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Macherで15人の学生さんと会ってみた -10年前の自分におすすめしたいOB訪問と就活のあれこれ-

久しぶりの更新なのに、仏像と関係ない話ですみません。
先日、テレビで学生のOB訪問アプリ「Matcher」の存在を知りました。

私は普段の仕事で学生さんと会う機会はほぼないので、最近の学生はどんなことを考えているのか、ジェネレーションギャップについて興味が湧き、この2ヶ月で学生15人と会ってみました(コロナもあり、オンライン8割)
つまるところ、暇を持て余した大人の自由研究です(笑)
会ってみてわかったことは、学生も就活も驚くくらい、10年前と変わっていないということです。
そこで今回は、10年前の自分に伝えたいことというテーマで、Matcherの感想をまとめてみました。ちなみに、主に文系就活のケースです。

▪️面談の成立率は50%、会う段取りができるだけでえらい

まず驚いたのは、学生からの音信不通率の高さです。貰った最初のメッセージへ返信した時点からの音信不通率は50%でした。
企業説明会や面接でさえ当日無断キャンセルはあると聞くので当たり前かもしれませんが、最初に10人会うと決めていなかったらすぐ心が折れそうでした笑
逆に言うと、学生さんは、マナーも伴い、社会人と会う段階に到達しただけで、自分を褒めていいレベルです。

▪️OB訪問の動機は「不安」、不安は行動で潰すといい


私もそうだったなあと非常に共感する部分です。コロナで就活の流れが変わって進め方がわからない、「自己分析」や行きたい業界が定まらない、という話を多く聞きました。
社会人中堅に差し掛かり、なんとか働いてる身からすると、「自分」がわかっている社会人はどれだけいるんだろうと思います。
それよりも、「就活」の目的を忘れないことの方が大切だと思います。
即ち、出来るだけ自分の希望に近い会社に内定を得ることであり、ESと複数回の面接の内容をリッチにすることです。
今やろうとしている「就活」が何を補おうとしているのか、考えて行動すると不安はなくなると思います。

▪️OB訪問の最低限のマナーは、相手の会社のHPを読む、なぜから始まる質問を3つ考える


15人のOB 訪問をうけて辿り着いたゴールデンルールです。
HPを読むのは、ネット等にはない直接会って聞くべきことに内容を絞るためです。
「質問を三つ」は会おうとしているOBと会う目的を明確にするためです。
質問が多すぎても三つも思いつかなくても、会わない方がいいです。
インタビュー記事が書きたいわけではなく、自分の就活のために会うのですから、何の判断材料にするためにどういう情報を求めて会うのか、整理してきてほしいと本当に思います。

▪️志望動機は、なぜその「社会貢献」が自分に合うのか、を語る


「社会貢献」を軸に就活している、という学生さんに沢山お会いしました。実は、私も学生当時はその1人でした。
でも、友人の社会人に「なぜ今の仕事をしているのか」ときくと、社会貢献を一番にあげる人は少ないように思います。このギャップは何なのでしょうか。
この世の中において、社会貢献をしていない企業なんてありません。なぜ自分にその社会貢献が合うのか、なぜ面白いと思えそうなのか、が聞かれているのだと推察します。

▪️学ちかや強みは、「再現性」を意識する


正直なところ、面接官は個々の学生の皆さんが達成した偉業(何かで日本一になったとか、やる気のないサークルを盛り上げたとか)の内容にはそれ程興味はないと思います。理由は簡単で、社会人になった時に全く同じ状況は訪れないからです。でも、困難があった時や頑張りたい時に、どうやって行動する人なのか、というのは人によってパターンがあるはずです。面接官はそれに基づいて、「一緒に働いたらうちの会社でうまくやっていけそうか」をみているのではないでしょうか。

▪️自分も含めボランティア でやっている社会人は変人なのでは?


最後に、このMatcherのシステムについて、人事やベンチャーの方は別として、無報酬でやる社会人のメリットが正直わかりませんでした(笑)

一応、お返しに学生さんに何かを依頼できるシステムなのですが、ほぼ形骸化しています。
もしかしたら世の中は善意の社会人で溢れているのかもしれませんが、私のような究極の暇人か、仕事で満たされない自尊心を満たそうとしているか、または邪な気持ちがあるかもしれないので、いずれにせよ話半分に聞いた方がいい気がします。そもそも、仕事やプライベートに全力投球している人はMatcherに当てる時間が少ないのではないでしょうか。いずれにせよ、OB訪問なんてものは、気に入った意見だけ採用したらいいのですが。

以上、就活に苦労した10年前の私へ伝えたいことでした。
伝えたところで何も変わらなかったかもしれませんが、同時に、「大丈夫、失敗しても割と今生きていますよ」とも言ってあげたいです。
私は20人を節目にMatcherは引退しますが、なかなか楽しく、個人的には満足な企画でした。会ってくれた学生さんたちにも感謝しています。
それではまた。

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