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茶碗蒸し #222 辞書の生き物

茶碗むし

 漢字では「茶碗蒸し」ですが、発音は「ちゃわんむし」と最後に「むし」が付きますので、知らない人は茶碗に付いた虫なのではと勘違いするかもです(あり得ませんかねぇ)。

鹿児島弁

 ところが、鹿児島ではこの勘違いを歌った「ちゃわんむしのうた」がポピュラーです。

歌詞を書きますが、鹿児島弁ですのですぐには理解できないと思います(右側が日本語訳?です)。

うんだもこら いけなもんな → まったくこれは どんなもんだ
あたいげんどん ちゃわんなんだ → 私のうちの 茶碗なんです
日に日に三度もあるもんせば → 毎日三回も洗ってますので
きれいなもんごわんさー → きれいなものですよ

ちゃわんについた虫じゃろかい → ちゃわんについた 虫でしょうか
めごなどけあるく虫じゃろかい → あらいかごなどを歩く虫でしょうか
まこてげんねこっじゃ → 本当に恥ずかしいことです
わっはっは → わっはっは

 鹿児島弁と言えば、大河ドラマなどで西郷さんがしゃべる「ごわす」などが知られていますが、今の鹿児島ではほとんど使われていません。
 東側の大隅半島にある曽於市などでお年寄りが使っているくらいのようです。

 同時代を生きた坂本龍馬の「ぜよ」も、高知県内で絶滅危惧種になっているようです。

 言葉も生き物ですので変化していますし、辞書に残しておかねば死語になってしまうものもあるでしょう。
 おじさんが「ナウイ」と言っても若者には通じないのでしょうね。
 

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