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ダダダイアリー、主に映画。2024/3/1ー3/15
3月1日
BSスペシャル「それでも声を上げ続ける〜香港 記者たちの闘い〜」録画鑑賞。
国家安全維持法制定後、言論弾圧の烈しい香港に於いてそれでも声を上げ続けるシャーリー・リョンなどジャーナリストたち。台湾でしかデモが出来なくなってしまった現状でも微かな光を求め続ける香港人たちを今後も注視していきたい。
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3月2日
逗子にあるシネマアミーゴにて貸切開催「Peakers'LodgeVol.8」のへ。
前回同様抜群のロケーションでツインピークス好きがただ集まって半日ダラダラと過ごすだけのナイスな企画。美味しい料理とチェリーパイとブラックコーヒー。他に何が要るのかって感じ。しかも久々に丸太おばさんに逢えて大満足な一日となった。
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3月3日
ユーロスペースにて、清原惟監督「すべての夜を思いだす」鑑賞。
公園で打ち合わせをする音楽家たちから始まり、片隅で親しげに踊るダンスチームへと結実されていく物語になる前の断片。無意識に手渡される風に舞う木の葉の様な断片に誰もが何かを思い出す。
多摩ニュータウンのある1日の表層を巡りながら、その背後にある太古から連なる壮大な時間軸と幾つものレイヤーによる生と死とすべての夜を何気ないショットの中に成立させる物凄い恐ろしいニュータウンシネマ。
可笑しさと切なさと凡庸さの中にまた一つ夜が追加される。
上映後には清原監督と太田達成監督によるトーク付き。団地の中からの特別な視点。物語から離れていくその視点の行方を追う興味深い話だった。太田監督の「石がある」も早く観たい。
数日前に性加害疑惑のある俳優主演作が公開決定されていてモヤモヤしていたが、直前で上映中止となったので取り敢えずスッキリした気分で鑑賞できたが、今後も注視していきたい。
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一服したあと下のユーロライブにて開催の「Yoshimitsu Kushida×hitoha.nasu
ROOM / I’m multifaced」上映会へ。
2023年KAATで行われた櫛田祥光作品「ROOM」を奈須一葉のバキバキの編集で映画に変換したものと奈須×櫛田による「シュンカン現在」としての最新作「I’m multifaced」の二本立て。エロスとサスペンスに満ちた濃密な時間を堪能。
そのままの流れで打ち上げにも参加してブチ上がってきた。
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3月5日
映像の世紀バタフライエフェクト「イスラエル」録画鑑賞。
一言で言えばシオニズム礼讃。このタイミングでこの内容。番組制作に関わった全スタッフは自分のした仕事に一生後悔して貰いたい。でなければパレスチナの歴史をキチンと描いた番組を今すぐ制作して放送して貰いたい。
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ユーロライブにて開催のアクターズショートフィルム全作上映にて、2本鑑賞。
前田敦子監督「理解される体力」
根本宗子による会話劇をアクションに満ちたカメラワークで映画として成立させた作品。母性溢れる三浦貴大と無敵の柳英里紗への信頼と愛に満ちた眼差し。作中では描かれない歳月を背負い込み演じる2人の俳優の深みと凄み。久々の鑑賞だけど劇場で観るのは初めて。やっぱり柳英里紗はスクリーン映えする俳優だと実感した。
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中川大志監督「いつまで」
カサヴェテス「ハズバンズ」を彷彿とさせる帰れない3人の男たちの物語。短い中にしっかりと詰め込まれた手堅さに好感も持てるが、ちょっと纏まり過ぎたかな。もっとだらしない方が良かったかも。好みだけど。
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3月7日
先日のPeakersLodgeにて、深夜のブレインパーティことフジテレビで大昔に放送されてたクイズ番組「カルトQ」のデビット・リンチ回の映像を優勝者の小木下さんから入手したので鑑賞。
学生時代の高橋ヨシキが僅差の準優勝。うじきつよしに中村江里子とにかくみんな若い。そして合間のCMも古い。でも今観ても全然面白い。またやって貰いたい。
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サラ・ロイ「ホロコーストからガザへ パレスチナの政治経済学」読了。
ガザ地区占領政策の緻密な分析をしたサラの09年来日講演をまとめた書籍の新装版。サラの警鐘から15年。問題と向き合わなかった私たちと世界。だからこそ今読むべき一冊。イスラエルと日本の類似性を突いた徐京植との対談も必読。
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A24の通販サイトで「ストップ・メイキング・センス」のZINEとコースターのセットを衝動買いしたのが今日届いた。楽しみにしていたのでむちゃくちゃ嬉しいが送料が凄い事になったので当分あのサイトには近付かない様にしなくては。
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ヒュートラ渋谷にて、アリ・アスター監督「ボーはおそれている」鑑賞。
アリ×ホアキン×3時間というだけで観る前から吐きそうになったが、嫌な映画に対する耐性がいつの間にかできており意外と最後まで楽しめた。
中盤から終盤のどんどんくだらなくなっていくのにもう引き返せない感じとか同じA24作品の「アンダー・ザ・シルバーレイク」にも通じる大失敗作ぶりで、振り返ればPCにゲロがピーク。あそこで引き返せたら良かったのにな。エンディングは「未来世紀ブラジル」を思い出したりもしたが、作品に通底した不快で悪意のあるユーモアはやはりアリアスターにしか出せない嫌な感じだった。
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3月9日
新宿南口のスタンディングデモにちょっとだけ参加。デモの良いところは好きな時に好きなタイミングで加わって好きなタイミングで退席出来る所。私の後にも続々と自分のタイミングで加わってくる人たち。ビラを配り出したり旗を振り出したり歌い出したりコールあげたりで楽しかった。良い天気だったし。
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三鷹に移動。
三鷹SCOOLにて開催のグループ上映会「発光カ所」へ。
目当ては清原惟監督の短編2本。
「A Window of Memories」
清原監督の父方と母方の祖母の話が小山薫子さんと坂藤加菜さんの話に変わっていくスリル。テキストに起こして俳優が朗読することの身体性通して行われる歴史の生き直しと物語の受け渡し。ここにもすべての夜が思いだされる仕上がりだった。
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「網目をとおる すんでいる」坂藤さんとよださんが散歩の途中の河原で見つけた白いヤツを巡る考察と戯れ。擬似野宿の実践から始まるかもしれない物語の予兆。これ最初に観たのもSCOOLだった。久々に観たら清原テイストよりもバストリオ味があった。
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清原監督も来場してたので少し話した。ユーロスペースの件は新たな問題が生じて色々動いてるという事でとりあえず励まして来た。
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他の上映作品
久保心花監督「あなたの目の電気」「一緒に遊ぶ時間だよ」
濱名篤史監督「一日と夜」
青石太郎監督「手の中の声」を鑑賞。
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3月11日
「SWITCHインタビー特別編 坂本龍一×福岡伸一」録画鑑賞。
教授と博士による一回性と再現性、フィシスとロゴス、楽譜と遺伝子、asyncと動的平衡、音楽と生命を巡る対話。当たり前の事ほど気がつくのに時間がかかる。生きている事を思い出させる装置としての音楽。最大の兵器は移民であるなど。面白かった。
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ユーロスペースにて清原惟監督「すべての夜を思いだす」2回目。
ニュータウンの1日が縄文から連なるすべての夜を照らし出す。
追悼の為の花火が誕生を祝うキャンドルにもなるその幾つものレイヤーを何気ないフレームに収める凄み。そのレイヤーの先に居る私たち。ずっと探していたマグカップを見つけた様な傑作よりも親密な宝物みたいな作品。これを観た今日もまたすべての夜に追加されるのだ。
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清原惟監督が何もかもを手がけた「すべての夜を思いだす」完全手作りパンフとNASTY FILM ZINE Vol.3を読了。様々な人たちの文章やイラストに地図が付いた読み応え満載のパンフと、清原監督との10年の歳月を凝縮したZINE版「すべての夜」ともいうべきrikoさんのZINE。どちらも素晴らしかった。
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今鑑賞後は、今や行列の出来る無機質カフェと化したカフェモノクロームへ。
映画「ボーはおそれている」とのコラボメニューのパンプキンシフォンケーキとセサミラテとコースターのセットをいただく。映画はイマイチだったけどこっちは大満足だった。やっぱりカフェモノクロームはコラボシリーズ続けて欲しい。それで店員さんとアカデミー賞をディスって来た。
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帰りがけに用賀にあるロックバーエピタフへ久々に寄る。持参したOracle sisters、Fonteyn、Lola CovachのCDを流してもらい良い気分になって帰宅。
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3月12日
国立映画アーカイブで開催中の「日本の女性映画人(2)」にて2本鑑賞。
藤原智子監督「ルイズその旅立ち」
警察に虐殺された大杉栄と伊藤野枝の四女伊藤ルイの生涯を追ったドキュメンタリー。母親譲りのバイタリティで人を巻き込み人を繋ぐ市民活動家として活躍した彼女の魅力的な人柄が数々の証言から浮かび上がる作品だった。また観たい。
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岡本喜八監督「大誘拐 RAINBOW KIDS」
老女誘拐の3人組が逆に老女にこき使われて身代金百億の大博打を仕掛ける。北林谷栄のキュートさと包容力。バブリーな音楽と豪華キャスト。戦争や権力へのアイロニーを込めた喜八の反骨精神が炸裂した笑って泣ける娯楽活劇。スクリーンで観るのは初めてだったけどこれこんなに面白かったっけ。改めて大傑作。最高だった。
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3月13日
岡真理「ガザとは何か パレスチナを知るための緊急講義」読了。
2023年京都大学と早稲田大学での講演を纏めたもの。ガザとはハマースとは、そして何よりもイスラエルとは何か。今起きている虐殺の歴史的背景とその本質を明瞭に解説。未だによく分からないと言ってる方に先ず読んでもらいたい一冊。
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新宿武蔵野館にて、侯孝賢監督「ミレニアム・マンボ4Kレストア版」上映延長してたの2回目の鑑賞。
VICKYが回想する10年前のミレニアム。楽しい思い出じゃないのになぜかいつまでも忘れられない季節の記憶。ホウの素晴らしさよりもスー・チーの美しさに永遠を感じるいつまでも忘れられない作品。
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その後は知人からの誘いでバーレスクバーのafter party tokyoへ。
いつもとは趣向が違うバラエティ企画でバーレスクというよりもハロウィンに近かったな。
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3月15日
午前に歯医者へ。
麻酔で痺れた口のまま池袋へ。
知人がマネージャーとして働くドーナツ&セレクトショップのOLDへ。
今日はチョコクロワッサンとコーヒードーナツとブラックコーヒーをいただく。
生ドーナツがブレイクして忙しくなり、殆ど稼働せずにひっそり置いてるセレクトコーナーで既存シャツにプチオーダーメイドして貰ったものを購入。もう少し暖かくなったら着まくろう。
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帰りに池袋駅西口前で開催していたパレスチナ連帯スタンディングデモに途中参加。
いつでもデモに参加出来るように常に自作のボードを鞄に入れて持ち歩いているのだが、主催者がオリジナルのプラカードをたくさん用意していたのでふらっと思い立った方たちが気軽に参加されていて良かった。
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