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あなたは世界の背景を覚えていますか⁉

こんにちは。事業計画研究所です。

本日も「世界2.0 メタバースの歩き方と創り方」佐藤航陽(幻冬舎)の所感をレポートしていきます。

前回は、「バーチャル・ヒューマン」をテーマに話してきました。

今回は「世界の背景」をテーマに話していきたいと思います。

世界の背景を覚えていない

前回までの記事では主に、人間やアバターに注目して話をしてきました。

今回からは視空間における背景に注目してみましょう。

「人間は人間の専門家」と述べたように、人間やアバターの見た目というものは、メタバースを作り上げるうえでとても重要なことであるとされてきました。

それでは、背景についても私たち人間は、普段見ている世界との違いから違和感を感じてしまうのでしょうか?

結論から述べますと、そんなことはまったくありません

空間の要点

人間は、目印をピンポイントで「空間の要点」として記憶し、ほかの視覚情報はそぎ落としてしまうといいます。

上の画像は渋谷のスクランブル交差点です、と言われなくても多くのみなさんが分かったとは思います。

しかし、例えばこの画像にあるビルの広告やそもそもビル自体に変化があったときに、私たちは気づくことができるでしょうか?

世界の背景」とはこのようなビルの形やビルについている広告のようなものが一例としてあげられます。

したがって、目印とした「空間の要点」以外の視覚情報がまったく違うものに入れ替わったり、色が変わっていたりしていても驚くほどに気づくことができないといいます。

すなわち、仮想空間上に風景を描くときには、アバター以外の風景は意外と適当でも気にならないと言います。

この画像はImage Creatorを用いて作成した「渋谷スクランブル交差点」の画像です。

ビルや背景をみると明らかにおかしい点はいくつも見つかるでしょうが、この画像1つをとってみても、意外と私たちは世界の背景をなんとなくでしか見ていないのです。

日本っぽい風景・アジアっぽい風景

人間は世界の背景をなんとなくしか見ておらず、覚えていないことは理解できたかと思います。

しかし、私たちは「○○っぽい風景」というものを感じることがあります。

このとき、なんらかの特徴をその風景から感じ取っていることになり、世界のデザインを行う上で、これはとても重要なことになります。

上の画像はImage Creatorに描いてもらった「アジアの歓楽街」です。

確かにアジアらしさにあふれた雰囲気を醸し出していますが、それを私たちはどの部分から感じているのでしょうか。

筆者の発見によると、アジアらしさを感じさせる決め手の一つに「看板」があげられるそうです。

アジアには、文字を縦に読ませるというカルチャーが存在しているため、このようなほかの地域では見られない特徴となって表れているのです。

このようにして、「世界の背景」に注目してみることもとても面白いことかもしれません。

Image Creatorによる「ヨーロッパの繁華街 飲み屋街」

まとめ

いかがでしたか?

私たちが普段生活しているこの世界について、私たちは無意識のうちに情報の取捨選択を行っています。

この人間の情報のキャッチの仕方について調査し、適応することによってあたかも実世界のようなメタバースが作り上げられると考えると、とても興味深い話です。

次回作をお待ちください!

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