見出し画像

#4 映画感想文「オールド・ボーイ」

おはこんばんちは。体痛くて寝込んでまして朝なのか昼なのか夜なのかわからない感じです。あー、今日なんもやってねぇ。と思いながらFilmarks開いて記事になるようなもの探してたわけですが。いいの見つかりましたよ。

どうでしょう。もうハリウッドの出来過ぎた脚本で感動するのやめてみませんか??(暴)

地域によって特産物ってあるじゃないですか。高知のカツオとか、山形のいちごとか、広島の牡蠣とか、十勝の牛乳とか、フランスのワインとか、インドのスパイスとか諸々。地域ごとに獲れるものが違うのは決して食べ物だけじゃなく、映画もそうなんです。ハリウッドならスケールを、邦画なら半径1キロメートルくらい。ボリウッドならラサ論にしたがって感情の舞踊。ヌーヴェルバーグの理論派映画。地域によって映画の面白さって変わると思うのですが、今回紹介する映画は韓国映画です。

邦画より先に韓国映画を紹介しますが、プロパガンダ的意味はないです。あくまで、面白い映画だったよに収まることです。

さて、「オールド・ボーイ」は2003年公開、監督はパク・チャヌク、主演はチェ・ミンシク。パク・チャヌクの復讐三部作のひとつです。ちなみに、後の2作品は「復讐者に哀れみを」、「親切なクムジャさん」です。

⬇︎復讐者に哀れみを

⬇︎親切なクムジャさん

少しだけ脱線させてください。

日本人にとって韓国の映画界には二面性があると思います。

ひとつは、「冬のソナタ」を筆頭にキラリと輝く韓流と呼ばれるムーヴメントがありました。現在も、芸能界では韓流の流行がありますし、中にはスタイルやメイク等韓国の真似する人も多くいますよね。恋愛映画、恋愛ドラマはひとつの市場になっておりますし、日本人には大ウケだったと思います。

もう一つは、昨年ポン・ジュノ監督の「パラサイト」がパルム・ドールとアカデミー賞を受賞した大事件がありました。韓国映画初のパルムドールと、アジア圏初のアカデミー賞という快挙にはみんなが驚きましたよね。しかも、(これは自分の周りの反応だったので一概には言えませんが)韓流大好き勢からの「面白かった」の声があまりなかったんですよね。まず、見てない人も多かったのです。あんなに韓国大好きって言ってたのに・・・。映画好きの間ではすごい話題になったんですけどね。見る人は見るし、見ない人は見ない。映画の本質ですな。

ではなぜ、パラサイトが流行ったのか。それはまた今度じっくり話したいと思います。まず、韓国映画の前哨戦としてオールドボーイについて話します。


あらすじから話そうかと思いますが、Wikipediaでも読んでください。

ざっくり言えば、突然誘拐され15年間監禁された男が、なぜ監禁されたのか真相を追いかける映画です。

芸術には、感性と理性が必要です。美しいと心から感じるにはなぜ美しいのかを考えねばなりません。

この映画には全編通してある手法が使われています。

「イメージ・システム」と呼ばれるものです。

あるシーンで使われた構図と同じ構図の別のシーンが存在する。

つまりは、比較・対比構造を視覚野でイメージづける手法です。なぜ、この手法を使うに至ったかは、映画を見れば一目瞭然なので見て感じてください。

〈イメージ=映像〉の思考の実践が立ち上がってくるか。比較・対比構造がなぜ必要なのか。映画とはイメージの構造である。イメージの構造を知り、哲学していきましょう。(ドゥルーズみたいなこと言ってる。)今回の記事では「イメージ・システム」という言葉を紹介したかったのです。

386世代という文化人の世代があります。

朴槿恵政権の際にブラックリストに入れられたとかいう韓国の文化人の総称です。

パクチャヌクやポンジュノなんかはまさに386世代なんですけど、やはり窮地に立たされた人がとる映画にはパワーがあります。まさに、本作ではバイオレンスな描写が多いですし、目を背けたくなる部分があるのですが、それだけではない。映画を通してどのようなことを観客に伝えたいか。ロジカル・バイオレンスなんですよね。ちゃんと考えないとこの暴力の意味がわからないという高尚さが韓国映画にはあります。(歴史背景とか調べるといかにやばいかがわかります。)


私、立川談志師匠が好きなんですよ。もっともっと枕を引き延ばした記事、書いてみたいですね。


また!


この記事が参加している募集

#映画感想文

66,776件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?