バーチャル・ヒューマンの躍進⁉
こんにちは。事業計画研究所です。
本日も「世界2.0 メタバースの歩き方と創り方」佐藤航陽(幻冬舎)の所感をレポートしていきます。
前回は、「人間の専門家」をテーマに話してきました。
今回は「バーチャル・ヒューマン」をテーマに話していきたいと思います。
メタバースの話と一見関係なさそうですが、これらの文化・技術はメタバースの普及に必要不可欠ともいえるでしょう。
特に文化の面では、日本は世界の中で最先端を走っているといっても過言ではないと思います。
VTuber
イラストやCGのアバターが動画配信するYouTouberのことを「VTuber」と呼びます。
始まりは、2016年ごろとされており、「キズナアイ」という女の子のVTuberが誕生し、大人気となりました。
YouTubeチャンネルの登録者数は、300万人を超えており、Twitterアカウントのフォロワーは60万人を超えています。
あまりにも人気が高かったため、BS日テレでレギュラー番組まで毎週放送されたほどです。
日本は漫画とアニメの先進国であるため、キズナアイをはじめとするVTuberは早くから普及しました。
YouTubeの投げ銭で世界一の金額を記録するなど、日本のVTuberは海外からも注目を集めています。
バーチャル・ヒューマン
VTuberと少し異なり、バーチャル・ヒューマンは本物の人間そっくりに造形されたものです。
代表的なバーチャル・ヒューマンには「imma」があげられます。
2018年にInstagramのアカウントが開設され、フォロワーは35万人ほどいます。
2021年夏に開催された東京パラリンピックの閉会式にも登場しています。
immaはPRADAをはじめとするアパレルブランドや飲料水メーカーとコラボしており、これはグローバルブランドが架空の人間をキャスティングし、モデルとして使い始めていることを意味しています。
見た目が人間そっくりすぎることもあり、immaを実在するファッションモデルだと勘違いしてInstagramをフォローしている人も少なくありません。
現在は静止画の投稿がメインですが、今後は3DCGによる動画もどんどん作られていると考えられます。
バーチャル・ヒューマンのすごさ
バーチャル・ヒューマンはなぜ起用されるのでしょうか?
実在する人間のモデルは、加齢と共に見た目が変化していき、いつまでも若々しくいられるわけではありません。
ならば、自分たちのブランドにあったバーチャル・ヒューマンを新たに作ってしまうか、immaのようなバーチャル・ヒューマンを探し出してスポンサー契約を結んだほうがよいとも考えられるのです。
同様のことはVTuber業界でも起きており、2022年には伊藤忠商事がVTuberのマネジメントを手掛けるANYCOLORに出資を行い、通信や食品、アパレル業界のプロモーションの場で起用しています。
若者世代を中心にVTuberの認知とファンは増えており、新たなPR手段として大手企業の間でも採用が相次いでいるのです。
しかし、バーチャル・ヒューマンとVTuberの決定的な違いとして、いわゆる「中の人」がいるかいないかという点があげられます。
バーチャル・ヒューマンにはそのような存在がおらず、したがってスキャンダル・炎上といった心配もないというわけです。
まとめ
いかがでしたか?
もはやリアル「竜とそばかすの姫」の世界はすぐそこまで来ているのかもしれません。
人間は人間の専門家であるがゆえに最も難しい部分だと前の記事では述べていますが、近年の目覚ましい技術革新によってそれがついに克服されるのでしょうか!?
次回作をお待ちください!
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