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費用を抑えた断熱リフォームを考えてみる

断熱リフォーム(断熱改修)は、内装材などをすべて剥がして断熱材や窓・ドアを入れ換えるのが効果的です。
しかしこの方法には大変な費用がかかるため、実際にはあまり行われません。

ここではすべての断熱材などを入れ換えるのではなく、費用を抑えながらできるだけ体感温度を上げることで、より快適な住宅にする方法について考えてみたいと思います。

前回暖房時は体感温度が大事という話を書きました。

体感温度的に考えると床暖房は有効です。
前回作用温度について説明しましたが、作用温度を上げるためには室温だけでなく、室内の壁・天井・床の表面温度を上げる必要があります。
床暖房すると床面の表面温度が高くなるので、作用温度が高くなり、体感温度も上がります。

また、床暖房は暖められた空気が上昇しますので、上下温度差が少なくなります。
そのため体感温度はさらに上がります。

このようなことから、費用を抑えて効果的な断熱リフォームする方法としては、床を断熱改修し、1階を床暖房にするというのは有効な方法だと思います。

断熱性能が低い住宅ですと、冷気が床面に流れてきて温度が下がってしまうので、できれば1階の窓だけでも二重窓にするなどの対策をした方がいいと思います。

あと、古い住宅は暖められた空気が壁から天井に抜けていき、そこからどんどん外に逃げていきます。
そのため、気密性能が低い住宅は壁に気流止めを設置することをお勧めします。
気流止めとは壁の空気が上に逃げていかないように遮蔽するためのものです。

なお、上記は抜本的な対策ではありません。
住宅は何十年も住み続けるものです。
省エネ快適性健康を考えれば、新築住宅を建てる場合は断熱材をケチるのではなく、多少をコストをかけてでも高気密高断熱住宅をご検討ください。
正しい高気密高断熱住宅であれば、その性能は何十年も続きます。
そして、冬は暖房費があまりかからず、暖かくて健康で快適に暮らせるのです。


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