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#3「広告はどのように利益を生み出しているの?」

現代社会に及ぼすインターネットの影響は大きくなってきています。それに伴って、ネット上で“情報”で収益を得る人も増えています。例えば、ブロガーやYoutuberなど、大学生の皆さんにはお馴染みの存在かと思います。

他にも、女性向けにファッションやコスメについて紹介しているサイトや、旅行情報をまとめたサイト、料理レシピを掲載したサイトなど、情報のジャンルは様々です。
きっと皆さんもよく利用するのではないでしょうか?こういったサービスは広告で売り上げを得ているそうですが、一体どのような仕組みなのでしょうか? 

     

身近にある広告収入

  皆さんが動画やサイトを見ている際にCMや、バナーが出てくることがあると思います。あれがまさに広告です。CMやバナーを出すのにもそもそもお金がかかりますが、それがクリックされるごとにお金が入ってきます。企業によっては売り上げの8~9割が広告収入なんだとか。

※バナー:ウェブページに表示される帯状の広告のこと。クリックするとその詳細のページが表示される。

例① Youtube

 Youtubeで200万人がある動画を視聴したとします。200万人というと横浜市の人口くらいの数です。その人たちが見る動画一回一回に広告が出る。横浜市のほとんどの人が、その広告を見るわけです。

 広告に利益が発生する基準はそれぞれ異なります。クリックされたら入る、最後までCMが見られたら入る…など。しかし200万人と数が非常に大きいので、たとえクリックする人が10人に1人でも20万回分の広告収入が入ることになります。

例②  LINE

 実は普段よく使うスタンプが広告なのです。よく企業とタイアップしていて、無料でスタンプをダウンロードできますよね。(私も最近あるフルーツのスタンプをダウンロードしてよく使っています。笑)

 ダウンロードにはその企業を友だち登録しなければいけなかったりします。そうすると新商品や、おすすめ商品の情報が時々流れてくるようになります。

日本のLINEユーザーは8000万人以上だそうです。何十万人、何百万人、何千万人もの人が見るのです。購入には繋がらずとも、多くの人に企業の名前や商品などを知ってもらうこともできるので、非常に有効な広告手段ですね。

例③  新聞、雑誌

 ネットだけでなく、新聞や雑誌も広告で収入を得ています。 前にも述べたように広告を掲載するにはお金がかかります。フリーペーパーは広告掲載料があるから、無料で配布することができるのです。


より多くの人に広告をクリックしてもらうために

 こうして広告で利益を生み出していますが、同じ広告を無作為に選んだ100人に出すようなやり方では何回クリックされるのか分かりません。女性向けファッションの広告を男性に出しても、きっとクリックされません。

 どうやったらより多くの人にクリックしてもらえる(=リーチできる)のでしょうか?

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 この問題を解決するべく、広告を出す対象を定められる”アドテクノロジー”という技術が開発されました。これは、インターネット広告に関連するシステムの総称です。

 検索したワードや見たページ、個人ブログなどの閲覧履歴がブラウザに残るようになり、見る人にとって有益な広告を出すことができるようになりました。こうして履歴などから興味関心を分析して出す広告を、ターゲティング広告といいます。


・Amazonでは

  Amazonだったら、誰がいつどの商品を買ったか等が全部分かるようになっています。他のユーザーがよく一緒に買う商品が分かるのも、自分に合ったおすすめ商品が表示されるのもこの仕組みがあるからなのです。

・Facebookでは

 Facebookだったら、年齢や位置情報、ライフイベント、興味関心などの個人情報が分かるようになっています。そのため、より細かいターゲティングができます。その人に向けて有益な広告を出せるだけでなく、情報を集めて傾向を分析することもできます。

 例えば、分析によって20代前半の女性はタピオカをよく飲んでいると分かれば、その層に向けて重点的にタピオカの新商品の広告を表示するようにできます。

 他にも、位置情報によってそこに応じた広告が出されるようになります。海外で見ると海外の広告が出るようになります。

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 このように、アドテクノロジーによりネット広告は非常に効率良く情報発信し、利益を生み出すことができるようになったのです。ネット社会となった現代、広告収入は非常に大きな利益を生み出します。この仕組みを学んでおけば、もしかしたら将来役に立つかもしれませんね!


大学生さえ子、仕事マガジン連載スタートしました!

「働くってどういうこと?」
「アルバイトと正社員は何が違うの?」
「ベンチャー企業と大企業の差はなんだろうか?」
「なぜ会社によって給与が違うの?」
「ブラック企業の見分け方は?」
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素朴で漠然とした疑問は、教科書や授業に特定の答えが載っているわけではないですよね。


でも、できることならスムーズに社会人のスタートを切りたい!
入社前と後のギャップも、できればない方が望ましい。
そのための準備期間として、たっぷり時間のある大学生活で、少しでも社会のことについて理解しておきたい…!

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このnoteでは「働く」ことや「仕事」、「就職活動」について考えたはじめた大学生からの素朴な疑問に、山口豪志さんが答えます。

会社の選び方や働き方を、ビジネスモデルと関連させながら、解説していただきます。

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