スタートアップが捨てるべき会社員の常識
こんにちは。事業計画研究所です。
本日も「入門 起業の科学」田所雅之(日経BP社)の所感をレポートしていきます。
前回は、「スタートアップとスモールビジネスの違い」というテーマで話を進めていきました。
スタートアップが捨てるべき会社員の常識
前回の記事で述べさせていただきましたが、スタートアップは一時的な組織です。
したがって、一般的な会社に勤める会社員の常識が、時にはスタートアップの弊害となってしまうというわけですね。
本書では、起業家であり投資家でもあるサム・アルトマン氏の言葉が冒頭にて引用されています。
「嘘の仕事(Fake Job)は、やるべき仕事に比べて簡単で楽しめるものだ」
やるべき仕事については、言葉通りの意味なのでしょうが、
嘘の仕事(Fake Job)とは何を指しているのでしょう?
嘘の仕事(Fake Job)とは?
ここでは嘘の仕事(Fake Job)は、「価値を生み出さない仕事」と説明されています。
私には、本当に価値を生み出す仕事以外のことをしている暇はない、と言われているように解釈できました。
日本では、「いかにミスをしないか」が美徳とされ、解答用紙に100点満点の模範解答を書くことができる人が優秀とみなされます。
しかし、スタートアップの世界では、解答用紙や模範解答が存在せず、そもそもの問題すら出題されるものではありません。
新しい問題の設定とそれに対するユニークな解決方法を自ら作り上げることが、スタートアップの役割と言えるでしょう。
会社員とスタートアップのメンバーの違いについて考えたところで、今回のメインテーマである「会社員の常識」について深掘りしていきましょう!
会社員の常識
本書では、次に挙げる11項目について「スタートアップが捨てるべき会社員の常識」を述べていますが、ここでは私がこれらから感じたことを2つの視点から話していきたいと思います。
1つ目の視点は「計画性」についてです。
この視点について、特に関連があるのは①、②、⑤、⑦、⑨の項目です。
スタートアップは何度も述べているように、市場やニーズが初めからある状態で事業を始めるわけではありません。
したがって、考案したビジネスモデルに対して、完璧な計画を練り、仕様書や予算を作るということは、会社ではとても重要なことであっても、スタートアップには不要です。
試行錯誤を繰り返している最中に、いちいちきっちりとした計画書や報告書を作るのは、まさに時間と労力の無駄と言えるでしょう。
2つ目の視点は「チームの役割」についてです。
この視点は、主に③、⑤、⑧の項目と関連深いと感じています。
緻密で詳細まで網羅するような報告書や仕様書を作成することは、それ以上の発展が考えにくい時に行われるべきものです。
スタートアップは、試行錯誤を繰り返し絶えず変化を続け、それをチーム全体で解決していくことが望ましいとされます。
チーム内で役割分担をすることは、スタートアップにおいてはあまり有効な手立てではなく、むしろメンバー全員で議論を繰り返すことが重要とされます。
また、チーム全体で問題の解決を目指し行動を行うため、責任はチーム全体にあり犯人はチーム全員になります。
まとめ
今回は「スタートアップが捨てるべき会社員の常識」というテーマで話をしてきました。
目指しているものが違えば、やらなければならない事も必然的に変わってくるものだと思います。
野球選手になるために必要な練習をしてもサッカー選手にはなれない、というようなことと同じことが、一般企業とスタートアップで働く人にも考えられるということですね!
次回は「なぜ今のタイミングでやるのか?」というテーマについて話していきます。
次回作をお待ちください!
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