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群盲象を撫でる:ぐんもう ぞうをなでる#132 辞書の生き物

群盲象をなでる

 「群盲象をなでる」は「群盲象を評す」とも言われることわざで、一部分の情報で全てを理解したつもりになってしまうという意味になります。

群盲」とは、複数の盲人の意味です。
彼らがそれぞれ象の体の一部を触って象を理解しようとしますが、鼻を触った人は「象は蛇だ」、足を触った人は「象は丸太だ」、耳を触った人は「象は大きな葉っぱだ」と言うなど、全体像とはまったく違ったイメージになってしまいました。
 一部の情報のみで全体を判断するべきでないという教訓、ならびに自分の意見に固執し他者の話を聞かないことを戒めた慣用句になります。

 この教訓を活かすと、全員の意見や考えをまとめて全体像が見えてくるにつながるケースもあります。
 群盲象を撫でるの寓話は、会社などでのチームワークの研修や研究開発などでの部門間の連携強化の話題として使われています。メンバーを取りまとめて象ならぬ全体像を導き出すリーダーの役割は重要です。

 一部しか見ていないということでは「木を見て森を見ず」ということわざが類義語になるでしょう。
 全体像を見る俯瞰した視点、大局観も持てるようになりたいものです。


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