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読書withスマホ術-読書にとってスマホは本当に悪なのか-

いわゆる近年の「読書術」と題される本では、大抵スマホを脇に置いて読書することは推奨されていない。スマホが目に入るだけで集中力が拡散すること等が研究上立証されていることも、背景としてあるだろう。

確かにそれも事実として屹立しており、否定はし難い。しかしながら、もはや私たちはスマホというメディアが身体的に拡張した世の中で生きている。であれば、そのライフスタイルに合う新たな読書術を編み出してゆくしかないのではないだろうか。従来の読書術の「逆」を張ってみても良いんじゃない?というのが今回の趣旨である。
そういうわけで、私は近頃、敢えてデバイスを横に置いて読書をするようにしている。理由としては、主に以下が挙げられる。

①未知の単語や概念に出会った時、即座に調べることができる。

 これは多くの方も経験していることと思うが、読書するにあたっては不可欠な要素である。特に、異分野の領域の書籍に挑戦している果敢な読者にとっては。
 仮に「デバイスは電源を切った状態で」メモ等を取っておき、あとで調べようと思っても、いずれ失念してしまうかどうでも良いやと放念してしまうのが、人間の性だ。それはあまりに勿体ない(第一「書くために書く」ことにもなりかねない)。せっかく有用なツールがあるのであれば、それを使わない手はないように思われる。
 具体的な用法やシソーラス、コンテクストも含めて調べた方が、一石何鳥にもなるのでオススメする。

②さらに発展的な情報に、即座にアクセスすることができる。

 個人的には、むしろ上述の①よりも②に有効性を感じているところである。これは私の性質にも関係するかもしれない。
 例えば、特に学術書などに顕著だが、参考文献やURL等が付記されていた時、すぐに気になって調べてしまう癖がある。そうしてメインの本文にまで戻ってくるのに時間を要するというのが通常のパターンだ。
 ただ、私自身はこの状態を、必ずしも悪いことだとは捉えていない。むしろ知識・情報のウェブがどんどん有機的に拡張されてゆく感覚がして、まさに「知の快楽」を味わうことができるためだ(これは情報科学風に言えば「拡散的思考」に該当する)。
 この時、発展的に検索した情報を忘れないよう、EvernoteもしくはOnenoteを併用しながら、情報を入力することがポイントだ(出来れば本文目次をインデックスにして)

 以上2点が、「読書withスマホ(デバイス)術」を推奨してみる主要な理由である。他にもまだまだあることと思うので、今後も開発したい。 

※注意点


 そうは言っても、良いことばかり書いては詐欺まがいなので、注意点も書き加えるとすれば「通知音」は消しておき、通知群を目に入れないことだ。可能であれば「おやすみモード」あるいは「集中モード」に設定しておくと尚良い。

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