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「”ホワイト企業”で働かせて!~ホワイト企業就活のチェックリスト」#7

 最近、ブラック企業や過労死といった問題が大きな社会問題として挙げられるようになってきています。「ブラック企業には就職したくない!ホワイトな企業で働きたい!」と思っている方が多いのではないでしょうか?

 しかしどんな会社でも、自ら「わが社はブラック企業です」なんて言いません。じゃあどうしたらいいんだろう?どうやったら見極められるんだろう?こんな疑問を持っている方に向けてお届けします!


そもそも“ブラック企業”とは


 ブラック企業ってどんな会社でしょうか?残業代が出ない、福利厚生がしっかりしてない、パワハラが横行している、定時で帰れない、人間関係が最悪、など要素は色々あるかと思います。どれも嫌ですね…。

 実は“ブラック企業”という言葉の意味を調べてみても、はっきりとした定義はないんです。“ブラック”な会社は合う人には合うし、ホワイトに感じるような会社でも合わない人からしたらブラックになる。


 例えば、休職中で会社に行かずに給料を貰っているAさん。Aさんは仕事しないで給料を貰えているけど、社会とのつながりがなく苦しんでいる。他の人からしたらその状況はホワイトかもしれませんが、Aさんはブラックだと感じている。

 意識高い系の人たちの集まる会社に入ってしまった、意識の低いBさん。意識高い系からしたら最高の職場でも、Bさんはブラックだと感じている。

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 このように、勤める会社がブラックかそうでないかは人によって違うこともあります。

 ここだけの話、実は多くの人が憧れるような会社ってかなりブラックな側面があるんだとか。テレビ局に勤める人はうつの人がとても多かったり、大手企業で、メディアのコントロールができているからそのブラックさが話題にならなかったり。大手企業だからホワイト、というわけでもないのです。
 
 ではどうしたら自分にとってその会社がホワイトかブラックか見極められるのでしょう?


自分と会社との相性が大切?

 「自分の好き嫌いを理解したうえで、会社の中の人たちとの相性や、経営陣の人たちの考え方や向かう方向性を、理解して共感できるかどうか」が一番重要なポイントです。

 そして自分がはたらくことに対して何を重要とするか、しっかり考えることも必要です。プライベートと仕事をしっかり分けることなのか、毎週必ず休みを取れることなのか、士気の高い仲間たちがいることなのか…。

 働くうえで優先したいことをしっかり決めて、それに合う企業を探しましょう!私も絶賛就活中ですが、果たしてしっくり来る会社に出会うことができるかどうか…。結局は“縁”かなとも思っています。(笑)
 

 もし上記のことができなければ、他に行った方がいいかもしれません。嫌な環境に縛られることほど、人生の無駄はありません。会社の説明会などではみんな似たような良いことしか言わず、見分けがつかないので、1,2週間やってみて合うか合わないか見分けるのも手段の一つです。

 厚生労働省のデータによれば平成26年の新卒就職者で、就職後3年以内に離職した人の割合は32,2%と、約3人に1人です。近年、業界にもよりますが転職は最早普通のこと、敬遠されるものではなくなってきています。もしブラック企業だと思う会社に就職してしまっても、転職をマイナスにとらえる必要はありません。

見極めチェックリスト

 これまでの山口さんのお話と、ハタラクティブの記事のものを合わせてチェックリストを作ってみました。

☑経営陣の人たちの考え方や向かう方向性を、理解して共感できる

☑自分が重要視する条件に当てはまる

☑求人募集の頻度が高くない

☑残業手当の有無や出勤日数、年間休日数などの項目を確認した

☑試用期間が適切

☑口コミを確認した

 一つの目安ではありますが、この6つの項目にチェックがつけば自分にとってのブラック企業である確率は格段に下がるでしょう。


・求人募集の頻度

求人を募集している頻度が高い場合は、それだけ人の入れ替わりが激しいこと考えられます。そのため、離職率の高い企業という可能性が高くなります。

・残業手当の有無や出勤日数、年間休日数

みなし残業の場合は、「固定残業代制度」と表記されていることがあります。また、労働者の裁量によって仕事の進め方や勤務時間などを一任する「裁量労働制」という制度が導入されている会社もあります。

裁量労働制は、規制された労働時間の壁をなくすために施行された制度で、1日に8時間を超える労働をした場合でも残業代が支払われることはありません。そのため、長時間労働を強いられる可能性があります。

そのほか、有給取得率も見てみると良いでしょう。

・試用期間

正社員として採用するための試用期間を設けている会社もあります。
試用期間の長さは、1ヶ月~3ヶ月ほどが一般的です。しかし、あまりにも期間設定が長い場合や、試用期間が伸ばし伸ばしになってしまう場合は警戒したほうが良さそうです。期間内は企業側に雇用の決定権があるため、理不尽な理由で退職を迫られることもあるようです。

・口コミ

最近は実際にその会社で働いている(いた)人の声を聞くことができるようになりました。たとえば、OpenWork。給料や福利厚生についてなど、その会社のリアルを知ることができるのでオススメです。中途採用を狙う方でも、新卒の方でも使えます。

参考・引用:ハタラクティブ「ブラック企業の特徴は?見極めて回避するのは可能?」(2018/04/23)


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 “ブラック企業“に就職しないためには、その会社がどんな会社なのか、自分との相性はどうなのか、自分でちゃんと考えて見極めなければなりません。だから自己分析と、企業研究は欠かせないのです。面接対策だけでなく、自分に合う企業を見つけるためにも重要な作業です。就職・転職を考える際、この二つは非常に重要なものであるということを認識しておきましょう。


●山口さんに質問してみた、ちょっと気になるコト
Q. やりたいことが決まっていないのですが、今のまま就活しても良いのでしょうか?

A. 行動を起こした方が次の目的地が見やすいので、ぜひ就活してみてください。何もしないでいるともやもやだけが募るので、行動して気晴らしをしましょう。頭で考えていることは、自分の中だけの話なので、行動を起こしてまわりに発信しましょう。そこからやりたいことの解像度が上がったり、言語化できたりします。まずは行動、その後思考するのが良い順序かと思います。
 就活前の人は、バイトやインターンなど利害関係のない年長者とたくさんつながること、社会との接点を増やすこと、たくさんのビジネスモデルにじかに触れることに時間を使うと人生の幅が出るので良いと思います。

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このnoteでは「働く」ことや「仕事」、「就職活動」について考えたはじめた大学生からの素朴な疑問に、山口豪志さんが答えます。

会社の選び方や働き方を、ビジネスモデルと関連させながら、解説していただきます。

過去記事は、こちらからどうぞ!

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