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次の大河ドラマに弘法大師を全力推薦したい件

最近驚いたのは、真言宗の開祖である弘法大師(空海)って本当に凄まじい天才だったんだ、ということでした。「弘法も筆の誤り」ということわざは知っていましたが、その天才ぶりは、もはや、字がうまい、程度のレベルでは語れないのです。そう、彼こそ大河ドラマにピッタリな人物なのでは!?

そこで本日は、空海を、大河ドラマの主人公へ推薦する3つの理由をお話しします。

1. 立身出世の物語である

大河と言えば、田舎のバイタリティ溢れる若者が、立派な人物になっていくストーリーが必須でしょう。

非常にざっくりいうと、空海の人生は、今の香川県で生まれ、その知識、語学に天才っぷりを発揮し、唐へ無名の自費留学し、そこで、密教の奥義をただ1人師匠から伝授され、最終的に、最強の仏教「真言宗」という一大組織を創設してしまうという、ネタに事欠かない、完全サクセスストーリーなのです。


2. 応援してくれる地元がある

空海は、当時の腐敗した仏教を嫌い、真言宗の本拠地を山の中に作りました。それが、高野山です。言い伝え的には、「空海が唐から投げた三鈷杵(仏具の一種)が、高野山の松の木に引っかかっていた」らしく、その松が観光名所になっています。

他にも、お遍路で有名な四国八十八ヶ所なんかも、空海が地元四国を盛り上げるべく作った、仏教テーマパークですね。

大河と言えば、地元とのタイアップで観光事業を盛り上げないといけませんから、その点空海ならバッチリです。


3. ライバル関係と恋愛模様で盛り上がる

空海の物語は、常にライバルである最澄との対比で語られます。

最澄は天皇に指名された国費留学生として、空海は無名の滑り込み留学生として、同じタイミングで遣唐使として中国に渡り、それぞれ日本の密教の祖である天台宗、真言宗の開祖になりました。

日本に帰国した後、最澄の「経典を貸してください」というお願いを、空海が断る手紙なんかも残っています。「風信帖」と呼ばれていて国宝です。

また、この過程で、最澄は、スパイ(?)として送ったお気に入りの若いお弟子さんを、空海に取られてしまっており、司馬遼太郎は「空海の風景」の中で、この辺りに恋愛模様があったのではないかと書いています。ちなみに、彼らは仏教にはもちろんストイックだったので、女人禁制です。

でもやっぱり三角関係は、ドラマには欠かせませんよね。3人とも美形の俳優さんをキャスティングすれば盛り上がること間違いなしです。

4. 最後に: 大河が待てない人へオススメの読み物:

では、空海はどんな事を説いたのか、というのは非常に難解なので専門家の方にお任せしたいのですが、「即身成仏」(生きたまま悟りを開くことによって成仏する)方法を説いていたり、身体や言葉や表現の世界を肯定していたり、結構今の人にも響くことを書いているように思います。だからこその最近の密教、空海ブームなんでしょうね。

色んな本が出ていますが、いくつかオススメを。

1. プロが空海の天才っぷりをわかりやすくまとめてくれた記事

2. 当時の世界観も、2人の勢いも伝わってくる漫画。読み始めたら、そうそう!こんな感じが読みたかったの、ってなりました。

3. 空海と距離を置きつつ、原文を引用して解説してくれる本、一冊選ぶならこれかな。

4. 司馬史観の小説とはわかりつつ、やはり読みやすい

以上です。売り出したい女優さんがほぼ出演できない、全員坊主頭はわかりにくい、という苦情が来そうといった懸念事項を乗り越えて、ぜひNHKさんには実現して欲しいです。絶対観ます!

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