"メタバース×NFT○○"が時代を創る⁉
こんにちは。事業計画研究所です。
本日も「NFTの教科書」天羽健介/増田雅史(朝日新聞出版)の所感をレポートしていきます。
前回は、「”NFT×メタバース”が生み出す未来社会」について話してきました。
今回は、前回同様「”NFT×メタバース”が生み出す未来社会」について、より具体的な話をしていきます。
"NFT×メタバース"
前回の記事ではメタバースについての簡単な説明と"NFT×メタバース"によって生まれる「オープンメタバース」について話しました。
今回はより深くNFTとメタバースの関係性について話していきたいと思います。
NFTの登場によってメタバースの世界で可能になったことの中で、もっともインパクトのあることの1つに、2次売買が可能になったことが挙げられます。
現実の物理アイテムの多くはメルカリやブックオフなど、多くの媒体で取り扱われており、簡単に2次販売が可能となっています。どこの服屋で購入しても、メルカリで販売することはできます。
一方、従来のデジタルデータに関しては、クローズドな空間でのモノのやり取りしかできませんでした。しかし、NFTの登場によってその境界がなくなろうとしているのです。
いままでコピーや改ざんが容易とされていたデジタルデータが現実のルールに近づくことで固有の価値がでてきているとも考えられます。
メタバースにおける様々なNFT
メタバースにおけるNFTには、音楽やアート、ゲームやそのゲーム上のアイテムといったものをはじめ、土地や不動産、ファッション、メタバース上でのイベントチケット、メタバース用のアバターやメタバース空間そのもの、などと多種多様なものとして扱われています。
メタバースでやりとりされるもののすべてがNFTになるといっても過言ではありません。
それらの具体例を数点紹介していきます。
メタバース×ファッション
CryptoVoxelsなどでは、ユーザーが自分の土地を所有することが可能で、その土地を自分の好きなようにデザインしたり、自らが所有するNFTアートを飾ることができます。
このようなメタバースでは、土地のほかにアバター用のファッションを販売しています。
3Dアバターに対しての帽子やスニーカー、服やアクセサリーなどといった一般的なファッションアイテムは網羅してあります。
ここで驚くべきは、個人でメタバース向けのアパレルを販売することで生計を立てているような人たちが既に存在しているということです。
メタバース×建築
メタバース上の土地所有者やコレクターは、メタバース上に自らのNFTアートコレクションやプロダクトを展示しています。
これらもNFTによって自分のものであることが証明できることによって希少性が生まれています。
さらに、ギャラリーなどの建築物を魅力的に製作できる人は一握りであることから、自分で建築物やギャラリーを作らずに、クリエイターに製作を依頼するというカルチャーも生まれました。
このカルチャーはまさしく現実世界のそれであり、土地の所有者が建築物を他人に依頼して建造し、自分の資産としているのです。
また、この土地の所有に関しては、個人だけでなく、企業や団体が所有し、自分たちの土地を盛り上げるために活動するというケースも存在しています。
オープンメタバースの実現における壁
このように夢のような世界が広がっているオープンメタバースですが、実現には数多くの越えなくてはならない壁が存在しています。
最も大きな課題とされているのが権利問題です。
NFTはプラットフォームを越えてデジタルデータを持ち越せるという特徴を持っていますが、IPの観点でいうと利用許諾は目の届く範囲内のみでした。
あるIPが「ゲームの中で利用許諾を出す場合はゲームの子の利用にのみ使用してOK、その分の権利料はこちらです」というように範囲を定めます。
この考えとNFTのアプリケーションを越えられる性質との間に相容れない部分が多く存在してしまい、既存のIPビジネスがNFTに進出しづらい原因の1つとなっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「”NFT×メタバース”が生み出す未来社会」というテーマで話をしてきました。
NFTによってメタバースの可能性が加速度的に増しているように思います。
しかし、画期的な仕組みであるがゆえに、法律・規格などさまざまな面での整備がまったく追いついていないというのが現状のようです。
これからメタバースに関するいろんなニュースが飛び交うと思われますが、それらを正確に理解できるだけの知識を身に着けておきたいですね。
次回からは、NFT関連でよく取りざたされているゲーム業界について話していきます。
次回作をお待ちください!
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