たろりあん

【現代日本昔ばなし風 4】たろりあん

 むかしむかし あるところに らーめんがだいすきな おとこが いました。
おとこは ねっとやてれびで ひょうばんの らーめんやさんを みつけては おとずれ からくちの ぶろくをかいて よろこんでいました。
そんなおとこの いちばんすきな らーめんやさんは 「らーめんたろう」だったので、みんなは おとこを たろりあんと よびました。
「らーめんたろう」は せっきゃくこそ ぶあいそう ですが、ちゅうもんじに とっぴんぐのりょうを じぶんでいって ちゅうもんするという あんもくの しすてむがあり つうぶっている ひとからは にんきのおみせでした。


 あるとき、たろりあんは ともだちにも この 「らーめんたろう」を あじわってほしいとおもい ともだちと ふたりで おとずれました。
3じかんほど ならんではいるとき ともだちは
「たかが すうひゃくえんの らーめんに。」
とおもいましたが、くちにはしませんでした。
さっそく らーめんをちゅうもんしようにも ともだちは やりかたが わかりません。
たろりあんはさっさとちゅうもんしてしまい「これこそが らーめんつうだ」というかおを しています。
こまったともだちは たろりあんに いいました。
「こまったなあ。ちゅうもんできないよ。そうだ、たろりあんの おすすめを ちゅうもんしてよ。」
たろりあんは とくいげに「ましましまし」だの「こっさり」だのいって ちゅうもんしました。
やっときた らーめんをみて、ともだちは おどろきました。
なんとそこには みあげんばかりの たいりょうの もやしがのっていたのです。
「こんなには たべれないよ」
ともだちは いいました。
「いや、これが いいんだよ。」
たろりあんは あいてに してくれません。
おなかいっぱいに なった ともだちは らーめんを のこしてしまいました。
「もっと ふつうの らーめんに いこうよ。」
ともだちが いうと
「ばかいってんじゃねえ。 たろうを たべれないんじゃ ほかのらーめんなんか くうしかく ないよ。」
とたろりあん。
ともだちは かなしくなってしまいました。


  それいこう、いくら たろりあんがらーめんに さそっても
「おなじ ねだんで ぎゅうどんが 2はい たべれるよ」
と あいてに してくれませんでした。
しかたないので たろりあんは にたような らーめんつうぶった なかまと しあわせに くらしましたとさ。


めでたしめでたし。

投げ銭お願いします!!