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チームや組織を一段階高いレベルへ。心理的安全性について

「言いたいことを言いあえる関係」ってすごく素敵ですよね。
これはプライベートに限らずビジネスにおいても重要なことです。

特に組織という枠組みでは、トップを筆頭に序列式で構成されており
権限責任一致の原則が成り立ちます。

※権限責任一致の原則=仕事に対する権限と責任が等価であること。

そのような組織構造の中で、管理者に対して部下が意見を呈する事は良しとされない風潮もあります。

本日紹介する「心理的安全性」とは、組織・チームの中で言いたい事を安心して誰にでも言える状態であるといわれています。

近年は昭和から平成、令和へと働き方も柔軟にありつつある日本ですが
集団主義の意識も依然として強く、隊列からはみ出た人は全員で叩けみたいな風潮があることも事実です。

そういった社会生活の中で、
「なるべく目立ちたくない」・「言われたことだけをしていたい」と思ってしまうのは至極当然の結果であり、決して少なくはない若者達がそう感じている事だと思います。

今日はそういった社会で、重要視されている心理的安全性について記載していきます。


心理的安全性とは?

エイミー・C・エドモンドソン教授が提唱した用語であり、psychological safetyを日本語訳に直したのが心理的安全性という語句になります。


また、2016年にGoogleが発表したプロジェクト結果において、
「最高のチームをつくるために最も重要なのは心理的安全性である」と結論付けた結果を発表しました。
これにより心理的安全性の有用性が評価され、注目を浴びることとなりました。

日本では、石井遼介氏が「心理的安全性のつくりかた」という書籍を出版しています。
10万部以上のベストセラーを誇る、本国における第一人者と言えるかと思います。


なぜ、必要なのか?

心理的安全性の確保がチームや組織にもたらす効果は以下のようなことです。

【1.生産性が向上する】
→言いたい事を安心して言い合える関係であれば、チームとしての学習能力の向上や個々の意識向上につながります。

【2.エンゲージメントの向上】
→自身で考え、発信して職務をこなして行ける職場と言われたことだけをこなす職場では組織・チームへの愛着度で考えても一目瞭然です。

【3.イノベーションに有用】
→意見を持ち寄ることにより、柔軟な発想の捻出が可能となります。新たな価値を生み出していく過程においては、真にチーム全員がプロジェクトへ△することが重要となります。


心理的安全性の向上、低下の原因は?

【向上要因】


言いたい事を安心して言い合える関係を構築するために必要要素として、
石井氏は以下の4つの因子について考えています。

【1.話しやすさ】
当たり前ともいえるかもしれませんが、何よりも重要な事です。
上下関係が厳しい日本においては、忖度や気遣い等が弊害となる場面も多くあるかとおもいます。

【2.助け合い】
「困ったときはお互い様」なんて言葉あるように、日本人は助け合い思考が比較的強い傾向にあるかとおもいます。
しかしこれは「受動的な手助け」がほとんどではないでしょうか?
本当に困っている人が「助けて!」と自分から能動的に言うことができる環境こそ、本当の「助け合い」ですよね。

相互に助けてあげたいと思えるチーム構築がなによりも重要になります。
職務の一環として「助ける」という意識では向上は見込めません。

【3.挑戦】
チーム内の意見を取り入れて積極的に挑戦していける環境があるかどうかです。言い換えるなら、「個人が輝こうと立ち上がった際に、その受け皿がしっかりとあるか」ですね。

【4.新奇歓迎】
「うちはこのやり方でやってるから」なんて言葉耳にしますよね。
日本人はリスク回避の意識が強く、集団に溶け込み適応することを良しとする風潮があります。
「既存=正解」ではなく常に正解を求めて、トライアンドエラーを繰り返して行ける環境づくりが大切です。


【低下要因】

提唱者のエドモンドソン氏が4つの心理的安全性を損なう要因を示しています。

1.無知だと思われる不安
2.無能だと思われる不安
3.邪魔をしていると思われる不安
4.ネガティブだと思われる不安

以上4つを上げています。これら、誰しも一度は思ったことありませんか?
これらのミスや不安の感情を抱く事自体は正常ですが、
それを絶対に許さないというチームの雰囲気や風習が、さらに不安をあおって萎縮した態度を悪化させる要因となります。


まずは管理者や上司・代表から意識変換を

あくまで、心理的安全性の確保のために必要なのはトップや管理者の自発的な意識変化です。

末端の社員が心理的安全性を唱えても、上司が効く耳持たずでは何も変わりません。
「前例がないからダメ」・「余計なことをするな」なんて意識しかなければ、どれだけ部下が発信したい意識を持っていても変化していきません。


まとめ

深く掘り下げて話すと、すさまじい文量になってしまうので概要のみ記載させて頂きました。

気になった方は書籍を購入して読んでみてください。

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