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高い肉はうまい

港区女子という言葉を最近知りました。港区でセレブ〜な遊びをしているキラキラキラキラキラキラした女の人たちをそう呼ぶそうです。

その字面から「えっ!新橋でおっさんたちと一緒に牛丼食ってるわたしも港区女子?」と思いましたが、港区女子の港区には新橋は含まれなくて、「六本木、麻布、乃木坂、赤坂」らへんを港区とみなすようです。はあ~!六本木とかEX theaterでライブ聴くときしか行かねえ~!


でも、今回は縁あって西麻布の隠れ家的日本料理店で高級肉を食ってきました。へへへ。会社同期のオガタと一緒に港区女子ごっこです。

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う~んこの入口の暗さ!慎ましやかだな!ハイソな雰囲気に慣れなくてちょっと怯む新橋サラリーウーマン2名。

お店に入ると、着物のお姉さまがお出迎えをしてくれました。更に靴を靴入れに入れてくれて、鈴がついた鍵を渡してくれました。ラーメン二郎で店員>客の構図に飼い慣らされているわたし、このような手厚いサービスについ恐縮してしまいます・・・


通された席は、バッチリ個室!耳をすませば隣の部屋の会話は聞こえるけど、顔は見えないので何でも話せます!(?)

オガタと会うときはいつもゲスゲスゲスアンドゲスな会話になってしまうので、個室は本当にありがてぇのです。

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シックでハイソな内装。落ち着いた雰囲気だけど、テーブルの料理は美味しく見えるような、良い具合の照明。何か、照れる。


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わかるかな、メニューがこういう和紙に書いてあるタイプのお店ですよ。


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とりあえずドリンクを選ぶ我々。オガタはグレープフルーツジュース、わたしはコーラ。美味しそうなお酒はたくさんあったけど、全ての食べ物に合う神の飲み物コーラを選ばない選択肢がありません。


そんなこんなで料理のサーブが始まります。高橋克典にそっっっくりなお兄さんが都度料理の説明をしてくれて気持ちが高まります。

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蓬豆腐 うに乗っけ

うひょー!ていねい!よもぎ風味のジーマーミ豆腐みたいなもちもちしたやつ。ほのかな草原の香りが春を感じさせます。うにまで乗ってるけど、上品なだしあんかけのおかげでくどくない。うまい。


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海老松前寿司

これもまたていねい。桜でんぶが中に挟まっていてうまい。うすーい昆布が巻かれていて、海老と酢飯をまとめる感じ。山椒の葉っぱもうまい。好き。


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お造り   真鯛とほたてとまぐろとぼたんえび

飾り付けがていねい。すだち、こごみ、しその花、桜。

・・・

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・・・桜!!!!!

(物珍しくてアップで撮ってしまった)


散々写真撮影してから、お刺身を味わいます。

真鯛、うまーい。鯛ってたんぱくな味とか言われるけど、お刺身でこの強い味の白身って普通に強いですよね。すだちの香りを効かせて食べるとまたうまい。

まぐろ、うまーい。まぐろのうまみは舌の付け根で感じるタイプの味覚。トロもうまいが赤身もうまい。好き。

ほたて、あまーい。とろける〜♡って感じではなくほたての貝柱の筋繊維がしっかりと感じられるぷりぷりのもの。サロマ湖らへんで食べたやつに似ている。おいしい。

ぼたんえび、あまーい。こちらはねっとり濃厚タイプ。意地汚いので頭の中身までホジホジして美味しくいただきました。

あ、写真撮り忘れたけど、ツマが美味しかったです。大根のツマじゃなくて、様々な種類のスプラウトをまぜまぜしたものでした。ピリッとスパイシーでお刺身に良く合いました。

 

そしていよいよ本日のメインイベントしゃぶしゃぶが始まります。

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野菜、ドーーーーン!

赤こんにゃくがあるのが珍しいです。近江牛のしゃぶしゃぶだから、近江系で揃えているのかな。赤こんにゃく、滋賀のアンテナショップで見かけて「うわ!赤!レバ刺しかよ!」ってなって以来の再会でしたが、やはり今回もレバ刺しにしか見えませんでした。


高橋克典にめっっっっちゃ似てる店員さんが、野菜をざくざく入れていってくれます。

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きのこ、ドーン!


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お肉、ドーーーーン!!!

近江牛のサーロイン、近江牛のタン。サシがはんぱねえ。サシで迷路できそう。


何気にこういうベタなブランド牛食べるの初めてなのです、わたし。憧れの日本三大和牛!だって神戸に行ったときもお金がなくて、神戸牛ステーキではなく「神戸の牛ステーキ」を食べたし。本物のブランド牛だなんて、気持ちが高まりますね。

野菜を入れ終わった高橋克典さんが「あとは若いお二人で」と個室を出ていったので、お肉タイム開始です。


よーし!タンからいくぞーーー

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モワワワン(何も見えない)


タンって、普通こりこり系じゃないですか・・・その歯ごたえを楽しむまである食材じゃないですか・・・

このタンはね・・・うーん、ふわふわ系!

えっ!?ふわふわのタン!?もはや不思議体験の域ですよ。わたしの知っているタンではない。口に入れた瞬間「あれ?間違ってサーロインしゃぶしゃぶしちゃったっけ?」ってなったもん。

薄切りだからとかの次元じゃなくやわらか〜〜〜くて、端的にうまい。いや、美味しい。世の中の肉は全て「うまい」と表現されると思っていたけれど、これは「美味しい」と言わざるを得ない上品さ。「うまい」だなんておこがましい。アブラでごまかさないうまみ。これがこりこり系だったらガムのように噛み続けていたであろう、すごいうまみ。はあーーー、愛。


続きまして、サーロイン!

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見よ!このシズル感!!

絵に描いたような美しい霜降り肉!

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ぽん酢+柚子胡椒大根おろしで食べちゃうもんねー!!!(この柚子胡椒を混ぜ込んだ大根おろしが非常に美味しくて、後半はこの大根おろしだけムシャムシャ食っていた)

薄ピンク色に軽くしゃぶしゃぶした牛肉、異様に柔らかくてうまい。うんっめーーーーーもうこれは「うまい」でいいよ。「美味しい」とか4文字も言ってらんないよ。思考力を奪ううまさだよ。

柔らかさが尋常じゃないよ。箸で持てないレベル。歯が要らないレベル。肉って飲み物だったんだ!

いや、そして味。味。味がするよ・・・。肉の味。牛の肉の味が凄まじいよ。

牛の肉って獣臭さが大事だと思っているんですけど(だからいきなりステーキでもワイルドステーキばっかり好んで食べるんですけど)、ここまで獣臭さを削った牛の美味しさってあるんだなってビビりました。獣臭さみたいな雑味も含めて牛肉が好きだけど、雑味抜いてもこーんなに美味しさが残るんだーーーーっていう素直な感動がすごい。

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オガタと二人で美味しさに絶句しながら、黙々としゃぶしゃぶします。


途中で気づいたんですけどね、ここ、丸亀製麺のごとく卓上にフリーネギが置いてあるのです。最高じゃないですか?

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この四角い容器がそれです。見覚えあるでしょ。

温野菜に行っても無限に洒落ねぎと翡翠ねぎを注文するタイプの人間なので、嬉々としてフリーネギを鍋にドン!軽く火を通して肉と一緒にドン!

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はい、最高〜〜〜!

肉とネギの親和性がすごい。アフィニティがすごい。肉をカラムにしてあらゆる野菜を通した場合、ネギだけがザクザク回収されちゃうんだろうなってくらいのアフィニティ。


お櫃に入った高級肉たち、1枚1枚大切にしゃぶしゃぶしましたが、前述の通りふわふわとろとろのお肉なのでぺろりと食べ尽くしてしまいました。寂しい・・・

名残惜しげに鍋の中のクズと化した具まですくって食べていたら、高橋克典似の店員さんがシメを持ってきてくれました。

シメ、和紙のメニューには生蕎麦と書いてあったので、てっきりざる蕎麦か何かが出てくるのかな〜と思っていたのですが、高橋克典さん、「さっき打ちました!」みたいな生々しい蕎麦を木箱に入れて個室に持参。ドボンとしゃぶしゃぶ鍋の中に入れて、蕎麦をつける用のだしつゆを我々の前に差し出します。

「このつゆに、あちらのネギを入れて、蕎麦をつけてお召し上がりください」

っあーーー!!!!あのネギ、シメ用だったのかーーー!!!!!

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これが正解。正しいネギの使い方。


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これはノット正解。「卓上薬味は最大限活用する!」というデブ特有の意地汚なさを隠しきれず反省。


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いい具合に蕎麦が茹で上がったので、つゆにつけてズズッ・・・ズズズッ・・・

ッハーーーー!出汁がすごいな!出汁!!

そしてまた、蕎麦がうまいな!本当にさっき打ったのかな?この蕎麦だけでも無限に食べたい。ありがたいなあ。


最後はデザートです。

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抹茶わらび餅+温かいお茶

わらび餅、ぶるんぶるん。ぶりんぶりん。お茶で和む。うまい。愛。

ごちそうさまさまでした。


隣の個室の人たちはおそらく仕事の接待で、とても真面目そうな話をしていたから、わたしとオガタが終始ゲスゲスゲスアンドゲストークをしてゲラゲラ笑っていたのが申し訳なかったです。多分真面目な話の合間に卑猥語がポンポン飛び込んできたはず。


というわけで、港区女子ごっこ最高でした。やはり高い肉はうまいのだ。はっはっは。

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六本木ヒルズの光も、何だか今日はわたしの味方をしてくれている気がする。


*行ったお店

京都 瓢喜 西麻布店


皆さんも美味しすぎるお肉を食べて脳みそをバグらせてみては?



おわり

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