。
本来ならば23回忌法要を行う予定でした。仏事支援の法要案内を施主様へお送りしたところ、問い合わせのお電話がかかってきました。


施主様:「いったい何をやるのか、親戚には年寄りも多く来ていただくだけでも負担を強いている。時間も30分から1時間になり、負担だ」


船木:「僧侶のお勤めの前に故人様の事をお伺いします。それぞれの方が故人様からお伝えいただいたことや教えていただいたことをもっていらっしゃるのでそれを共有していただきます。その後故人様へ向けてご自身の思いをお手紙にしていただく時間を今回より設けました。」

施主様「そんな必要はないし、個人的なことを親戚にはなしてもらうなんて。今まで通りでいいんです。今までのやり方で何の不満もないから。」

船木「仏事普及協会はよりよい法事を行っていただくために故人様と新たに出遇い直しをしていただています。それが本来の法事なのです。」

施主様「検討させてもらいます」

その後、施主様から今回の法事はキャンセルするとのお電話がございました。この時は新しいことを始める際はそれに賛同しない方もいる。時間をかけていけばいいと考えてしまってしました。

しかし、それは違っていたとおもいます。相手の立場になってきちんと伝えることができていなかったから、法事をキャンセルしてしまうようなことがおこったのです。その時の私は仏事支援を行う事が大切であるとなっていたように思います。本来仏事支援は法事の良さを感じていただくものです。フォーマットに沿ったものではなく、それぞれの法事にあったものであるべきです。施主様がどのように法事を考えていらっしゃるか、それをよいものにするにはどうすべきかをよく考えて行うべき支援であると思います。すべての方に均一に行うのではなく、ケースバイケースで実施すべきと思います。
話ができなくても、手紙が書けなくても、故人さまのことを思い、今の自分を考える、そのひと時であればよいのではないでしょうか。

今の私ならば、施主様が仏事支援を必要ないとお話された時に、仏事支援の良さを話しするのではなく、ただ故人様を思って一緒にお勤めさせていただくように話すと思います。また、法事は故人様のためではなくご自身の為に行う事の大切さもお話すると思います。

来年この方の法事があります。次回はお勤めを一緒に行えるようにしたいと思います。

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