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省エネ計算はプラン段階から行う

2021年4月から省エネ性能の説明義務制度が開始し、基本的にすべての住宅で省エネ基準の計算が必要になります。
(建築主が省エネ性能の説明は不要と意思表示すれば省エネ計算は不要)

通常省エネ計算は設計終了後に行うことになりますが、これですと間取りなどを決めるプラン段階では省エネ性能がわかりません。
建築主が省エネ基準クリアを求めているのに、設計終了後にクリアしていないことがわかれば、慌てて断熱材や窓などの仕様変更をしなければなりません。

そのため、間取りなどを検討しているプラン段階でも、省エネ性能を把握しておくことをお勧めします。
省エネ基準の計算(省エネ計算)の厄介なところは、同じ仕様(断熱材や窓など)でも外皮平均熱貫流率(UA値)平均日射熱取得率(ηA値)が同じにならないところです。

ただ、プランが変更になるたびに計算し直すのは大変です。
一つの方法としては、自分が普段設計している平均的なモデルプランを作っておき計算しておくことです。
後は、設計プランとモデルプランが異なる仕様があれば、その部分だけを計算し直します。
このようにすることで計算時間を短縮できます。

なお、モデルプランを作成する場合は、開口部比率を意識してください。
窓などの面積は外皮平均熱貫流率(UA値)、平均日射熱取得率(ηA値)の計算結果に大きく影響します。

そのため、自分が普段設計している住宅の開口部比率を把握しておきましょう。
そして、平均的な開口部比率になるようなモデルプランにしてください。
もし可能であれば、開口部比率ごとにモデルプランを作成しておくと、より正確に省エネ性能を判断できます。

もう一つの方法としては、Excelシート専用ソフト(市販ソフト、フリーソフト)などで計算することです。
特に専用ソフトは短時間で省エネ計算を行えるため計算にかかるコストを大幅に削減できます。


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