住宅の換気システムをチェックする(風量測定器)

換気システムを設置したら、設計通りに換気量が確保されているか風量測定器という機器で確認します。
これは換気システムを設計しても、必ずしも設計通りに風量が流れるわけではないからです。
そのため、設置後風量測定器での確認が必要です。

風量測定器とは字のごとく風量を測定するための機器です。
設計時に各排気口から排出される風量が計算されますが、その設計通りの風量になっているか風量測定器を排気口に当てて測定します。

風量は、風速計を使用して風速と排気口の径から計算することもできますが、風速はダクトの位置によって流れる速度が変わるので、多点で測定する風量測定器の方が正確です。

風量測定器は排気口の風量バランスを調整するときにも使用します。
一つの排気口に片寄って風がながれてしまうと、他の排気口の風量が減ってしまい、場所によって換気量が不足することがあります。
この場合は、排気口の開きを調整して、設計通りのバランスになるように調整します。

風量測定器の測定方法

風量測定器は通常排気口(吸込口)に当てて測定します。
これは吸込口の方が風の流れが安定して正確な測定ができるからです。
風量測定器は吹出口でも風量を測定できますが、吹出口は乱流になり風量が安定しないため、データのばらつきは大きくなります。

測定方法は簡単で、風量測定器を換気口に当てると風量が表示されます。
なお、風量測定器を当てる場合はすき間がないようにしなければなりません。

風量測定器には測定範囲があります。
測定範囲より大きいと風量測定器自体が圧力損失になり、正確な風量が測れません。
また、測定範囲よりも小さいとデータが安定せず誤差が大きくなります。
そのため、設計の風量にあった風量測定器を使用する必要があります。

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