文徒ジャーナル Vol.1

Index------------------------------------------------------
1)扶桑社の「ハーバー・ビジネス・オンライン」が配信停止へ
2)首相記者会見 首相を追い詰めた仏メディアと産経新聞
3)衝撃!内閣官房参与・高橋洋一が新型コロナの犠牲者を「笑笑」と表現
4)内閣官房参与・高橋洋一は「謝罪を知らない男」
5)幡野広志「人生相談」批判殺到でcakesの右往左往
6)「疑惑の作家」門田隆将は家永三郎ゼミに所属していた!?
7)宝島社の新聞全30段見開き意見広告「このままじゃ、政治に殺される。」
8)最近書店閉店事情
9)今週の東京オリンピック
 9-1)「ぼったくり男爵」来日せず 5.10
 9-2)池江璃花子に「五輪辞退」を求めるリプが…… 5.10
 9-3)五輪中止を求める署名が凄い勢いで伸びている 5.10
 9-4)朝日新聞「天声人語」が遂に書いた「中止」の二文字 5.10
 9-5)緊急事態の日本列島 公道を走らない聖火リレー 5.10
 9-6)世論を押し切り強行開催か!? 5.11
 9-7)「諸悪の根源」「五輪ファースト」? 5.12
 9-8)「命か、五輪か」破綻しゆく政府・マスコミの欺瞞 5.13
 9-9)内閣官房参与・高橋洋一の「自由な言論」 5.14
----------------------------------------2021.5.10-14 Shuppanjin


1)扶桑社の「ハーバー・ビジネス・オンライン」が配信停止へ

「ハーバー・ビジネス・オンライン」が5月7日をもって配信を停止した。「休刊」である。
《約7年間にわたり、どんどん「近代社会」としての前提が瓦解していく日本を見ながら、メディアに携わる人間としてこのままではいけないと思い、ハーバービジネスオンラインを運営してきました。
しかしながら、本日5月7日をもちまして、すべての記事の配信を停止し、一部連載は日刊スパ・女子スパ・bizSPAフレッシュの3媒体で継続するということになりました。
なお、過去配信記事についてはそのままでご覧いただけます。》
https://hbol.jp/242764
平河エリが「休刊」を惜しんでいる。
《最初に書かせていただいた媒体でした。ブロガーからライターにしていただきました(憚りながら)。
なかなか書けなくなってしまっていましたが、本当にお世話になりました。ありがとうございます。》
https://twitter.com/yomu_kokkai/status/1390577796297068546
志葉玲も呟く。
《志葉も記事を提供していました。攻めてるメディアだったのに残念。》
https://twitter.com/reishiva/status/1390927183510573057
上西充子の才能を開花させたのも「ハーバー・ビジネス・オンライン」であった。上西がツイートしている。
《『政治と報道』(扶桑社新書)は、ハーバー・ビジネス・オンラインに寄稿した記事からセレクトして新書にまとめていただいたものです。サイトの終了はとても残念ですが、過去記事はそのまま残していただけるようです。》
《私がヤフーニュース個人からハーバー・ビジネス・オンラインに書く場所を移したのは、編集長とやりとりをしながら記事が書けたという点が大きいです。
高谷編集長とは『枝野幸男、魂の3時間大演説』からのご縁でした。
『呪いの言葉の解きかた』(晶文社)にも、高谷編集長の「灯火の言葉」を収録。》
https://twitter.com/mu0283/status/1390563000352862209
https://twitter.com/mu0283/status/1390563989176786945
毎日新聞が5月7日付で「『ハーバー・ビジネス・オンライン』が配信停止 上西教授『残念』」(木許はるみ)を掲載している。
《上西さんは取材に「『忖度しない』情報ニーズに応えるオピニオンメディア」という考えに共感し、「はっきりと書くことに対して、『是非』という形で受け止めていただいたので、問題意識を編集長と共有して書くことができていた。
これを書いたらまずいということが基本的にはない形でやってきた。書き手からすると、問題意識を共有できる人と日ごろから意見交換しながら発信できるのは非常にありがたい媒体だった。サイトとして配信停止されるのはとても残念です」と話した。》
https://mainichi.jp/articles/20210507/k00/00m/040/256000c
「毎日新聞デジタル」編集長の齊藤信宏が引用ツイート。
《私にとっても思い出深いメディアです。上西先生にインタビューしていただいて、載せてもらったのもハーバー・ビジネス・オンラインでした。》
https://twitter.com/nobusaitoh/status/1390620993278803970
上西のリプ。
《こちらこそ、ありがとうございました。ハーバー・ビジネス・オンラインの編集長から取材依頼を齊藤さんにおこなって、快諾のお返事をいただいたときには、編集長と「おお!」と喜びました。
※ インタビュー結果は『政治と報道』(扶桑社新書)に収録されています。》
https://twitter.com/mu0283/status/1390621949848477698
文芸評論家の栗原裕一郎が呟いている。
《そういえば最近、菅野完みないね。》
https://twitter.com/y_kurihara/status/1391269167618088961
確かにツイッターのタイムラインでも見かけなくなった。


2)首相記者会見 首相を追い詰めた仏メディアと産経新聞

毎日新聞は5月8日付で「足場固め進める首相 ワクチンと五輪成功に託す政権浮揚と解散」を掲載している。
《首相は東京オリンピック・パラリンピックの成功で政権浮揚を図る戦略を描くが「五輪が中止になるような事態になれば、何が起きるか分からない」(政権幹部)とのリスクもある。
党重鎮は「五輪が国民に支持された形で行われるのか、秋までにワクチンが十分に行き渡るのか」と疑問を投げかける。》
https://mainichi.jp/articles/20210507/k00/00m/010/283000c
そんな首相が緊急事態宣言の延長が決め、5月7日、記者会見を開いた。前首相時代から首相記者会見について開かれるごとにレポートしてきたが、最近になると発言者も限られてしまっている。その結果、記者クラブは安泰なのである。
アメリカで仕事をしていながらも首相記者会見となると詳細にツイートを投稿するのが朝日新聞サンフランシスコ支局長の尾形聡彦。今回も、だ。
《進行中の菅首相会見。首相は「ワクチン接種の加速化」を強調していますが、菅氏は昨年9月の就任以来、総理としてワクチン対策でも最高責任者でした。にもかかわらず、日本の接種回数が、主要国だけでなく、新興国と比べても最低レベルにとどまっている失政の責任こそがまず問われるべきだと感じます》
《進行中の菅首相会見。幹事社の東京新聞記者が、再質問が許されぬ首相会見について、「再質問に答えるべきだ」と質しました。重要な質問なのに、菅氏はこの問いに答えませんでした。再質問は米国などの各国首脳会見で当たり前のこと。質問に答えぬ菅氏に対し、会見中に記者が何度も迫るべきだと思います》
《菅首相会見。質問に菅氏が正面から答えず、質疑が噛み合わぬ場面が目立ちました。これは日本の首相会見で再質問が許されていないからで、改善が急務です。冒頭で再質問を認めるよう東京新聞記者が求めましたが、菅氏は無回答。記者たちはそのままにせず、もっと覚悟を持って首相に迫るべきだと思います》
https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1390612950923190274
https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1390621320816119812
https://twitter.com/ToshihikoOgata/status/1390624814449102851
今回の記者会見では幹事社をつとめ、先陣を切って質問に立ったのが東京新聞であった。しかし、翌日の紙面で東京新聞の記者が首相に再質問に応じるよう求めたことについては、さすがに会見採録には掲載しているものの、記事では一切取り上げてもいない。首相にとっても、紙の東京新聞にとっても「重要な質問」ではなかったようだ。「紙の」とわざわざ断ったのは電子版では5月7日付で掲載した「1人1問の菅首相会見 本紙記者『再質問に応じて』と要望、結果は…<記者会見詳報>」では次のように書いている。
《菅義偉首相の7日の記者会見で、内閣記者会の幹事社として最初に質問した本紙は「国民の疑問に答える有意義な質疑となるよう再質問があった場合、応じるようお願いします」と直接、求めた。首相会見は1人1問が原則とされている。この日も、会見の開始前に事務方が注意事項として「追加質問はお控えください」と述べていた。
会見に先立ち、本紙を含む内閣記者会の一部加盟社は、回答が不十分だったりした場合は再質問を認めるよう、小野日子(ひかりこ)内閣広報官に要望していた。会見での本紙の求めに対し、首相は発言しなかったが、フリーランス記者の再質問には応じた。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/102841
憲法学者の南野森のツイートも紹介しておこう。
《幹事社・東京新聞の質問は27:20 辺りから。そして東京新聞のもっともな要請に首相は触れずに次の幹事社・共同通信の記者が質問。そこで共同通信は用意してきた質問を読み上げるだけでなく、「先程の東京新聞の要請ですが、首相はいかがお考えですか」くらい聞いてほしかった。もっとメディアの連携を。》
https://twitter.com/sspmi/status/1390681050511134727
朝日新聞をそろそろ退職するはずの飯島浩は連ツイを発表している。飯島は政治部の出身である。
《首相会見①最大の焦点は東京五輪だ。無為無策のコロナ対策の結果、緊急事態宣言を延長して国民の自由をさらに奪うのに、東京五輪は本当に強行開催するのか?
菅首相の発言も注目だが、五輪スポンサーのマスコミ各社が激しく追及するかも注目。世論は怒っている。首相もマスコミも正念場である。》
《首相会見②緊急事態宣言を延長するのなら、みんなに現金一律給付すべきである。飲食店に限らず誰もが自由を制約されている。これ以上みんなの自由を制約するのなら、みんなに補償すべきだ。記者は厳しく追及を!
現金一律給付を「総選挙の隠し球」にさせてはいけない。現金が必要なのは、今だ!》
《首相会見③緊急事態宣言で影響を受けるのは「業種」だけではない。要介護の家族がいる人、シングルマザー、非正規労働者…。「会社」ではなく「個人」を直接支援する政策が必要なのだ。自民党政権にはその視点がない。「業界」を救済して「政治献金」の見返りを得ることしか頭にないからだ。》
《首相会見④感染拡大防止はワクチン接種にかかっていると言う割に、なぜワクチン接種がこんなに遅れているのか。なぜ先進37カ国で接種率が最下位なのか。その結果、国民の自由を制約し続けている政治責任をどう取るつもりか。きょうこそは記者の皆さん、本気で追及してほしい。国民はよく見ています。》
《首相会見⑤東京新聞記者、冒頭の代表質問で記者の再質問に答えるように首相に直接訴えた!これはいい。
ところが菅首相はこれを無視。官邸側司会者も無視。東京新聞も黙ったまま。次の質問者である共同通信記者も首相の質問無視を放置し、次の質問へ。
腰砕け、これじゃだめだ!》
https://twitter.com/SamejimaH/status/1390600494930792448
https://twitter.com/SamejimaH/status/1390606554936791047
https://twitter.com/SamejimaH/status/1390609995293622275
https://twitter.com/SamejimaH/status/1390611198593306624
https://twitter.com/SamejimaH/status/1390613212094025731
東京新聞は結局、「紙」面では黙ってしまった。ま、それでも東京新聞が首相に再質問に答えるよう求めることができたのは、五輪のスポンサーに名前を連ねていなかったからなのかもしれない。
朝日新聞は指名されず、毎日新聞は大型施設への休業要請緩和は妥当かどうかを聞き、讀賣新聞は七月末までに完了を目指す高齢者向けのワクチン接種は、どの程度の自治体が可能かを質問するにとどまっている。もっと他の質問でも良かったのではないだろうか。
朝日新聞の三浦英之も首相会見評論家の「常連」のひとりである。
《首相会見。出席記者には「この状態で本当に東京五輪が開催できると思っているのか」と単刀直入に尋ねてほしい》
《首相会見。専門家によって色々な「対策」が提言されているが、「最大の対策」とは東京五輪を潔く中止し、持てる人的・資金的資源を惜しみなく目の前の新型コロナ対策に投入することではないだろうか》
《首相会見。聞かれたことには答えない。のらりくらりと同じ回答の繰り返し。緊張感のない会見。これでどれだけの国民が「今の状況が改善される」と信じられるだろう?》
《首相会見。毎日多くの人が新型コロナで亡くなっている。そんな残酷な状況を改善できていないのに、「安全安心の五輪を開ける」と首相は言う。具体的な理由は言わない。海外の選手を守ることも大切だけど、自国の国民も守ることも、それに等しく大切なはずなのに》
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1390611553121013763
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1390615590084124676
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1390621742373085194
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1390626847847682058
東京新聞とともに幹事社をつとめた共同通信の記者は単刀直入に問い質してはいる。東京新聞によれば、共同通信の記者は「どのような感染状況になっても国際オリンピック委員会(IOC)が中止を判断しない限り、政府は東京五輪・パラリンピックを開催する立場か」と質問しているのだ。しかし、首相はこの問いに正面から答えなかった。東京新聞によれば概ね次のように答えた。
《対策を徹底することで国民の命や健康を守り、安全・安心の大会を実現することは可能と考えており、しっかり準備していきたい。》
毎日新聞スポーツ記者の倉沢仁志が反応している。
《国民の命と暮らしを守ることと、五輪・パラリンピック開催の両立は本当に可能なのか、首相の決意と責任についてーーという質問への回答が、あまりにも紋切り型で全く決意が伝わってこなかったのですが…
みなさん伝わりました?》
https://twitter.com/hitkurasawa/status/1390624959702061058
ラジオ・フランスの西村カリンの質問が切れ味抜群であった。五輪スポンサーにはできない質問であったというべきか。東京新聞労働組合も「常連」であり、連ツイを発表しているのだが、西村カリンのことも当然、取り上げていた。
《首相会見。
ラジオフランス・西村さん。
「五輪のために数万人の外国人が来日する。選手ら以外は各地のホテルに泊まり一般人と接触する。外国メディアも来ていろいろ取材する。数万人の行動を物理的に監視可能なのか?」
首相「水際対策もある。そこは安全対策を徹底したい」
答えになってない。》
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1390621952503468033
東京新聞労働組合の連ツイからは、このツイートも紹介しておく。
《「前の質問に総理がきちんと答えてから私の質問をします」
首相会見で質問に立った記者はこのセリフを忘れずに発してほしい。》
https://twitter.com/danketsu_rentai/status/1390604418043809795
もちろん、誰もこんな台詞を口にしなかった。これが記者クラブ文化の精華である。TBSラジオ記者の澤田大樹も西村カリンに注目している。
《きょうの総理会見、ラジオフランスの西村カリン記者(@karyn_nishi )の、オリパラ時、メディアなど日本人に接触する可能性のある関係者が来るがどうするのか?との質問への回答が「選手と日本国民は接触しない」、それ以外は「厳しい対策をする」。この答弁だと不安しか残らないですが大丈夫ですか?》
https://twitter.com/nankuru_akabeko/status/1390625901914648580
上西充子が澤田をリツイート。
《選手と一般の国民は接触しない、という説明(既に行った説明と重複)が西村記者の問いに対する答えの冒頭文で時間の8割、9割を占めていて、海外メディアへの対応をどうするのかは、「それ以外については」で1割ぐらいの時間しか答えに費やしてませんでしたね。》
https://twitter.com/mu0283/status/1390626572823011328
西村カリン本人が興味深いツイートを投稿している。
《ツイーターで間違った情報が出た。
私は質問を事前に総理官邸に伝えていない。総理はメモを読んだが、私の質問に答えにならない。総理は選手の管理についての説明をもう一回読み上げたが、質問は「選手以外の関係者」だった。最後の部分だけアドリブでいつもと同じような「水際対策などを徹底します」》
《菅総理は質問を聞きながら、事前に官僚が用意したメモの中で探して、どれが一番質問の内容に少しでも合うかを判断し、答えとしてそれを読み上げてしまう。
菅総理は、官房長官の時に8年間に渡って毎日その「メモ探し」トレーニングしたので、マスターした。
でも、国の首脳としてはあまり良くない。》
https://twitter.com/karyn_nishi/status/1390654542916640768
https://twitter.com/karyn_nishi/status/1390657590439206915
元朝日新聞記者の柴山哲也も西村を評価している。
《首相記者会見、国民投票法改正の質問をあえて深追いした記者はいなかった。
ラジオフランス記者が報道陣や五輪関係者も大量に訪日するが、アスリートの行動制限はしても報道陣はあちこち動きまわる。その安全対策を具体的に問われた首相、虚を突かれたか、安全安心の決まり文句を繰り返すだけだった。》
https://twitter.com/shibayama_t/status/1390636671658385409
記者の問と首相の答がズレてしまうのはこのためだ。産経師匠の質問も鋭かった。何しろ首相がしどろもどろし、真っ当に答えられなかったのである。いや、産経はいつもの産経を貫徹しただけだったのだけれど、もっとも喜んだのは師匠の天敵であった。書記局長のツイート。
《首相会見。産経新聞の記者に「コロナ対策で、憲法に緊急事態条項がないとできないことは何か」と聞かれて、菅首相は何も答えられませんでした。ワクチンの国内治験が必要であることなどを言ってましたが、憲法と全く関係ありません。
改憲の必要などさらさらないことがはっきりしましたね。》
https://twitter.com/koike_akira/status/1390618067596496896
これを清水潔がリツイート。
《産経新聞記者は彼のために超スローの絶好球を投げてあげたのだろうが、バッターの力量が想像を絶する程に低くてまさかの空振り。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1390648000490266624
編集者・加藤郁美のツイート。
《菅首相、何いってるのかまるでわかんない。記者「憲法改正しなければできないコロナ対策とは具体的に何か」菅首相「(もごもごいろろ言ったあと)…ワ、ワクチンの治験に時間がかかる」。ハァ?》
https://twitter.com/katoikumi/status/1390616988687298560
加藤は、こうもツイートしている。
《菅首相さ、「五輪選手にはファイザー社からワクチンを無償提供されることになりました!」っていうのがこの記者会見のキメぜりふになると思ってるみたい。大炎上してるの知らないの?誰か教えてあげて。》
https://twitter.com/katoikumi/status/1390619941150203904
毎日新聞グループホールディングス顧問の小川一がこう総括している。
《菅首相の会見はかなり辛いです。意味不明もあり、頭がかなり真っ白になっているのでは。会見を野球の「攻撃回」とするのか「守備回」とするのかで結果は大きく違います。今、会見は国民に言葉を届ける最大の機会です。「なんとか、しのぐ」という発想は変えてほしいです。》
https://twitter.com/pinpinkiri/status/1390620161460166656
東京大学出版会の黒田拓也が呟いている。
《これからはもう尾身先生を首相と見立てて会見を見ることにする。そうしないと気持ち的にやってられませんな。》
https://twitter.com/takuya1969/status/1390627427353726977
小説家・乃南アサのツイートを首相が読むことはあるのだろうか。
《やっぱり一度でも本来の重みを失って、枯葉より軽くなってしまった言葉を再び甦らせるのは難しいんだなと、つくづく思う。そういう意味でも前首相の責任は重い。死んだ言葉は人の心に沁みていかない。》
https://twitter.com/asanonami/status/1390611213948637186


3)衝撃!内閣官房参与・高橋洋一が新型コロナの犠牲者を「笑笑」と表現

嘉悦大学教授にして、内閣官房参与(経済・財政政策担当)の高橋洋一がツイッターで言い放った。
《日本はこの程度の「さざ波」。これで五輪中止とかいうと笑笑》
https://twitter.com/YoichiTakahashi/status/1391207118502383621
高橋は新型コロナウイルスによる日本の死者を他の国と比べ「さざ波」と表現し、これをもって五輪中止の声を上げることを「笑笑」、すなわち「笑止千万」だと表現しているのだ。
現政権の経済・財政政策担当のブレーンは、コロナ禍の死者をその程度にしか認識していない経済優先主義者であり、そうしたイデオロギーは当然、現政権に色濃く反映されているとみて間違いあるまい。1.2万の「いいね」を獲得しているから、高橋の支持者もそれなりに多いのだろうが、リツイートを見てみると、これが批判の雨嵐状態となっていることがわかる。こんな具合だ。
医師にして小説家の知念実希人がツイートしている。
《数字とか線にしか見えないのかもしれないけど、
このグラフに表されているのは
『人』
なんですよ。》
https://twitter.com/MIKITO_777/status/1391375144724025347
「顔」を想像できない経済学者の頭にあるのは、いつも「カネ」のことばかりなのだろうか。さすがに財務省出身だけのことはある。「凡人エリック」のツイート。
《高橋洋一は酷いな。
東京五輪を中止させたくないからといって、日本のコロナでの死亡者数は世界的には少ないと主張する為に「さざ波」と表現。恐らく政府・小池都知事・IOCもそういう考えなのだろう。
何よりこんな人が内閣官房参与でいいのだろうか?》
https://twitter.com/No_Zey_2020/status/1391527752566673408
ミステリ評論家の千街晶之は高橋を内閣官房参与に指名した政権の体質を問うている。
《こういうことを平然と言う人が内閣官房参与として重用されていること自体が菅内閣の冷酷な本質を示していると思う。》
https://twitter.com/sengaiakiyuki/status/1391410910980313090
ジャーナリストの吉富有治は、高橋を内閣官房参与に就任させてしまう「政治」こそ国家的危機を招くとツイートしている。
《グラフの向こうにある<人の死>を見ようとせず、しかも「さざ波」「笑笑」とまで表現する冷淡さと絶望的なまでの感性のなさ。このような人物を内閣官房参与に就任させた現内閣にこそコロナ以上の国家的危機を感じる。》
https://twitter.com/yujiyoshitomi/status/1391485941114490880
椙山女学園大学国際コミュニケーション学部教授で「70年代ロックとアメリカの風景: 音楽で闘うということ 」(小鳥遊書房)の著書を持つ長澤唯史は、こんな発言はあり得ないとツイートしている。
《その「さざ波」を作っているのが一人ひとりの人間で、その人たちはみな、生活や家族や友人や日常を奪われて亡くなったのだという想像力があれば、こんな発言はありえない。》
https://twitter.com/Sonopapa/status/1391524309202477058
政治学者の山口二郎が進言している。
《人間の死に鈍感な者は権力、政策決定にかかわってはならない。死を防ぐことができなかったとしても、そのことに対する悔いと恥を持つ者が政治を行うべき。》
https://twitter.com/260yamaguchi/status/1391268530675351560
ドイツ・フランクフルト在住の毛ば部とる子が指摘しているように高橋洋一はGWにも首相と会っている。「笑笑」を共有したのだろうか。
《高橋洋一という人は、巷にいる声の大きいおかしな評論家や作家などとは違って、「内閣官房参与」という肩書を持っている。現にGW中は菅首相に直接面会して何らかのアドバイスもしている。首相は「さざ波」「笑笑」と、こんなアドバイスを受けてコロナ対策をしているということなのだ。》
https://twitter.com/kaori_sakai/status/1391405514651701249
5月4日に高橋は首相と会っていることがわかる。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021050400262&g=pol
「鬼哭の銃弾」(双葉社)の小説家・深町秋生ならずとも税金を払いたくなくなるのも頷けよう。
《こういう方が内閣参与なんだから、そりゃ収まるもんも収まらねえわけだよ。いや、ホント税金払いたくない。》
https://twitter.com/ash0966/status/1391325006378921984
「文学を〈凝視〉する」(岩波書店)の文芸評論家・阿部公彦は東京大学教授である。
《この人、どんどん本性が出てきてドツボにはまってる。
数字に強いのがご自慢のようだけど、人間界におりてきた数字の「意味」は、数字だけを見ていては読み取れない。》
https://twitter.com/jumping5555/status/1391390098655166470
「笑」の世界に生きるからこそラサール石井は高橋のこのツイートを許せないのだろう。
《人が一日で百人以上死んでいるのに、「さざ波」というのか。
一つ一つが人の命だ。海外に較べて少ないからと言って何の意味がある。
戦争で若者が一万人しんでもきっと「さざ波」と言うのだろう。》
https://twitter.com/lasar141/status/1391218038490361863
劇団ナイロン100℃所属の俳優・藤田秀世はラサール石井は全面的に正しいと擁護している。
《日本の死者数が比較的少ないというのは事実(この先は分からんが)だろうが、それをもって「さざ波」だの「笑笑」等と言える人にまともな人間性があるとは思えない。一つ一つが誰かにとってはかけがえの無い大切な命だったのだ。石井さんが全面的に正しい。》
https://twitter.com/fujihide/status/1391445505691901956
劇団ナイロン100℃を主宰するケラリーノ・サンドロヴィッチも当然、石井を擁護している。
《石井さんを非難するツイを散見しますが、何も間違っていないと、俺は思いますよ。
考え方は人それぞれでしょうが、高橋洋一さんの「反五輪なら観なけりゃいい」というのは、問題をまったく理解していない。観たくないから反対してるわけではない。アスリートは応援したい。》
https://twitter.com/kerasand/status/1391367352600588296
「原発事故と科学的方法」(岩波書店)の牧野淳一郎は神戸大学大学院教授だ。
《色々な批判がでているけど、この人はコロナについて我々が制御できる(しなければならない)のは変化率である、ということがわかってない、ということがわかる。》
https://twitter.com/jun_makino/status/1391583415409922053
結局、科学としても半端な見方なのだろう。
元文部官僚の前川喜平のツイート。
《高橋洋一内環官房参与を参考人で呼んで国会で真意を質すべきだ。》
https://twitter.com/brahmslover/status/1391286071866978310
「#高橋洋一内閣官房参与の更迭を求めます」が立ち上がりトレンド入りした。花瑛塾広報のツイートする通りである。
《マスコミも菅と高橋洋一を追いかけまわせって。「さざ波程度」が菅政権の共通認識なんですかって。五輪も海外報道の伝聞みたいなことばかりして。なさけない。》
https://twitter.com/kaeizyuku_PR/status/1391396817611509764
漫画家の所十三がツイートしている。
《そも感染拡大阻止より経済!と訴えてたような連中が本気でアスリートのこと考えて安心安全な五輪を実現させようと思ってるわけがない。
五輪も単に経済…金儲けに利用しようとしてただけと思うがな。》
https://twitter.com/tokoro13/status/1391260751021559820
そりゃそうだ。朝日新聞デジタルは5月10日付で「『日本はさざ波、五輪中止とか笑』内閣参与の投稿に批判」を掲載している。
《高橋氏のツイートについて加藤勝信官房長官は10日の記者会見で、「個人としての発言で、政府としてコメントは従来差し控えている」と説明した。記者団から高橋氏が内閣官房参与を続けることが妥当かどうかを問われると、加藤氏は「高橋参与は経済、財政政策に関して意見を述べていただく非常勤の職だ。それにのっとって対応していただくことが非常に大事だ」と述べるにとどめた。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5B4TMTP5BUTFK015.html
首相や加藤の言い草は世論にガソリンを投じたことになろう。フリーの編集者・浅原裕久のツイート。
《死者や遺族を愚弄し、大衆の声を嘲笑う高橋洋一。この男を権力の後ろ盾から引っぺがし、二度と表に出られないようにしましょう。》
https://twitter.com/asahara1966/status/1391405737218166787
朝日新聞デジタルは5月10日付で「内閣参与、感染『さざ波』投稿 菅首相『答弁控える』」を掲載している。
《新型コロナウイルスの感染状況について、内閣官房参与を務める高橋洋一・嘉悦大教授がツイッターで「日本はこの程度の『さざ波』。これで五輪中止とかいうと笑笑」と投稿したことについて、菅義偉首相は「高橋さん個人の主張について、私から答弁することは控えるべきだろう」と述べた。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5B5G7JP5BUTFK01Z.html
「J-CASTニュース」は2009年3月31日付で「元財務官僚の高橋洋一氏、窃盗容疑で書類送検」を公開している。
https://www.j-cast.com/2009/03/31038544.html
「J-CASTニュース」は更に2009年4月23日付で「東洋大、窃盗容疑の高橋洋一教授を懲戒免職」を公開している。
《東洋大学は2009年4月20日付けで、窃盗の疑いで書類送検されていた元財務官僚の高橋洋一教授(53)を「大学の品位を傷つけた」などとして懲戒免職処分にした。同大では「教育に携わる者として許し難い行為であり、改めて大学として深く謝罪する」とのコメントをウェブサイトで発表した。》
https://www.j-cast.com/2009/04/23040070.html?p=all
この映像は本当に「笑笑」だぜ。言い訳は通用しなかった!「すいません」と言って終わったんだって。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm19080933


4)内閣官房参与・高橋洋一は「謝罪を知らない男」

神戸大学大学院医学系研究科感染治療学分野教授の岩田健太郎も高橋洋一の「さざ波」「笑笑」ツイートを厳しい口調で批判していた。
《この程度の「さざ波」だと?ふざけるな。各国がどれだけ悲惨な思いをしたのか知らないからそういう戯言をいう。そして日本もだ。お前がコロナで息ができなくなって苦しんでもだなー、、、それでも皆助けるんだぞ。寛容な日本社会に感謝しろ。そして土下座して詫びろ。》
《物事を相対化していけば賢いふりができると信じ込んでる愚か者め。本質をちゃんと理解しろ。》
《真面目にコメントしとくと、日本よりも「波」が大きいインドやフランスではまず五輪はやらない。イタリアなども同様で、抑え込める見込みがある米国くらいだろう。相対論の誤用の典型。》
《インドの感染は数十メートル級の巨大津波みたいなものです。日本のそれは1メートルの津波なのかもしれませんが「さざ波」だwwwと言って向かっていくのは愚かです。グラフに騙される典型例》
https://twitter.com/kentaroiwata7/status/1391879329097785346

https://twitter.com/kentaroiwata7/status/1391885376336252928
内閣官房参与の高橋洋一がこんなツイートを投稿している。これは「謝罪」ではない!高橋は、窃盗事件の時もそうであったが、はぐらかし上手だ。
《世界の中で日本の状況を客観的に分析するのがモットーなので、それに支障が出るような価値観を含む用語は使わないようにします。》
https://twitter.com/YoichiTakahashi/status/1391902827807526913
毎日新聞は5月11日付で「高橋内閣参与が投稿を釈明『支障出る用語使わない』 撤回はせず」を掲載している。
《内閣官房参与を務める高橋洋一・嘉悦大教授は11日、国内の新型コロナウイルスの感染状況を「さざ波」などと表現して批判を招いたことについて、自身のツイッターで「世界の中で日本の状況を客観的に分析するのがモットーなので、それに支障が出るような価値観を含む用語は使わないようにします」と釈明した。撤回や謝罪はしていない。》
https://mainichi.jp/articles/20210511/k00/00m/010/154000c
「毎日新聞デジタル」編集長の齊藤信宏が引用ツイートしている。
《「これで五輪中止とかいうと笑笑」という部分を撤回していないのであれば、釈明になっていないと思います。》
https://twitter.com/nobusaitoh/status/1392006165173719040
高橋は5月10日夕のネット番組「文化人放送局」で「釈明」している。
https://www.youtube.com/watch?v=RDhcXK1mKIg
「バズフィードジャパン」が高橋の「釈明」を次のようにまとめている。勘違いしているのは高橋じゃねぇの?
《「グラフを見てもらうと、確かにさざ波なんですね。他の国と比べると全然違う。このような状況で五輪中止というと、世界から笑われてしまうんじゃないのということをツイートした」
「それに対していろいろな人が、死者をさざ波っていうのかというんですが、感染者数ですので、英語をきちんと読んでくださいということです(笑)笑ってるのは死者の話じゃなくて、五輪中止というと笑い者になるんでしょというだけ」
そのうえで、日本側から中止を申し入れると賠償金を支払うことになるのではないかと指摘。
批判については「読まないで条件反射的に書いている。前後の話を読んでから言った方がいい」「さざ波はさざ波。中止と意見を言うのはいいが、今の段階で政治課題にはなりにくいのではないか」などと述べた。》
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/sazanami
「赤坂朝霞」が次のようにツイートしている。
《「価値観を含む用語」ってどれのことですか?「笑笑」のことですか?さすが嘉悦大学の教授ともなると素晴しい価値観をお持ちですね。因みに「ブルガリ」も「価値観を含む用語」に該当するでしょうか?》
https://twitter.com/akasaka_moon/status/1391959967972818944
「伝わるデータ・ビジュアル術」(技術評論社)の著者のひとりである荻原和樹のツイートにならえば高橋洋一に欠如しているのは「想像力」であろう。
《データをもとに考えることは、数字を盾に人間を軽んじることを意味しない。当たり前だが感染者や死者の1人1人は単なる数字ではなく、生活や家族や人生設計がある。そんなことも想像できないならデータについて語る資格はない。》
https://twitter.com/kaz_ogiwara/status/1391672262193864707
「文藝春秋digital」の村井弦も私と同様の見方をしているようだ。
《なんかスッキリしたな。例の内閣官房参与もそうだけどよくいるデータを振りかざして得意げに何かを語る人に抱く違和感ってまさにこれ。「数字」を「数字」としか見ていない感じというか。数字の後ろにはいうまでもなく一人一人の人間がいる。そこへの想像力が圧倒的に欠如しているんだ。》
https://twitter.com/Murai_Gen/status/1391900652599611392


5)幡野広志「人生相談」批判殺到でcakesの右往左往

「J-CASTニュース」は4月30日付で「14歳相談への回答が『炎上』 幡野広志氏コラム削除騒動、cakesがコメント『方針が決まり次第お知らせ』」を公開している。
《コンテンツ有料配信サイト「cakes(ケイクス)」に掲載したコラムをめぐり批判が集まっている騒動で、cakes編集部は2021年4月30日、「現在、(筆者の)幡野さんや専門家の方々と対話を続けており、方針が決まり次第お知らせいたします」とのコメントを出した。
コラムでは、14歳の友人が、交際相手と避妊をせずに性行為をしていたり、ネグレクト(育児放棄)の被害を受けていたりするとの相談に対し、「友達自身が気づいて成長していかないといけない」などと自己責任論を説いていた。》
《コラムは読者への説明がないまま、配信当日の26日に削除された。サイトを運営する「note」(東京都港区)は27日、J-CASTニュースの取材に編集部の判断で削除したと明かし、「詳細については、回答を差し控えます」と詳しい説明を避けた。
幡野氏は26日に「ああ、本当だ。消えてる」とツイートしており、記事が無断で削除されたと示唆している。幡野氏にも取材を申し込んだが、30日夕までに回答はなかった。》
https://www.j-cast.com/2021/04/30410737.html?p=all
OurPlanetTV代表の白石草が呟く。
《想像以上にひどい回答だった。怒りが。》
https://twitter.com/hamemen/status/1386800676408229889
漫画家の瀧波ユカリのツイート。
《幡野さんだろうと誰だろうと私は大人ならば性暴力や虐待に鈍感にならぬよう、見過ごさぬよう注意深くあるべきと思う。特に児童に対しては。まして相談で本も出す作家なら。作家がその作家独自の切り口で幸福を語ることと、大人として「それは恋愛ではなく性暴力だ」と伝えることは両立可能です。》
https://twitter.com/takinamiyukari/status/1387681399587557376
cakesは5月7日になって漸く「4/26に掲載した幡野広志さんの記事の取り下げと連載の今後について」を発表する。この文章は「4月26日にcakesで掲載した幡野広志さんの記事に関して、取り下げの経緯と連載の今後についてお知らせいたします」として「cakes編集長 榎本紗智」名義で次のように書いている。
《4月26日、幡野広志さんの記事「友達に恵まれることは、とても幸せなこと」を掲載後に、さまざまなご意見をいただきました。当該記事は、19歳の男性と交際する同級生の友人を心配する14歳女性からの相談に答えるもので、性暴力や児童虐待をされている可能性のある未成年の友人に適切な相談窓口を紹介していない、14歳の女子中学生への対応として無責任といったご指摘を受けました。
みなさまからのご指摘をふまえて記事を取り下げ、方針についてこれまで協議を続けておりました。著者の幡野さんには、記事の取り下げをおこなった直後に、経緯を説明した上で謝罪し、ご理解をいただいております。
本来であれば、相談者の友人の置かれている深刻な状況をふまえて、適切な窓口の紹介をはじめとした選択肢を提示するといったことを編集部が検討すべきだったと考えております。また、cakesというメディアに掲載する以上は、相談者と同じような立場に置かれている方を含め、さまざまな人にとって意義のあるものにすべきでした。
今回は、編集部の力量不足により、幡野広志さんと相談者の方、そして読者の方々にご迷惑をおかけしたこと、改めてお詫び申し上げます。
本件の相談者のご友人については、その後、幡野さんに相談者から直接連絡があり、信頼できる周囲の大人の力を借りることができる状況になったということです。》
更に「連載の今後について」として、こう書いている。
《幡野さんと協議の結果、「幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。」は5月末で終了させていただきます。このような結果となってしまったことを、これまで楽しみに読んでくださった読者のみなさんと、著者の幡野広志さんにお詫び申し上げます。
たくさんのご意見をありがとうございました。》
更に取り下げた記事について、どのような意図があったのか?幡野自身の次のようなコメントも公開している。
《同級生を心配する14歳の相談者さんに心理的な負担をかけないことを考えて、あのような回答をしましたが、相談者さんの選択肢を狭めていることでもあり、児童相談所や支援団体につなげる選択肢を提案したり、連絡先を明記するべきでした。また相談者さんへではなく、読者の方への配慮が欠けていました。
19歳の彼氏と親の問題点は皆様がご指摘をするように、ぼくも編集部も認識をしています。それらを容認する意図はありませんが、DVやネグレクトや虐待という言葉の使用はあえて控えました。相談者さんにとってはあくまで友達の彼氏と親であるし、言葉の重みでプレッシャーになると考えたからです。
私が何かできるんじゃないか、私が何かするべきなんじゃないか、相談者さんに自分を責めてほしくなくて「友達のことを否定せずに、味方でいてあげてほしい。」と答えました。
その後、相談者さんから連絡を頂きました。
『「女の子はこの回答で絶望したと思います」とかいうツイートも見かけましたが、全くそういうことはないです。』『私は幼馴染に何となく申し訳ない気持ちがあったというか、なにも出来なくてごめんねなんて思ってたのですが、幡野さんのおかげで少し気持ちが軽くなりました。』と言っていただけました。
また近くで信頼のできる大人のサポートを得られる状態になったという知らせも頂きました。
社会的な正義を考慮すれば、ぼくの回答が間違っていることは承知しています。相談者の方へ配慮をしつつ、読者の方にも配慮をするにはバランスの難しさがあり、この連載は今月いっぱいで終わりにします。
この連載を通じて学んだことは沢山あり、多くの方に読んでいただけたことを感謝しています。ありがとうございました。
幡野広志》
https://cakes.mu/posts/33721
幡野の連載は、cakesで、2019年にもっとも読まれ、具体的に1000万人という数字も出して幻冬舎で書籍化もされている。
https://www.gentosha.co.jp/book/b13377.html
ただし、記事の削除は今回が初めてではない。二度目であった。「ハフポスト日本版」は5月7日付で「幡野広志さんの連載終了をcakesが発表。『編集部の力量不足によりご迷惑をおかけした』」を公開している。
《・・・2020年10月にはDV被害者からの相談を「嘘」や「大袈裟」と指摘した記事「大袈裟もウソも信用を失うから結果として損するよ」に批判が殺到。記事を削除し、編集部と幡野さんからそれぞれお詫びのコメントが公開された。》
https://www.huffingtonpost.jp/entry/hatano_jp_6094b3cae4b0123515feeda7
「P記者」が「ハフポスト日本版」の記事を引用ツイートしている。なかなか鋭い指摘だ。
《cakesで人気だった連載、幾度かの炎上の果てに終了。デザインテクノロジー方面から成長したメディアなのでジャーナル面での編集部のリスク管理が及んでない印象。でかくなり過ぎたおもちゃを持て余した子どもの行動、が燃やされた感じ。頭を抱える編集部の姿が目に浮かぶ》
https://twitter.com/nekowhisperP/status/1390976264618475523
フォトジャーナリストの安田菜津紀は、削除された記事の内容にも、cakesの姿勢にも疑問を感じ、安田はnoteが運営のプラットフォームを使っている「COMEMO」への投稿を一旦、休止していたという。しかし、cakesが5月7日にくだんの文章を公開したことを踏まえて、安田は5月7日付で「cakesの人生相談連載に思うこと。」を発表している。
《昨年10月、DV被害者からの相談を「嘘」や「大袈裟」と指摘した幡野氏の記事も炎上し、その後、専門家との対談でDV問題について学ぶ連載企画を掲載していました。
その直後に今回のような記事が掲載されたことを考えると、編集やチェック体制など、構造的な問題に切り込んでいかなければ、書き手が変わったところで、同様の問題は繰り返されてしまうのではないでしょうか。》
https://comemo.nikkei.com/n/n10a2814fb196
リイド社の「トーチweb」で「国境線上の蟹」を連載している安東嵩史は次のように厳しく指摘している。
《ここに至っても編集部・著者ともに「何が問題だったのか」ということの本質や、そもそも取材や執筆の対象に対するアプローチの角度がおかしいことなどを理解していないのは本当に救いようがないな》
https://twitter.com/adtkfm/status/1390571406153244674
「Weの市民革命」(朝日出版社)の佐久間裕美子は後味の悪さが残ったとツイートしている。
《作家があたかも「正義」に負けたとばかりに居直りながらの「謝罪のようなもの」を発し、編集部が作家に謝罪する、、、、幡野氏にに向けられた前回の謝罪にも違和感を感じたけれど、今回も後味の悪さが残ります。》
https://twitter.com/yumikosakuma/status/1391369135695798272


6)「疑惑の作家」門田隆将は家永三郎ゼミに所属していた!?

門田隆将は内閣官房参与の高橋洋一同様に「文化人放送局」の出演者である。門田の次のようなツイートを読めば理解できるように二人は仲も良いようだ。
《コロナに高橋洋一内閣官房参与が「日本はこの程度の“さざ波”」とツイートした事に記者が反発。「コメントは差し控えたい。国民の命と暮らしを守る事を最優先に対策に取り組む」と加藤官房長官。図を見ても分るように日本は紛れもなく“さざ波”。今日の文化人放送局で慰めたい。》
https://twitter.com/KadotaRyusho/status/1391645215388102659
これを柳原滋雄がリツイートしている。
《日本人の命を「さざ波」などと表現する人間にまともな愛国者がいるはずもない。役人出身の高橋氏が言ったのはともかく、最も言葉を大事にすべき職業の人間がそれを「追認」したとあっては、その人物の職業倫理を疑われよう。所詮は口先だけの「いのちが大事」。薄っぺらのペラッペラ。》
https://twitter.com/yanagihara1965/status/1391661619415973889
門田隆将の本名は門脇護という。私と同じ中央大学の出身であることは知っていた。サークル活動では「グループH」に属し、講談社の森武文やリクルートの倉田学の後輩にあたるということも承知していた。門田隆将は1958年生まれで浪人しているというから、私の一学年下ということになる。私は1957年生まれで一浪だ。
何で、そんなことを書いているのかというと、門田も「東洋政治思想史」のゼミに属していたとこの本に書かれているからだ。ここでは「日本政治史」ということになっているが、「東洋政治思想史」と呼ばれ、日本政治思想史を学んでいた。
指導教授は家永三郎であった。テキストは「近代日本思想大系 36 昭和思想集 2」(筑摩書房)であった。確か私は花田清輝について発表した記憶が微かに残っている。本人としちゃあ「楕円幻想」批判をしたつもりだったのだけれど、オリジナリティの欠片もない発表だった。
いずれにしても、現在の門田隆将の現在の威勢の良い言動から察するに門田がかつて若き日々に家永ゼミで学んでいたとは到底思えないのである。正式なゼミ生ではなかったにしても聴講生としてゼミに参加し、この本によれば大学時代は《朝日新聞の看板スターだった本多勝一記者のハードカバー書籍を持ち歩き、政治問題でも活発に議論するタイプの学生だった》というのである。な~んだ、門田は「転び」か!
さて、この本とは、論創社から刊行された柳原滋雄の「疑惑の作家『門田隆将』と門脇護」にほかならない。
私とて門田が集英社から刊行した「風にそよぐ墓標 父と息子の日航機墜落事故」が同書の取材協力者の一人である事故遺族の著書から26カ所に及ぶ盗用があるとして東京地裁に提訴され、最高裁まで争われたが、2015年5月に最高裁が上告を棄却し、「風にそよぐ墓標」の出版差し止めと約58万円の支払いを命じる判決が確定した事件のことは承知している。
だが柳原滋雄は「風にそよぐ墓標」の盗作問題にとどまらず、「週刊新潮」時代に起こした三度に及ぶ殺人犯誤報など門田のノンフィクション作家としてのモラルハザードを容赦なく描き出したのだ。柳原滋雄にとって門田隆将は《どのような失態を犯しても、自分の非を認めることのない特異な人格の持ち主》に他ならないのである。そう、門田と高橋洋一は明らかに同類なのである。柳原はこうまで書いている。
《本書の主人公は、短絡的な思考を常とし、オレがオレがの自我意識にあふれ、それだけで生きてきた人間である。自分を〝特別の存在〟と錯覚しているばかりに、過去に犯した失敗を謙虚に振り返る姿勢に欠け、自らの筆で貶めた罪のない被害者らに謝罪する心情も持ち合わせていない。こんな文字通りの「モンスター」が、40年近くもこの国で仕事を続けてこられたのは、「怪物」の存続を許す土壌がこの社会にあったからにほかならない。
これほどの〝デマ屋〟が大手を振って歩いてこられたのが、日本社会の現実の姿である。》
https://ronso.co.jp/book/%E7%96%91%E6%83%91%E3%81%AE%E4%BD%9C%E5%AE%B6%E3%80%80%E3%80%8C%E9%96%80%E7%94%B0%E9%9A%86%E5%B0%86%E3%80%8D%E3%81%A8%E9%96%80%E8%84%87%E8%AD%B7/
これも柳原滋雄のツイート。
《社会に「敵」「味方」の論理を持ち込み、分断を煽る人間ほど罪深い存在はない。そうした風潮が不必要な感情の軋轢を生み、それらの延長を「新たな階級闘争」などと称して自著の売り上げ貢献に結びつけるさもしい姿を見ると、所詮はお得意の「自作自演」商法が止められないのだなとしか理解できない。》
https://twitter.com/yanagihara1965/status/1390852531333464067
門田隆将がワックから刊行した「新・階級闘争論」を切って捨てているのである。
http://web-wac.co.jp/book/bunko/1708
恐らく門田隆将にあっては家永三郎の「新カント主義」は芽を出さないまま死に絶えたのだろう。久しぶりに家永三郎の代表作である「日本思想史に於ける否定の論理の発達」のなかの一節を思い出した。
《真の彼岸へ転身せんが為には現実の徹底的否定が不可欠の契機として前提せられなければならなかつたのであるが、時代は未だ否定的精神の生長をそこ迄ゆるしてゐなかつたのである。》


7)宝島社の新聞全30段見開き意見広告「このままじゃ、政治に殺される。」

宝島社が5月11日(火)に朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞の朝刊3紙(全国版)に同時出稿した両面見開きの全30段の企業広告「このままじゃ、政治に殺される。」が話題だ。
正確にコピーを記せば「ワクチンもない。クスリもない。タケヤリで戰えというのか。このままじゃ、政治に殺される。」とあり、更に「私たちは騙されている。この一年は、いったい何だったのか。いつまで自粛をすればいいのか。我慢大会は、もう終わりにして欲しい。ごちゃごちゃ言い訳するな。無理を強いるだけで、なにひとつ変わらないではないか。今こそ、怒りの声をあげるべきだ」。
ヴィジュアルは薙刀訓練をする少女たちの中央に新型コロナウィルスを真っ赤に染め上げて置いている。そう、おわかりか。日の丸のパロディなのである。これが日本だと喝破しているわけだ。コピーライター、クリエイティブディレクターはADKクリエイティブ・ワンの三井明子だ。イオンリテールの「世の中なんて ぜんぶワタシの背景だ」とかも三井の仕事である。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001174.000005069.html
早稲田アカデミーの「ぼくたちは、AIにならない。AIは、ぼくたちになれない。」というコピーも三井のものだ。夫は元電通で現在はワンスカイに所属する福里真一で代表作はサントリーBOSSの「宇宙人ジョーンズ」である。業界では「広告夫婦」と呼ばれている。「日経ウーマン」は2019年11月14日付で「同じ業界で活躍 『広告夫婦』の絶妙な距離感」を発表している。
《三井さん そもそも「広告夫婦」という呼び名は『広告批評』という雑誌で「広告夫婦がゆく!!」という連載を1年掲載していただいたことがきっかけなんです。その後は夫婦単位で地方の広告賞の審査員として呼ばれる機会もちらほら増えました。》
「日経ウーマン」は三井のキャリアも次のように紹介している。
《1968年静岡県生まれ。武蔵野美術短期大学卒業。中学校の美術教師を経て、派遣社員として電通で働く。コピーライターとして広告プロダクションに約2年勤務、職業訓練校を経てコーセーに入社。宣伝部で広告制作に携わった後、マッキャンエリクソンを経て2003年にアサツーディ・ケイ入社。
JAAAクリエイターオブザイヤー・メダリスト、TCC賞など受賞多数。代表作にオンワード樫山「23区」、宝島社新聞広告「あたらしい服を、さがそう。」「サヨナラ、地球さん。」など。共著に『マイペースのススメェー』(パイインターナショナル)。》
https://aria.nikkei.com/atcl/column/19/051300097/110800017/
おっと、小泉今日子も宝島社のこの広告を評価しているぞ。
https://twitter.com/asatte2015/status/1391888895776677891
「伊勢神宮 式年遷宮と祈り」(集英社)などの著書も持つ写真家の石川梵が驚きの声をあげている。
《おおーっ!》
https://twitter.com/bonlamafa/status/1391907565957570563
NHK、讀賣新聞をともに経験しているコンサルの島契嗣は次のように絶賛している。
《こんな意見広告も普通に?載せられる国であることがうれしい。この広告掲載で、誰も逮捕されない。こうした環境は、気づけばそこにあったものではない。獲得し、守り抜いていくもの。》
https://twitter.com/shima_keishi/status/1391942575045578756
笛美も広告業界の住人だ。
《広告は何もない所から湧いてこないよ。世の中で声が上がったから、クライアントも怒りの広告にお金を出せるんだよ。広告に自分たちがコントロールされてると思う人もいるけど、自分たちが広告に影響を与えてる部分もあるんだよ。声を出すことをムダだなんて思わないで。》
https://twitter.com/fuemiad/status/1391933302014038016
朝日新聞の三浦英之は、こんなに燥いでしまって大丈夫なのだろうか。職業は記者だろ?
《何げなく新聞読んでたら、すげえな、これ。度肝抜かれる。カラー見開きよ。「宝島社」。バリバリの言論広告だよ。》
《これ、シビれるなあ。広告パーソンの信念みたいなものを感じる。「編集がまともに機能しないなら、俺たちやってやる」的なものを。広告にタブーなし。いずれは「五輪」も標的になるのでは?》
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1391935033561083904
https://twitter.com/miura_hideyuki/status/1391937942646493188
早川タダノリは「眉唾」だと見ている。
《本日の朝日新聞朝刊に掲載された宝島社の全面広告。この会社のメッセージ広告は、これまで出版してきたヘイトなムック類との乖離が著しいので、一貫して眉唾で見ている。無粋にツッコんでおくと、歴史的な写真を使用するなら出所を明らかにしてほしいのと、これは竹ヤリではなく薙刀だ。》
https://twitter.com/hayakawa2600/status/1391931604801523714
宝島社出身の町山智浩が同社をヘイト出版社であり、ファシスト出版社であると切って捨てている。
《さんざん在日韓国・朝鮮人に対するヘイト本を出してきたヘイト出版社、社長の社員に対する鉄拳制裁は当たり前のファシスト出版社が今さらイイ子ぶっても騙されないよ。》
https://twitter.com/TomoMachi/status/1391941188140167168


8)最近書店閉店事情

①アバンティブックセンター南海泉佐野店(大阪府泉佐野市)が2月14日(日)をもって閉店している。
http://www.avantibookcenter.co.jp/news.html
聞聲堂書店(群馬県館林市)が 3月31日(水)をもって閉店。
《館林市の聞聲堂書店が3月で閉店との噂を聞いた。
また古くからある店が終うのかと思うと…いと寂しけり…》
https://twitter.com/gtptm2929pr/status/1352472119259500544
「小学館の学習雑誌」という大きな看板が目立つ。この外観からして配達に力を入れていたに違いあるまい。
https://twitter.com/KunitentenArc/status/1364994099988758533
やっぱり。今も配達に取り組んでいる。
《お店に週刊誌を配達して戴いていた聞聲堂書店さんが、3月31日をもって閉店するそうです。
館林の老舗が閉店するのは残念です》
https://twitter.com/amou21/status/1351324925462679552
道路拡幅工事にともなっての閉店だという。
https://tatebayashi.info/bunseido-shoten-closed
②啓文堂書店 府中改札前店(東京都府中市 )が4月11日(日)をもって閉店。
《啓文堂書店の府中改札前店が閉店すると知って、少なからずショック。小さな店だけど便利だったのに。コロナの影響はあったのだろうか。》
https://twitter.com/blackbluetea/status/1377247623996841996
③宮脇書店 松江キャスパル店(島根県松江市)が4月18日をもって 閉店。
《#宮脇書店松江キャスパル店は、本日18:00を持ちまして、閉店廃業となります。長らくのご愛顧誠にありがとうございました。》
https://twitter.com/MCaspal/status/1383662847620644874
④リブロ一之江(江戸川区)が5月5日(水)閉店。
《リブロ 一之江店は5月5日(水)をもちまして閉店いたします。
長年のお客様からの温かいご支援、ご愛顧を賜りましたことを、心より御礼申し上げます。
なお、最終営業日まで引き続きご利用のほど、お願い申し上げます。》
https://libroplus.co.jp/info/4217/
⑤TSUTAYA豊橋東店(愛知県豊橋市)が 5月31日(月)をもって閉店。ただし1階の精文館書店は引き続き営業するそうだ。
https://twitter.com/KinoshitaYumi/status/1378267539449389057
https://store-tsutaya.tsite.jp/storelocator/detail/4307.html?y_source=1_MTI0NDk4OTEtNzE1LWxvY2F0aW9uLndlYnNpdGU%3D
⑥金松堂は3月31日(水)に閉店したが、「赤坂経済新聞」に「赤坂『金松堂』の『サザエさん』のシャッター絵、閉店に伴い45年ぶり人目に」が掲載されている。
《店頭のシャッターにはアニメで知られる「サザエさん」のイラストが描かれていた。かつて、街の人々はよく目にしたが、45年前からは閉店時間を過ぎてもシャッターを閉めることはなく、イラストは長らく人目に触れられることはなかった。今回、閉店後の店舗解体に伴いシャッターを下ろしたことで、45年ぶりにイラストが日の目を見ることになった。》
https://akasaka.keizai.biz/headline/3490/
サザエさん一家が雑誌を手にしているのだが、サザエさんは「女性自身」、波平は「週刊文春」、これは驚かないが、何とマスオが手にしているのは「朝日ジャーナル」である。時代を感じさせるなあ。
https://twitter.com/0622shud/status/1390235732728418313


9)今週の東京オリンピック 

9-1)「ぼったくり男爵」来日せず 5.10

デイリースポーツは5月6日付で「JOC山下会長 日本選手団へのワクチン接種を要請 IOC提供『別枠』ワクチンで」を掲載している。
《山下会長は「大変ありがたい。可能であれば日本選手団に接種させていただきたいと、丸川五輪相にお願いした」と、明かした。IOC提供のワクチンについて、ファイザー社から提供されるワクチンとは「別枠」との認識を示し、「日本のワクチン接種に支障のない形を考えたい」と、説明した。》
https://www.daily.co.jp/general/2021/05/06/0014303523.shtml
清水潔がデイリースポーツのこの記事を引用ツイートしている。
《絶対五輪を諦めず、ウイルスが東京に集ってもよしとしている連中が「自分たちだけは助かる作戦」開始。》
https://twitter.com/NOSUKE0607/status/1390443612022853633
ワクチンが振る舞われるのは、アスリートに対してだけなのかもしれない。毎日新聞は5月6日付で「選手団のみの優先接種、ボランティアは? 関係者からも疑問の声」(小林悠太、田原和宏)を掲載している。
《・・・政府によると、接種対象は選手や指導者らを想定している。大会を支えるボランティアらにもワクチンが行き渡るかは不明だ。唐突にIOCが示した新たな「カード」に、大会関係者や学識者からは疑問の声が上がる。》
《医療関係者も今回のワクチン提供を否定的に受け止めている。東京大医科学研究所の石井健教授(ワクチン学)は「ワクチンは公衆衛生のために使うべきであって、スポーツイベントのためではない。公衆衛生の観点に立てば、基礎疾患がある人など感染リスクの高い人を優先するのが正しい」と見ている。さらに「ワクチンをIOCが選手に提供するのは自由だが、ワクチン接種の電話がつながらなくて困っている高齢者はどう思うだろうか」と疑問を呈した。》
https://mainichi.jp/articles/20210506/k00/00m/050/210000c
ビニールタッキーが毎日のこの記事を引用ツイートしている。
《色んな事情があると思うけど、今ここで選手の中の誰かが「我々が優先されるのはおかしい」と異論の声をあげないと東京五輪が開催されてもされなくても彼らと一般市民の間に深い遺恨が残ると思う。政治家が勝手に作った分断構造を選手の手でブチ壊してほしいと願う。》
https://twitter.com/vinyl_tackey/status/1390468929919717376
日共の委員長のツイッターでの反応は早かった。
《多くの国でワクチン接種の優先順位は、医療従事者、高齢者など、リスクを考慮した公平・公正なものになるよう努力が払われている。
五輪・パラの選手を優先接種することは、深刻な倫理的問題を引き起こすことになると考える。》
https://twitter.com/shiikazuo/status/1390282017833570306
立川談四楼のツイート。
《「ファイザー 東京五輪選手団にワクチン供与 IOCと合意」って何だこりゃ。接種は人を選ぶのか。性別や年齢を超え、運動能力が優先されるのか。そんなべらぼうがあるもんか。五輪に関しては公平、公正、平等を無視していいといつ決まったんだ。アスリートに問う。そこまでして参加したいものなのかと。》
https://twitter.com/Dgoutokuji/status/1390513166790975493
「異邦人」のツイート。
《五輪貴族は口を揃えて東京五輪を「歴史に残る大会」にしたいと言いますが、開催すれば必ず残りますよ。嘘と賄賂で開催が決まった挙句、市民のカネを1兆円も搾取して復興を妨害。人件費を人材派遣会社が95%もピンハネ。医療崩壊の中で医療を強奪し選手だけワクチン接種。立派な負の歴史です。》
https://twitter.com/Narodovlastiye/status/1390458743112880131
弁護士の堀新が次のようにツイートしている。
《IOCは「東京五輪に参加して損失、傷害、損害を受けてもIOC等の責任を一切問わない」という書面を今週選手たちに配布し、署名をするよう要求したという。》
https://twitter.com/ShinHori1/status/1390219382144475139
堀はABCニュースの記事を引用しているのだが、IOCが配布した文章は次のようなものだった。
《"To the fullest extent admissible under applicable laws, the Responsible Organisation agrees to irrevocably release Tokyo 2020, the IOC, the IPC (and their respective members, directors, officers, employees, volunteers, contractors or agents) from any liability for any kind of loss, injury or damage that the Responsible Organisation, including any Accredited Person under its responsibility, may suffer or be exposed to in connection with their participation in the Games.”》
https://t.co/rwjml5NkTn?amp=1
山本一郎もABCニュースを引用ツイートしている。
《おい、なんかIOCすげえことやり始めたぞ
全選手全関係者に東京五輪で起きた感染その他の損害でIOCに賠償訴訟提起させないだと?》
https://twitter.com/Ichiro_leadoff/status/1390221656166080523
スポーツ報知は5月7日付で「バッハ会長、5・17来日見送りも 米紙は痛烈批判『ぼったくり男爵』 IOC委員は『開催国を食い物に』」を掲載している。
《組織委幹部は「IOCが国民感情を無視していることはなく、むしろ独自にアンテナを張り極めて敏感に国民感情を理解している」と擁護するが、昨秋以来となる今月17日のバッハ会長の来日については「見送る可能性はある」という。広島県内での聖火リレーや、開催2か月前の会場視察などが目的となるようだが、今後に4都府県での緊急事態宣言の延長が見込まれることもあり、「来れば国民感情を逆なでする。口を開けば集中砲火を浴びる」と懸念した。》
https://hochi.news/articles/20210506-OHT1T51141.html
東京新聞は5月7日付で「IOCのバッハ会長の来日『非常に厳しい』 組織委の橋本聖子会長 五輪懐疑論に拍車も」を掲載している。共同通信の配信記事だ。
《東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長は7日の定例会見で、17日からの日程で調整されていた国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長の来日について「正直申し上げて、非常に厳しいのではないかと思う」との見通しを示した。》
《五輪開幕まで80日を切った段階でIOCのトップが開催国の訪問を断念する異例の事態で、大会開催に懐疑的な世論に拍車が掛かりそうだ。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/102769
東京新聞は5月8日付で「『五輪選手だけ優先はおかしな話』 ワクチン提供話受け、陸上代表・新谷が複雑な心境」を掲載している。共同通信の配信記事だ。
《陸上女子1万メートルで東京五輪代表の新谷仁美(積水化学)は8日、五輪選手団に米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンが提供されることに関し「アスリートだけが特別と聞こえてしまっているのは非常に残念」と心境を明かした上で「五輪選手だけが(優先)というのは、おかしな話。平等に、どの命も守らないといけない」と強調した。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/102972
日刊スポーツは5月8日付で「陸上新谷仁美『五輪選手だけ おかしな話だなと』 ワクチン無償提供に」を掲載しているが、他の陸上選手の声も紹介している。
《男子100メートルの桐生祥秀(25=日本生命)は、まだ自分の中でも答えは明確な見つかっていない。「高齢者の方が優先だと思う」とした上で「自分の意思のしっかりもってどこかで発言できるようにしたいと思います」。》
https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/athletics/news/202105080000596.html
サンケイスポーツは5月8日付で「フェアリージャパンが五輪予行演習 IOCのワクチン提供には『国民の方々を優先して』/新体操」を掲載している。
《国際オリンピック委員会による五輪の各選手団への新型コロナウイルスワクチンの提供について、杉本は「うれしいけど、国民の方々を優先してほしい。接種していただけるなら感謝の気持ちを持って演技したい」と語った。》
https://www.sanspo.com/sports/news/20210508/spo21050816370004-n1.html

9-2)池江璃花子に「五輪辞退」を求めるリプが…… 5.10

「週刊女性PRIME」が5月7日付で発表している「東京五輪ありきの強行施策に『辞退して』池江璃花子らアスリートに向く“矛先”」によれば、アスリートのツイッターアカウントに五輪出場の辞退を求めるリプライが投稿されているというのだ。
《池江選手に「辞退」を求め、中止に向けて声を上げるように訴えるリプライがつけられているのだ。いずれも緊急事態宣言発令後の4月下旬から5月上旬にかけて投稿されたもので、ほかにも同じく競泳の瀬戸大也選手や、陸上競技の新谷仁美選手ら特にメディア露出の多い有名アスリートに同様の声が投げかけられている。》
https://www.jprime.jp/articles/-/20776
乙武洋匡が引用ツイートしている。
《気持ちはわかるけど、しっかり区別したい。
〇聖火リレーの続行を批判すること
×聖火ランナーを批判すること
〇オリパラ中止を求めること
×アスリートに辞退を求めること》
https://twitter.com/h_ototake/status/1390552963576340480
池江 璃花子が連ツイを投稿した。
《いつも応援ありがとうございます。
Instagramのダイレクトメッセージ、Twitterのリプライに「辞退してほしい」「反対に声をあげてほしい」などのコメントが寄せられている事を知りました。もちろん、私たちアスリートはオリンピックに出るため、ずっと頑張ってきました。ですが、》
《今このコロナ禍でオリンピックの中止を求める声が多いことは仕方なく、当然の事だと思っています。私も、他の選手もきっとオリンピックがあってもなくても、決まったことは受け入れ、やるならもちろん全力で、ないなら次に向けて、頑張るだけだと思っています。1年延期されたオリンピックは》
《私のような選手であれば、ラッキーでもあり、逆に絶望してしまう選手もいます。持病を持ってる私も、開催され無くても今、目の前にある重症化リスクに日々不安な生活も送っています。私に反対の声を求めても、私は何も変えることができません。ただ今やるべき事を全うし、応援していただいてる方達の》
《期待に応えたい一心で日々の練習をしています。オリンピックについて、良いメッセージもあれば、正直、今日は非常に心を痛めたメッセージもありました。この暗い世の中をいち早く変えたい、そんな気持ちは皆さんと同じように強く持っています。ですが、それを選手個人に当てるのはとても苦しいです。》
《長くなってしまいましたが、わたしに限らず、頑張っている選手をどんな状況になっても暖かく見守っていてほしいなと思います。》
https://twitter.com/rikakoikee/status/1390638021943316482

https://twitter.com/rikakoikee/status/1390644155299233794
「#検察庁法改正案に抗議します」 を最初に投稿したことで知られる笛美がツイートしている。
《池江選手の投稿を拝見しました。私は五輪の開催中止を求める署名に賛同していますが、アスリート個人を責めるのは違うと思います。選手個人にリプをしてる方、声を上げるならアスリート個人ではなく、署名という形でしかるべき相手に伝えていきませんか?》
https://twitter.com/fuemiad/status/1390652504120066057
シドニー、アテネ、北京と3大会連続で五輪に出場している陸上の為末大が池江の投稿をリツイートしたうえで次のような連ツイを発表している。
《アスリートやその他の表現者の方も含め様々な方々が自分の夢に向かって一生懸命頑張っていることは何一つ咎められるようなことでもなく素晴らしいことで、それで勇気をもらう人もたくさんいると思います。ただその舞台を行うかどうかはまた別の話で冷静に判断することになりますが、それは別の話です。》
《私はただ応援されていただけなのにも関わらず、五輪の前はあまりのプレッシャーにこのままいなくなることができれば、この苦しさから解放されるのにと思うことが何度もありました。そのような状態で一年以上引っ張っている選手たちのプレッシャーは想像もできません。》
《中止になれば全部ストップすればいいだけです。ただ開催されれば準備の差がもろに出ます。準備の差というのは量の話ではなく質の話です。日々の練習の量は変わりません。差が出るのはどの程度練習に没頭し疑いなく自分を信じることができるかどうかです。その日々の積み重ねが勝負を分けます。》
《中止と言われるまではアスリートは全く疑いなくその日が来るという前提で練習するしかないのです。もし少しでも疑えば疑った分だけ、試合で出てしまうからです。私は本当に選手は厳しい状況に立たされていると思っていて、日々の練習をしているだけでも苦しさが伝わってきます。》
《五輪にいろんな思いをみなさんお持ちだと思いますが、アマチュア選手にとっては五輪しかないんです。その為に人生のほとんどを費やしてきているわけですから。最後の一年で大変なことになったからと言って、急に嫌いになってどうでもいいと思うことなんてできないんです。》
《どうかご理解いただきますようお願いします。私はただただ選手の心が心配です。私だったら耐えられていないかもしれません。》
https://twitter.com/daijapan/status/1390645556158947332

https://twitter.com/daijapan/status/1390652678796050434
有森裕子が次のように指摘している。
《組織が「意固地」とも感じる発信をし続けている現状が、このような理不尽な矛先の向けられ方を生んでます!》
https://twitter.com/animo33/status/1390789783207567360
これは批評家・杉田俊介のツイートだ。
《利権とプライドばかりの「上」が責任ある判断も決断もせず、選手や市民に無理と矛盾を押し付ける。特に病のために過剰にシンボリックな意味を押し付けられたアスリートの精神を、肉体を、心を、ずたずたにしていく。だが「上」は、そんな犠牲や苦痛をも搾取していくだろう。これまでと変わらず》
https://twitter.com/sssugita/status/1390647085351927814
毎日新聞は5月7日付で「『パラが感動を強制しないか』 舩後議員語るやまゆり園聖火問題」(聞き手・高田奈実)を掲載している。
《さらに私が懸念しているのは、パラリンピックが感動を強制する可能性だ。障害当事者のアクティビストである故ステラ・ヤング氏は、障害者が健常者に感動を与える存在として消費されることを「感動ポルノ」と表現した。例えばアスリートでない障害者が「選手が頑張っているんだからあなたももっと頑張りなさい」とか「障害を言い訳にするな」、普通に生活しているだけなのに「偉いね」「頑張ってるね」と言われたり、強くあることを求められたりすることだ。パラリンピックを通じて一方的なイメージを強制される望ましくない影響にもつながることを考慮してほしい。》
https://mainichi.jp/articles/20210506/k00/00m/040/123000c
オリンピックにも同じことが言えよう。感動を強制する「政治」という「ポルノ」の道具としてアスリートを使ってはならないのである。宇都宮健児がツイートしている。
《現在東京五輪代表に内定した選手に出場辞退を求める声がネットで溢れている。だが五輪中止を求める相手は選手ではなく、主催者であるIOC、IPC、国、東京都、組織委である。当然のことながら選手にはいっさいの非はない。見通しの立たない辛い状況に置かれている選手をこれ以上苦しめてはならない。》
https://twitter.com/utsunomiyakenji/status/1390942498994868226

9-3)五輪中止を求める署名が凄い勢いで伸びている 5.10

毎日新聞は5月6日 20時36分付で「『五輪中止を』32時間で10万筆 盛り上がる世論 病院も抗議」を掲載している。
《元日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏は5日正午にインターネットのサイト上で「五輪中止」の署名を募る運動を始め、6日午後8時までの32時間で10万筆を超えた。今年2月に組織委の森喜朗前会長が女性蔑視発言をした際にも辞任などを求める署名運動が同じサイトで展開され、約1週間で14万筆超だった。》
https://mainichi.jp/articles/20210506/k00/00m/050/181000c
署名の勢いは更に加速した。時事通信は5月7日13時51分付で「『東京五輪中止を』19万筆超 コロナ下の開催に不安の声―オンライン署名で」を配信している。
《東京五輪・パラリンピックの開催中止を求めるオンライン署名が、7日午前11時時点で19万筆超集まっている。呼び掛けたのは元日弁連会長の宇都宮健児氏(74)。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないままの大会実施は「『平和の祭典』であるはずの五輪の理念から大いに逸脱する」などと訴えている。》
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021050700107&g=soc
「アエラドット」は.5月7日 14時11分で「『五輪に恐怖に近い不安』と医療従事者たち 『東京五輪中止』呼びかけ署名3日で20万筆超す」を掲載している。
《弁護士で元日弁連会長の宇都宮健児氏(74)が、5日の正午に開始した「東京五輪の開催中止」を呼びかけるオンライン署名が、開始から3日目となる7日の午後1時半ごろに20万筆を超えた。賛同者からは「後悔しても遅い」「五輪に使われるお金を医療や福祉に」などのコメントが続々と寄せられている。》
https://dot.asahi.com/dot/2021050700020.html?page=1
時事通信の記事が配信されていた時間には既に20万を超えていたのだ。「弁護士ドットコムニュース」は5月7日付で「五輪中止ネット署名、2日で『20万筆』突破…森友・黒川に次ぐ『歴代3位』に」を公開している。
《Change.org Japanによると、今回の署名の賛同数は歴代3位(同時点)だ。過去に20万筆を超えた署名キャンペーンは2件ある。
1位は、森友改ざん問題で自死した赤木俊夫さんの妻が真相究明を求めて立ち上げたキャンペーン(約38万筆)、2位は、東京高検の黒川弘務検事長(当時)の辞職をもとめるキャンペーン(約35万筆)だった。
この勢いがつづけば歴代1位に迫りそうだ。》
https://www.bengo4.com/c_23/n_13026/
このオンライン署名運動についてはAPも報じている。
https://twitter.com/AP_Sports/status/1390434723231641601
署名を呼びかけた宇都宮健児がツイートしている。
《東京オリンピック・パラリンピックの開催中止を求めるオンライン署名はアメリカ3大ネットワークの一つであるNBCでも報道されたようです。AP通信、ロイター通信からも取材要請が来ており海外メディアも注目する署名運動になってきています。一層のご協力をよろしくお願いいたします。》
https://twitter.com/utsunomiyakenji/status/1390549577720233989
東京新聞は5月8日付で「東京五輪、もはや『詰んだ』状況ではないのか 高まる一方の中止論『早く目を覚まして』『即刻決断を』」(佐藤直子、榊原崇仁)を掲載している。
《宇都宮氏は、昨夏の都知事選に3度目の出馬をした際にも、「当選後、専門家が五輪開催が困難だと判断した場合は、IOCに中止を働きかける」と語っている。当時の「公約」にも沿う今回の署名集めは、「バッハ会長が来日予定とされていた17日までに中止を求める国民世論を形にしたい」と、5日から始めた。
 署名サイトのバナーは、「進入禁止」の交通標識5つを五輪マークのように並べたデザイン。5日午後にスタートした署名は、1日で5万6312筆に上り、7日午後6時には22万筆を突破した。この賛同者の伸びは、2012年のChange.org日本語版開設以来、最速ペースだという。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/102934
「しんぶん赤旗」は5月8日付で「五輪中止署名 急拡大 オンライン 3日間で23万人賛同」を掲載している。
《東京オリンピック・パラリンピック開催の中止を求めるオンライン署名(英語版もあり)に、7日午後8時時点で約23万人の賛同者が集まりました。》
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2021-05-08/2021050801_02_1.html
日刊ゲンダイDIGITALが5月8日付で「『五輪中止を』署名25万筆超!政府無視なら次はスポンサー」を掲載している。
《東京五輪に大逆風だ。開会式まで80日を切った五輪の開催中止を求めるネット署名に、とてつもない勢いで賛同が集まっている。開始から2日余りで25万筆(8日午前9時現在)を突破。菅政権が“英断”を下すまで勢いは止まらないんじゃないか。》
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/288873
「ブラックバイトに騙されるな!」(集英社クリエイティブ)の大内裕和がツイートしている。
《宇都宮けんじさんによるオンライン署名「人々の命と暮らしを守るために、東京五輪の開催中止を求めます」の賛同が広がっています。5月8日(土)21:18現在、28万を突破しています。私(大内裕和)はすでに署名しました。署名へのご協力をどうぞよろしくお願いいたします。》
https://twitter.com/ouchi_h/status/1391006922464104450
一方、竹田恒泰は東京五輪の開催を支持のオンライン署名活動を「Change.org」に立ち上げた。
https://t.co/I7kYFXvskv?amp=1
竹田がツイートしている。
《池江選手への誹謗中傷を知って、東京五輪開催「賛成」の署名を立ち上げないといけないと思いました。以下のキャンペーンに賛同をお願いします!「人々の夢と希望をつなぐため、東京五輪の開催を支持します」》
https://twitter.com/takenoma/status/1390951879727747072
桜ういろうが呟く。
《竹田恒泰さんは、東京五輪はIOCが開催を決定しているイベントなのに一体何を「change」するんですかね?》
https://twitter.com/uirousakura/status/1390982426059440130
武田砂鉄のツイート。
《息子による、五輪開催を支持する署名活動開始により、多くの人がこれを思い出している。》
https://twitter.com/takedasatetsu/status/1391181657651126274
武田が引用しているのは「BBC NEWS JAPAN」が2019年1月11日付で公開した「東京五輪招致汚職容疑、JOC竹田会長を訴追手続き 仏当局」である。竹田恒和へのフランス当局の捜査は継続中であるらしい。
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/628105
「ぼそぼそ声のフェミニズム」(作品社)の栗田隆子は宇都宮が始めたオンライン署名に賛同するとして、次のような連ツイを投稿している。
《私は東京のオリンピックの開催中止を求めると同時に、もうどこの地域でもオリンピックをやるべきではないと考えます。》
《その後のオリンピック跡地の廃墟ぶり、企業だけが儲かる仕組み、貧困者を追い出すやり方、オリンピックを作るための森林伐採、施設作成のために建設労働者が亡くなったことなど考えれば他国での開催でも問題だらけだからです。》
《そしてそんなオリンピックを私は平和の祭典とも思いません。また過去においてもオリンピックは常に政治権力と密接なつながりを持ち、平和でもなんでもありませんでした。》
《そして現在日本もそして世界中がコロナでひどい状態になってもなおオリンピック開催について何も考えないアスリートたちに私は疑問を感じもします。ですので、これらの声明の全てに賛同してもいません。》
《ただ、まずは東京の五輪開催中止を実行すること、この一点からスタートするというそのことだけのために、私はここに署名しました。私のもしこの文章を読むどなたかがいらしたら、今回の東京オリンピックだけではなく、オリンピックそのものに疑いを持っていただければ幸いです。》
https://twitter.com/kuriryuofficial/status/1391208836959117314

https://twitter.com/kuriryuofficial/status/1391209021806284800
署名は5月9日14時51分に30万を超えた。
https://twitter.com/TeamUtsuken/status/1391274221599297538

9-4)朝日新聞「天声人語」が遂に書いた「中止」の二文字 5.10

ラジオフランスの西村カリンがツイートしている。
《全ての日本の新聞は英国の新聞や米国の新聞などが掲載した東京五輪中止を呼びかける記事の内容を大きく報道するけど、自社のご意見を言わない。五輪の関係者が東京大会の是非に関する議論しない事は、日本のマスコミの責任もある。》
https://twitter.com/karyn_nishi/status/1390268076218740736
東京新聞は5月7日付で「宮本亞門さん、東京五輪は『中止すべきだ』 参加を迷う学生ボランティアも コロナ禍で遠のく平和と平等の祭典」を掲載している。
《演出家の宮本亞門さん(63)が、前回東京五輪の開会式の思い出を感慨深げに語った。「人々が信じ合い、一つになれる一瞬があった。演出家を目指した原点かもしれない」
2度目の東京大会も期待していた。4年前には関連イベントの演出を担当し、東日本大震災の被災者や障害者とともにステージを作り上げた。
しかし、新型コロナウイルス感染症に世界が震える今は違う。
「高度な医療やワクチンを与えられるのは、お金を持つ人だけ。健康や健全を保てない人々が世界にたくさんいる。平和や平等を掲げる五輪精神と、正反対の事実が進行している。大会は中止すべきだ」》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/102573
東京新聞は5月8日には宮本へのインタビューを掲載している。「復興五輪『架空だった』…罪悪感抱く宮本亞門さん、IOCや政府を『利己的』と批判 インタビュー詳報」(聞き手・臼井康兆、原田遼)がそうだ。
《2013年の招致決定当初、「世界一お金がかからない五輪」や「復興五輪」といった発言を信じようとした。これだけ政府が断言するのだから、と。17年には大会の公式イベントの演出を引き受けた。
しかし大会経費は倍以上に膨れ上がり、福島第一原発事故の後処理も進まない、全て誘致のための架空のものだった。悲惨な現実を見て「何ということに加担してしまったんだ」と罪悪感にさいなまれました。》
宮本は2016、17年に五輪に向けた文化イベントの演出に携わった。こうも語っている。
《香港や台湾、ミャンマー、チベット、ウイグルの問題で、各国の顔色ばかりうかがって明言しないのは歯がゆい。五輪でも「ノー」と言って、将来「あの時の判断で世界が救われた」と言われる国になってほしい。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/102784
朝日新聞の「天声人語」が5月7日付で遂に五輪中止を提言した。
《みなに慎重な行動を促す一方で、東京五輪は開くと言い続けるなら、政府みずから緊張感を緩めているようなものだ。五輪の中止を判断することが、いまや行動変容の必要条件ではないか。》
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14895091.html?iref=comtop_Opinion_05
しかし、朝日新聞といえども社説で五輪中止を提案できない。4月30日付社説にしても「『開催は決まっている。問題はどう開催するかだ』。そんな言い分はもはや通らない。冷静な目で現実に向き合う時だ」と奥歯に何かが挟まったような言い回ししかできなかった。宮台真司の次のようなツイートを読めば、その理由がわかる。
《読売も、朝日も、日経も、毎日も、新東京五輪の協賛企業に名前を連ねてカネを払っているので、もろステークホルダーであって、利害相反ゆえに社説で(=社論として)五輪開催反対を言えないのです。開催経緯にそもそも政治的疑念があった五輪に協賛する時点で、中立性を放棄する愚昧な選択をしています。》
https://twitter.com/miyadai/status/1390276286686265349
産経新聞は5月7日付で「立民、五輪中止・再延期にかじ切る 泉政調会長『ワクチンと治療優先』」を掲載している。
《立憲民主党の泉健太政調会長は7日の衆院議院運営委員会で、夏の東京五輪・パラリンピックについて「大変残念だが、延期か中止し、ワクチン接種と治療、国民の命と健康を優先させようと提案したい」と述べた。立民はこれまで五輪開催に懸念を示す一方で中止や再延期を明確には主張していなかったが、感染拡大が続く現状を受けてかじを切った。》
https://www.sankei.com/politics/news/210507/plt2105070016-n1.html
スポーツ報知は5月7日付で「杉山愛さん、東京五輪に私見『医療体制がひっ迫した中で行われて欲しいかと言ったら、それは間違っている』」を掲載している。
https://hochi.news/articles/20210507-OHT1T51096.html
豊崎由美がツイートしている。
《「バッハがやれっていうから」オリパラを開催するっていうんなら、「ワシントンポストがやめろっていうから」中止すればいいんじゃない? どうせ自分で決定する能力もなければ、責任もとりたくないんでしょうから、後者のほうが喜ぶ人が多いよ?》
https://twitter.com/toyozakishatyou/status/1390534095038337029
想像に難くない。田中芳樹事務所代表の安達裕章がツイートしている。
《日本から五輪を止めると言い出すと違約金を取られる、という人がいるんだけど、言われたら踏み倒せばいいと思うんだ。IOCが取り立てにきたら「こんな酷い状況でどうしても開催出来ないって言ったのに、莫大な違約金を払えって言うんですよ!」と国際世論に訴えようぜ。》
《なんか、これほど堂々と「踏み倒せる」チャンスなんて滅多にないんだから、ぜひ踏み倒して欲しいなあ。で、「オマエのところには、二度と五輪なんてやらせないからな」と言われたらボーナス。》
https://twitter.com/adachi_hiro/status/1390920965236748291
https://twitter.com/adachi_hiro/status/1390921752893550594
島田雅彦のツイート。
《政治家は基本日和見主義者だから、世論が高まりが無視できなくなると、さも自分が決断したかのようにオリンピック中止を宣言するだろうが、中止を主張し続けたのは主権者の国民であり、開催にこだわり、感染を広げた首相、都知事、組織委員会らは加害者であることを忘れてはならない。》
https://twitter.com/SdaMhiko/status/1390607285169254402
スポニチは5月8日付で「和田アキ子 東京五輪開催に『国民がこんな望んでないオリンピック・パラリンピックって』」を掲載している。和田アキ子がパーソナリティーを務めるニッポン放送「ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回」で自らの見解を披瀝した。
《あらためて、東京五輪について「安心安全ってちっとも。国民がこんな望んでないオリンピック・パラリンピックってあるんだろうか」と強調。「始まったら見ちゃうよ。そりゃ」としながらも「うちらには密を避けてって言うのに、国がやる大きなイベントはいいのかね。みんなまとめて選手も来るし。ほんまに何とかしてほしいねんけど」と訴えていた。》
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2021/05/08/kiji/20210508s00041000317000c.html
高橋浩祐は「YAHOO!ニュース」に5月8日付で「 医療ひっ迫でも五輪強行 菅首相の危険なゲーム」を公開している。
《緊急事態宣言発令にせよ、解除にせよ、あまりにも五輪関連の行事日程に縛られていないか。五輪開催を優先するあまり、感染対策が後手に回ることはなかったか。五輪を政権浮揚への追い風とし、その勢いで解散総選挙に持っていこうとの政治的思惑が筆者には透けて見える。
しかし、これは菅首相にとって、危険なゲームでもある。五輪ありきで、コロナ対策の政策判断を誤ったり、鈍らせたりすれば、それはより多くの国民の命が失われることになるからだ。》
https://news.yahoo.co.jp/byline/takahashikosuke/20210508-00236808/
舛添要一は「JBpress」に「【舛添直言】検査徹底を怠ったツケ、宣言延長で高まる五輪中止論」を掲載している。
《ワクチンの接種も順調に進んでいるとは言えない状況である。高齢者3600万人のうち、接種済みはわずかに21万3925人である。1%未満である。東京五輪開催までに全高齢者が2回の接種を終えることができるのであろうか。イギリスやイスラエルやアメリカのように、成人国民の半分以上が少なくとも1回の接種を終えている国ならば、五輪開催を主張できるであろうが、日本のワクチン接種はG7で最も遅い。
海外の有力メディアが、次々と東京五輪中止を訴えているのは、このような日本の感染状況やワクチン接種状況を見た上でのことである。五輪を中止する権限はIOCにしかない。経費の問題は、先ずは主催都市である東京、次に日本国が責任を持つことになっている。IOCは損をしないのである。ワシントン・ポスト紙も、そのことを理解した上で、「損切り」まで日本に勧めているのである。》
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65207
WHOが東京五輪開催を支持している。ロイターは5月8日付で「WHO『東京五輪開催望む』、日本の緊急事態宣言延長でも」を配信している。
《世界保健機関(WHO)で緊急事態対応部門を統括するマイケル・ライアン氏は7日、今夏の東京五輪の開催を望んでいると表明した。また、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を巡るリスクが高まっているため、大会形式に関する判断の多くは直前になるとした。》
《ライアン氏は記者会見で「五輪開催がわれわれの希望だ」とし、日本国内の新型コロナ感染症の陽性率は横ばいになっていると指摘。日本当局はこれまでのところ、「非常に体系的でリスク管理されたアプローチ」を適用しており、東京にはウイルスを拡散させるような社会的交流を避けながら、どのように大会を開催するかを決定する「高い能力」があるとした。》
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-olympics-who-idJPKBN2CO1ZO
産経新聞は5月7日付で「習氏、バッハ会長との電話会談 東京五輪の『開催支持』表明」を掲載している。
《中国の習近平国家主席は7日、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と電話会談した。中国国営中央テレビによると、習氏は「中国はIOCと引き続き協力し、東京五輪の開催を支持する」と述べた。米メディアなどで今夏の東京五輪・パラリンピックの開催について否定的な意見が出る中で、来年の北京冬季五輪を確実に実行するための思惑もあるとみられる。》
https://www.sankei.com/world/news/210507/wor2105070017-n1.html
立憲民主党代議士の亀井あきこがこう推測している。
《中国は何が何でも日本に五輪を開催して欲しい。何故なら東京が中止になれば、半年後の北京五輪にも影響が及ぶから。中国から多額の資金提供を受けているWHOは、中国に忖度するようになった。IOCも利権が絡んで五輪を中止したくない。人々がまともだと信じていた国際機関の実態が明らかになってきた。》
https://twitter.com/kameiakikoweb/status/1390971022883516417

9-5)緊急事態の日本列島 公道を走らない聖火リレー 5.10

朝日新聞デジタルは5月7日付で「インド選手、五輪絶望的に 渡航制限で予選に出場できず」(奈良部健)を掲載している。
《東京五輪・パラリンピックを目指すインド代表の選手たちが、出場を断念せざるをえない事態に陥っている。インドでの新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、各国政府によるインドからの渡航制限が相次いでおり、五輪出場をかけた予選に参加できないためだ。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP573QYSP56UHBI035.html
毎日新聞は5月8日付で「『インドの五輪参加、準備万全』 現地五輪委トップ、開催求める」を掲載している。
《インド・オリンピック委員会(IOA)のナリンデル・ドゥラブ・バトラ会長(64)が8日、オンラインで毎日新聞のインタビューに応じた。インドでは新型コロナウイルスの感染が爆発的に広がっている。バトラ氏は今夏の東京オリンピック・パラリンピックへの参加について「インド国内にいる出場選手の全員に来週末までにワクチンを接種できる。準備は万全だ」と強調。「世界が沈んでいる中、ぜひ(東京五輪を)開催してほしい」と訴えた。》
https://mainichi.jp/articles/20210508/k00/00m/050/223000c
世界がパンデミックで大きく揺れている。
東スポWebは5月7日付で「五輪テストマラソンで〝現実〟露呈 札幌在住の専門家が警鐘『政府の危機管理甘い』」を掲載している。
《札幌市在住で、防災・危機管理アドバイザーであり医学博士の古本尚樹氏も「現地では、この時期に開催することに疑問を抱く人がかなりいた」と証言。新型コロナ対策よりも五輪を優先させる政府の取り組みに対しては、こう指摘する。
「今回のテスト大会でもそうだが、イベント会場で十分な感染対策を行っていても、そこに行くまでの過程で感染リスクが高まる可能性がある。例えば、同じイベントに向かう人で満員になった電車や、会場の出入り口付近で混雑した場合など。政府の危機管理が甘いと思う」》
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/3127473/
産経新聞は5月7日付で「山梨知事、改めて『五輪中止も選択肢』 感染制御で開催に期待」を掲載している。
《東京五輪・パラリンピックについて、山梨県の長崎幸太郎知事は7日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染状況が深刻なら中止も選択肢との考えを改めて示した。
「一般論として、開催することによって致命的に国民の健康に悪影響を及ぼすことが誰の目にも明らかである場合は、中止も選択する必要がある」と語った。》
https://www.sankei.com/tokyo2020/news/210507/tko2105070010-n1.html
西日本新聞は5月7日付で「【速報】福岡県の聖火リレー全面中止 全国初のランナー不参加」を掲載している。
《福岡県の服部誠太郎知事は7日、県内で予定していた東京五輪の聖火リレーを中止すると発表した。都道府県内全域でランナーが走らないのは福岡県が初めて。》
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/735041/
点火セレモニーだけを実施するという。中国新聞は5月7日付で「広島県内、公道での聖火リレー中止へ 広島市・福山市の式典は実施」を掲載している。
《リレーの県実行委員会事務局を務める県によると、公道開催が中止となった場合でも、初日の平和記念公園(広島市中区)、2日目のエフピコアリーナふくやま(福山市)の両ゴール地点での式典は実施される見通しという。》
https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=751761&comment_sub_id=0&category_id=256
兵庫県も公道での走行を中止するようだ。讀賣新聞オンラインは5月7日付で「聖火リレーの公道走行、兵庫や広島で中止に向けた動き…代替措置に周回コースも」を掲載している。
《 23~24日に予定されている兵庫県の井戸敏三知事は、緊急事態宣言の延長を受け、公道での走行を中止する方向で大会組織委員会と最終調整していることを明らかにした。代替措置として、23日に姫路市、24日に丹波篠山市の計2会場に周回コースを設け、ランナーが200メートルずつ走る案が検討されている。》
https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210507-OYT1T50218/
田村淳がツイートしている。
《人流を抑えなきゃいけない時の聖火ランナーは中止した方がよいと思ってる派です。聖火ランナーを楽しみにしてる人がどれだけいると思うんだ!と怒ってくる人がいるけれど、このコロナ感染の状況下で、何か断念した人は沢山いる…何故聖火ランナーの楽しみだけ優先されるのか?みんな何かを断念している》
《去年母が癌で他界しましたが…病院で会いたい時にも会えず…葬儀も少人数で、僕の奥さんや子供もたちも葬儀に参列できませんでした。故人の意向でもあったけれど…それぞれ人生で何かを犠牲にしているのが状況です。聖火ランナーの楽しみだけ優先されるべきではないと思います。》
https://twitter.com/atsushilonboo/status/1390454301877669888
https://twitter.com/atsushilonboo/status/1390520673051709447
「NHK NEWS WEB」は5月8日付で「『スポーツ医』の五輪ボランティア希望者 募集の半分以下に」を公開している。
《東京オリンピック・パラリンピックで活動する医療ボランティアについて、組織委員会が日本整形外科学会を通じて参加の意向を調査したところ、希望者が募集の半数以下にとどまったことが分かりました。調査を受けた医師からは「コロナ禍で医療がひっ迫する中で、現場を離れられない」という声も聞かれ、確保が難航することも予想されます。》
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210508/k10013018371000.html
信濃毎日新聞は5月8日付で「五輪に看護師『協力難しい』 日本協会に長野県協会報告」を掲載している。
《東京五輪・パラリンピック組織委員会が日本看護協会に対し、大会期間中に原則5日以上従事できる看護師500人の確保を依頼したことを巡り、同協会から長野県分の依頼を受けた県看護協会が「県内からの協力は難しい」と報告したことが7日、分かった。同協会が県内約70病院に問い合わせたが、新型コロナウイルスワクチンの接種に人手がかかることなどから、大会向けの看護師確保に「協力可能」とした病院がなかった。》
https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021050800074
「文藝春秋DIGITAL」の村井弦のツイート。私も同じことを思っている。
《「なんだかんだ言っても五輪開催すればみんな感動するんだし、やってよかったって思うでしょ」って言っている人が少し前まではまあそれなりにいた。ところが最近はこの手の発言をほとんど聞かなくなった気がする。これ結構大きな変化だと思うな。》
https://twitter.com/Murai_Gen/status/1390525968960212995
スポーツニッポンは5月9日付で「英紙ガーディアン見解 五輪開催に勝者なし…こだわるIOC『理由は金』」を掲載している。
《7日付の英紙ガーディアン(電子版)は東京五輪について「開催しても勝者はほとんどいないだろう」との見解を示した。》
https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2021/05/09/kiji/20210509s00048000001000c.html
「NEWSポストセブン」は5月9日付で石原壮一郎「東京五輪『1年延期』を決めた頃と今を比較したらケタ違いだった」を発表している。石原は、こう書いている。
《まずは新型コロナウイルスの感染状況から。NHKのまとめによると、3月下旬の新規感染者数は1日あたり39~241人。3月末までの国内感染者数の累計は2234人。3月下旬の死者数は1日あたり1~7人。3月末までの累計は66人。ちなみに、最初に7都府県に初の緊急事態宣言が出された4月7日の国内感染者数は368人でした。
今年4月の状況はどうか。4月下旬の新規感染者数は1日あたり3315人~5911人。4月末までの国内感染者数の累計は59万2999人。4月下旬の死者数は1日あたり39~78人。4月末までの累計は1万243人。まさにケタ違いです。5月に入ってからも減少する気配はなく、7日には3度目の緊急事態宣言の延長や拡大などが決定しました。
去年と今年、どちらが深刻な感染状況かは、比較するまでもありません。》
https://www.news-postseven.com/archives/20210509_1657316.html?DETAIL
小説家の吉村萬壱がツイートしている。
《医療を受けられずに死んでいく人やその家族、倒産したり莫大な借金を負わされつつある経営者、餓死寸前の人、限界状況にある医療従事者たちが、何らかの救済策の代わりに、オリンピック開催によって貰う勇気や元気って何なのか?》
https://twitter.com/yoshimuramanman/status/1391221590805794817

9-6)世論を押し切り強行開催か!? 5.11

讀賣新聞オンラインは5月10日付で「東京五輪『中止』59%、『開催』39%…読売世論調査」を掲載している。
《読売新聞社が7~9日に実施した全国世論調査で、今年夏の東京五輪・パラリンピックについて聞くと、「中止する」59%が最も多く、「開催する」は「観客数を制限して」16%と「観客を入れずに」23%をあわせて39%にとどまった。》
https://www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20210509-OYT1T50173/
緊急事態宣言対象下の6都府県に限ると64%、開催都市の東京都だけで見ると61%が「中止する」だった。讀賣の世論調査では「延期」の選択肢がなくなっている。「延期」があれば、これを選択する人たちは「中止する」と「観客を入れずに開催する」に割れたはずだ。
ニコルソン・ベーカーの翻訳で知られている岸本佐知子の引用ツイート。さすがサントリー宣伝部出身だけのことはある。たった二文字。
《廃止》
https://twitter.com/karyobinga/status/1391414353358770179
様々な競技で世界大会が開催されていることを考えれば、そろそろ五輪の廃止を真剣に議論したほうが良いのかもしれない。
毎日新聞は5月9日付で「バッハ会長来日見送り 東京五輪『開催』で突き進むIOCの事情」(小林悠太、倉沢仁志、松本晃)を掲載している。
《なぜ開催へ突き進むのか。IOCは収入の約7割を放映権料が占める。米放送大手NBCユニバーサルとは2014年ソチ冬季五輪から32年夏季五輪まで総額約120億3000万ドル(約1兆3000億円)の巨額契約を結ぶ。
IOCは不測の事態に備えて保険に加入しているが、複数の大会関係者は「中止の場合、放映権料の満額はカバーできないようだ」とみる。IOCの力の源泉は傘下の各国・地域の国内委員会や国際競技団体への分配金だ。中止で関係団体への分配額が減れば、足元から不満が噴出しかねない。》
https://mainichi.jp/articles/20210509/k00/00m/050/180000c
朝日新聞デジタルは5月9日付で「五輪開催の目安は『ステージ2以下の維持』 専門家指摘」(枝松佑樹)を掲載している。
《東京五輪・パラリンピックをめぐり、大会を開催するには7~9月の期間中、政府のコロナ対策分科会が示す新型コロナウイルスの感染状況などの指標が「ステージ2(感染漸増)」以下を維持できるかどうかが目安の一つになる、との見方を感染症の専門家が示した。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5965PQP59ULBJ002.html
共同通信は5月9日付で「国立競技場周辺で五輪反対デモ『医者もナースも限界だ』」を配信している。
《陸上の東京五輪に向けたテスト大会が開かれた東京都新宿区の国立競技場周辺で9日、五輪開催に反対する市民団体によるデモがあった。約100人が参加。新型コロナウイルスの感染拡大で医療体制が逼迫しているとして「医者もナースも限界だ」などと訴えた。》
https://this.kiji.is/764062614356361216?c=39550187727945729
デイリースポーツは5月9日付で「橋下徹氏 感染対策で五輪開催なら、同様に民間営業も認めるべき」を掲載している。フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」に出演した橋下徹が感染対策と五輪を分断しているダブルスタンダードを批判している。
《橋下氏は「バブル方式が本当に有効であれば、対策を講じてぜひ(五輪を)やってもらいたいと思う」と前置きした上で「オリンピックについては『対策を講じて、何とかやろう』という方向に行ってるんですよ。
じゃあ、民間のさまざまな事業についてもそういう考え方でやってもらいたいんですよ」と主張した。劇場、テーマパーク、さまざまなエンターテインメント、飲食店などを例に挙げ「徹底して感染対策をやって、実際にクラスター発生のエビデンスがないんです」と力説した。》
https://www.daily.co.jp/gossip/2021/05/09/0014310894.shtml
慶大名誉教授・堀 茂樹のツイート。
《東京五輪開催強行が暴走であるのは、日本人の安全との両立が危ういからだけではない。日本が世界の新たな感染クラスターになり、人類に災いを及ぼす可能性もあるからだ。新型コロナ関連の世界の様々な要素が今日本に集まることで、未知の日本変異株でも発生したらどうするの?》
https://twitter.com/hori_shigeki/status/1391241040766529538
その可能性はある。日刊スポーツは5月9日付で「ミックスゾーンも従来基準 安心安全どこへ?違和感だらけの五輪テスト大会」を掲載している。
《8日、東京・有明体操競技場で開催された新体操のテスト大会を取材した。驚いたのは、取材エリアとなるミックスゾーンが設置されていたこと。
体操担当として昨年からコロナ禍での国内主要大会を取材してきたが、選手と報道陣が交わるミックスゾーンは設けられずに、会場にいながらオンラインで試合前後の選手の声を聞くことが慣例化していた。感染症対策で密になることを避け、何より選手のリスクを減らす措置として、暫定的には致し方ないと、制約を感じながらも取材活動にあたってきた。
それが、五輪本番を想定した大会では、それまでの感染対策基準に比べて、段階を下げたようなミックスゾーンがあった。なぜか。この疑問は同エリアで報道陣に対応したスタッフのひと言で判明した。
「本番でもこのような形でやりますので、ご協力下さい」。》
https://www.nikkansports.com/sports/column/we-love-sports/news/202105090000008.html
朝日新聞デジタルは5月10日付で「五輪開催に突き進むIOCの本音は 放映権料に分配金…」を掲載している。
《また、東京との関係では、IOCは大会組織委員会に850億円の拠出金を支払っている。しかし、大会が中止となって放映権者が放映権料の返還を求めた場合、組織委は拠出金をIOCに払い戻さなければならない契約になっている。大会が中止になった場合、IOCだけでなく、組織委や東京都も大きな減収に直面する可能性がある。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5B4VPFP5BUTQP00Q.html
朝日新聞デジタルは5月10日付で「枝野氏、五輪中止求める 『もう判断の先送りできない』」を掲載している。
《立憲民主党の枝野幸男代表は10日の衆院予算委員会で東京五輪・パラリンピックの開催について、「不可能と言ってもいい」との見解を示した》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5B3Q4FP5BUTFK00G.html

9-7)「諸悪の根源」「五輪ファースト」? 5.12

朝日新聞デジタルは5月10日付で「『五輪、諸悪の根源みたい』土俵際の都、ちらつく幻の案」を掲載している。
《感染状況は収まらず、3度目の宣言は5月31日まで延長されることが決まった。その出口戦略は、これまで以上に五輪を意識せざるを得なくなる。
「『五輪が諸悪の根源』みたいな空気になってしまっている」
大会準備を担当する都幹部のひとりは最近、そう強く感じるようになったという。》
《コロナの感染状況を抑えつつ、五輪開催を実現するため、どう対策をとるべきか。宣言解除後を見据える都幹部が思い起こしたのは、3月下旬に検討が進められたものの、立ち消えとなったあの案だ。
「1週間に限定し、生活は5キロ圏内、仕事は10キロ圏内の地域で行うことを都民に要請する」
今回の宣言解除は5月31日。そのときには東京五輪開幕まで2カ月足らずしかない。残された時間は、限られている。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5974GYP54UTIL006.html
緊急事態宣言下の五輪開催となる可能性もあるだろうし、開催中止ができなくなった段階で都知事が中止を言い出すというウルトラCもなくはないだろうし、あらゆる可能性を排除せずに情況に向き合っていくしかあるまい。政治ジャーナリストの泉宏は5月11日付で「東洋経済ONLINE」に「菅首相、『最低会見』で遠のく五輪開催への道 緊急事態の解除条件示せず、広がる五輪中止論」を寄稿している。
《与党内では「もはやワクチン接種と五輪開催の可否で政権の命運が決まる」(自民長老)との見方が急速に広がっている。「ワクチン接種が目標より遅れ、感染拡大が続く中での五輪開催となれば、国民の政権への不満が爆発する」(同)という判断からだ。
これに絡んで政界関係者の間では「五輪主催者の小池百合子東京都知事が、6月1日の都議会初日で五輪開催中止をぶち上げる」とのうわさまで飛びかう。10日の参院予算委で立憲民主の蓮舫代表代行が「小池さんが五輪中止を言い出すという話もあるが」と水を向けたが、菅首相は「お答えする立場にない」と苦笑いでかわした。》
https://toyokeizai.net/articles/-/427601
毎日新聞は5月10日付で「『感染爆発でも五輪開くのか』 質問に首相、12回明確に答えず」(大場伸也、田中裕之)を掲載している。
《首相の開催方針に対し、立憲の山井和則氏は「ステージ3の感染急増、ステージ4の感染爆発の状況でも開催するのか」と繰り返し質問。
参院予算委では立憲の蓮舫氏が「中止、延期について首相がIOCのバッハ会長に提案、相談できないのか」などと重ねて尋ねたが、首相は「選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じ、安心して参加できるようにするとともに、国民の命と健康を守っていく」と両氏に計12回、同じ答弁を繰り返し、明確に答えなかった。一方で、「五輪ファーストだ」との指摘には「五輪ファーストではない」と色をなして反論する場面もあった。》
https://mainichi.jp/articles/20210510/k00/00m/010/216000c
東京新聞は5月10日付で「『五輪ファースト』指摘に、首相が反論『大変失礼だ』 中止・延期に言及はタブー? 開催条件の答弁も回避」を掲載している。
《立民の山井和則氏は「頭の中は『五輪ファースト』でコロナ対策が二の次になっている」と指摘。すると首相は「大変失礼だ」と色をなして反論した。しかし、感染状況がステージ3(感染急増)やステージ4(爆発的感染拡大)でも五輪を決行するのかと10回近く質問されても「選手や関係者の感染対策をしっかり講じる」などとかわし、最後まで直接答えなかった。
参院予算委では、立民の蓮舫代表代行が「首相が(IOCに)中止・延期も含めて相談する機会を設けたらどうか」と提案した。だが、首相は政府が検討している対策の説明などで、はぐらかし続けた。共産党の山添拓氏は「中止の検討すらせず、IOC任せで主体的に判断しようとしないのはあまりにも無責任だ」と批判した。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/103356
もはや国会はコミュニケーション不全に陥ってしまった。
共同通信は5月11日付で「『安全な東京五輪を開催』IOC会長、WHOに感謝」を配信している。
《国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は10日、IOC公式サイトで「引き続き世界中の科学的、医学的知見に導かれ、全ての人にとって安全な東京五輪・パラリンピックを開催していく」と述べた。新型コロナウイルス感染拡大で中止論が高まる中、同会長は緊急事態宣言の延長を受けて今月に計画していた来日を延期した。》
https://this.kiji.is/764637283474767872?c=39546741839462401
ロイターは5月10日付で「テニス=大坂なおみ、五輪開催は『危険あるなら議論すべき』」を配信している。
《日本を代表するトップアスリートでもある大坂は、イタリア国際を控えた記者会見で「もちろん、五輪を実現してほしい気持ちはある」としつつも、「特にこの1年は重大なことがたくさん起こっていて、多くの予想外のことが起きた。人々を危険にさらす可能性があるのならば、絶対に議論すべきだと私は思う」と語った。》
https://jp.reuters.com/article/osaka-naomi-olympic-idJPKBN2CR059
日刊スポーツは5月11日付で「錦織圭、五輪に疑問『死人が出てまでも行われることではない』昨年感染経験」を掲載している。
《東京五輪への思いは切なかった。錦織は会見で何度も言葉を選び、「こういう風にやるよと表明してくれれば、具体的な意見も言える」と悩みながらも、振り絞るように言葉を紡いだ。「例えば」と前置きをし「死者がこれだけ出ていることを考えれば、死人が出てまでも行われることではない」と、疑問を投げかけた。》
https://www.nikkansports.com/olympic/tokyo2020/tennis/news/202105100001105.html
毎日新聞は5月11日付で掲載した「『何が何でもやる、は違う』 五輪代表候補、板挟みの苦しさ告白」で、4月23日に「東京オリンピック・パラリンピックをやりたい。と声を大にして言えないのは、それはアスリートのエゴだとわかってるから。別に何も考えてない訳じゃない」(聞き手・谷口拓未)とツイートしたラグビー7人制の中村知春をインタビューしている。中村は言う。
《政治の世界も含めて、今の東京大会に向けた動きを見ていると、意義を置いてきぼりにした「何が何でもやるんだ」「やるって言うからやるんだ」という意思を感じてしまいます。しかし、それとアスリートの思いは全く違うということです。絶対に五輪をやりたいというのは、スポーツの本質とは違います。》
https://mainichi.jp/articles/20210510/k00/00m/050/126000c
「PRESIDENT Online」は5月11日付で「ホテルに缶詰めで、食事はカップ麺…欧州選手団が怒った五輪前大会の低レベル」(さかいもとみ)を発表している。
《選手らは厳しいコロナ対策の中で大会に臨んだが、宿舎から出られず缶詰め状態、食事は全食が弁当支給と、おいしい日本食を期待してやってきた選手たちからは「なんだこの食事は!」と失望や不満が続発。東京五輪が標榜してきた「おもてなし」を発揮するべきはずが、全て吹き飛んでしまった。》
《「どうして、大会のオフィシャル(運営スタッフ)がゲートまで迎えに来ないのでしょうか?」
選手など関係者は大会への参加に当たり、「隔離免除」という特例で日本に入国した。欧州から来たチーム役員のひとりは、飛行機を降りたところに運営側誘導役の姿が見当たらないことに「これはおかしい」と感じたという。
「コロナで入国ルールが普段と違うのに、誰もチームのケアをしないなんてどういうつもりなんでしょうね。本気で五輪をやる気があるのでしょうか?」》
https://president.jp/articles/-/45922
デイリースポーツは5月11日付で「丸川五輪相、五輪開催の意義は『絆を取り戻す』 池江への辞退メッセージ『許されない』」を掲載している。
《国内外で東京五輪開催への批判が高まり、中止論も強まる中、五輪開催の意義について問われ「コロナ禍で分断された人々の間に絆を取り戻す大きな意義がある。
国籍、人種を問わず、同じフィールドの上で、同じルールで競技を行い、特別な努力をしたそれぞれのアスリートが真剣勝負を繰り広げ、その後に努力を称え合う姿は、必ず人々にお互いを許し合い、喜びを分かち合う思いを取り戻してくれる。この東京大会は世界中の人々が新たな光を見出すきっかけになる」と、強調した。》
https://www.daily.co.jp/general/2021/05/11/0014315965.shtml
首相も大臣も問いに答えず、持論を展開するだけ。格闘家の高田延彦が次のように丸川を批判している。
《あくまで個人的見解だが、この人が国民のために身を削って何かをやってる印象無し。失礼。》
https://twitter.com/takada_nobuhiko/status/1391968465674641412
サムソン高橋が呟いている。
《「絆」と「取り戻す」という言葉を使う人間は無条件でバカあるいはクズ呼ばわりして良し》
https://twitter.com/samsontakahashi/status/1391965824257191936
温又柔が怒っている。
《丸川五輪相曰く「コロナ禍で分断された人々の間に絆を取り戻す大きな意義がある」。出たよ、「絆」。困ったら、「絆」。状況を直視せず、言語化の努力を放棄し、何かを言うかと思えば、「絆」。偉い人が問題を有耶無耶にできる魔法の言葉、「絆」。ふざけんなよ。》
https://twitter.com/WenYuju/status/1391947223798214656
本田由紀も丸川発言に呆れている。
《五輪が分断を深めているのに。あほかと》
https://twitter.com/hahaguma/status/1391977660440477699
《「五輪、無理だ」警備トップ「爆弾証言」》
「週刊文春」である。
https://twitter.com/minorucchu/status/1391950429697703936

9-8)「命か、五輪か」破綻しゆく政府・マスコミの欺瞞 5.13

共同通信は5月11日付で「香港、電通から五輪放映権 政府、中止なら払い戻し」を配信している。
《香港政府の林鄭月娥行政長官は11日、定例記者会見で、東京五輪の香港でのテレビ放映権を電通から買い取る契約を結んだことを明らかにした。民間テレビ局の財政上の問題から、政府が初めて五輪の放映権を購入するという。
林鄭氏は「東京五輪がコロナ流行の関係で取り消しになった場合は全額払い戻しを受ける」としている。》
https://this.kiji.is/764821866349019136?c=39546741839462401
哲学者・永井均のツイート。
《ツイッターでは言葉が荒くなる。この程度で五輪を中止する必要ないと主張するなら真面目にそう論じればよいのに、内閣官房参与ともあろう方が「笑笑」なんて普通ならありえない。普段はちゃんとした人でも面識もない方に対していきなり「~なんだよ」とか「~しろよ」とか言ったりする。不思議な世界。》
https://twitter.com/hitoshinagai1/status/1392355622964760577
五輪相の発言には五百旗頭幸男も怒っている。
《この1年。日常を奪われ、我慢を強いられ、努力をしてきたにもかかわらず、政治にはしごを外され続けてきた国民を前に、五輪担当相が火にガソリンを注いでいる。無為無策の果てに分断を招いた側の政治家が、五輪開催で「分断された人々の間に絆を取り戻す」とは、いったいどの口が言っているのか。》
https://twitter.com/yukioiokibe/status/1392079652093513731
讀賣新聞オンラインは5月11日付で「バッハ会長、東京五輪の運営は『医学的知見を参考にする』」を掲載している。
《国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は10日、東京五輪・パラリンピックについて、「誰にとっても安全に運営するため、引き続き科学的、医学的な知見を参考にする」との談話を発表した。》
https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210511-OYT1T50183/
東京新聞は5月11日付で「<新型コロナ>五輪選手専用コロナ病床『対応できる状況でない』 神奈川・黒岩知事、組織委の打診断る」を掲載している。
《神奈川県の黒岩祐治知事は11日の定例記者会見で、東京五輪・パラリンピック組織委員会から新型コロナウイルスに感染した選手らを受け入れる病院の確保を打診されたが、断ったことを明らかにした。知事は「特別に病院を用意するのは、とても対応できる状況ではない」と話した。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/103608
共同通信は5月11日付で「五輪医師に応募280人 コロナ禍でも募集上回る」を配信している。
《東京五輪・パラリンピック組織委員会が日本スポーツ協会を通じて200人程度募集した公認スポーツドクターに約280人の応募があったことが11日、関係者への取材で分かった。》
https://this.kiji.is/764829420499828736?c=39546741839462401
毎日新聞は5月11日付で「『東京五輪前に感染は止まらない』 阪大・宮坂名誉教授」を掲載している。
《免疫学の第一人者の宮坂昌之大阪大名誉教授は11日、日本記者クラブの記者会見で、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の効果で国内の感染状況の改善が見込まれる時期について「五輪前に感染がワクチンによって止まることはないと思う。おそらく(新規感染者数が)下がってくるとすれば今年の後半」との見解を示した。》
https://mainichi.jp/articles/20210511/k00/00m/040/246000c
吉村萬壱のツイート。
《五輪なんてどうでもいいと思う人はいても、命をどうでもいいと考える人はいないという感覚は自明のものだと思っていたが、菅内閣にとってはナンセンスだった模様。一体彼らはどこの国の人たちなんだ。》
https://twitter.com/yoshimuramanman/status/1392021185739689985
小田嶋隆の指摘に膝を打つ。スポーツ報知など、その典型である。
《五輪中止のついでに、スポーツ新聞もいくつか廃刊した方が良い。この5年ほど、スポーツ紙のウェブ版は、テレビ番組内でのタレントのやりとりや、炎上系著名人のツイッターを切り取っただけの与太記事だらけなわけだし。しかもそのコタツ記事の中身が偏向している。廃刊しても誰も困らないと思う。》
https://twitter.com/tako_ashi/status/1392028322167623680
毎日新聞は5月11日付で「命か、五輪か 答えぬ首相 ツイッターで『国会騒然』トレンド入り」を掲載している。
《東京オリンピック・パラリンピック期間中の新型コロナウイルス対応を巡り、菅義偉首相が国会でちぐはぐな答弁を続けて話題になっている。ツイッターでは「壊れた」「怖い」という投稿が飛び交い、「#国会騒然」とハッシュタグ付きのワードがトレンドに入った。読み上げる原稿を間違えるほど疲れているのか。》
https://mainichi.jp/articles/20210511/k00/00m/010/351000c
千葉商科大学基盤教育機構准教授の田中信一郎がこの記事に取材に協力し、コメントを提供している。
《取材協力しました。政治の重要な役割の一つは、優先順位を判断することです。「人々の命・健康」と「オリンピック開催」のどちらを優先すべきか、政治に判断が求められる局面です。それを問う質疑に対し「答えず」に「答弁」しようとした結果と考えています。》
https://twitter.com/TanakaShinsyu/status/1392249891825491971
弁護士の明石順平がツイートする。
《「国会騒然」がトレンドに入っていたので、問題の動画を見てみたが、まぁいつもあんな調子だぜ。徹底的に答えない。
政府側の姿勢はあんな感じでいつも一貫してますよ。野党合同ヒアリングでもそうだし。予め用意した答えをアホみたいに繰り返すだけ。質問には答えない。》
https://twitter.com/junpeiakashi/status/1391934227306876928
朝日新聞デジタルは5月11日付で「池江さんに向かった五輪批判 やり場のない不満の表れか」を掲載している。
《日本オリンピック委員会(JOC)の山口香理事は、「本来、発信すべき立場の人がきちんと発信せず、国民との対話が成り立っていないことが原因ではないか。政府や大会組織委員会は『安心安全な大会をやります』とだけ繰り返し、聞きたいことに何一つ答えてくれない。この人たちに言ってものれんに腕押しだから、顔が見えたり、反応が返ってきたりする選手に不満をぶつけるようになったのではないか。選手たちへの『怒り』という感情は薄いと思う」とみる。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5C65S7P5BUTIL04L.html
中日新聞は5月12日付で「<五輪リスク>開催意義 説明できない JOC理事・山口香さん コロナ禍国民に不平等感 強行なら『負の遺産』」を掲載している。
《-国際オリンピック委員会(IOC)が選手団にワクチンを無償提供する。
医療従事者や介護スタッフでさえ接種の順番を待っている。でもアスリートは五輪のために割り込ませてくださいと。どこが提供するかという議論ではなく、命を守る優先順位を変えることは倫理上の問題とも言える。
 数万人の関係者が集う五輪に医療スタッフは必須で、医師や看護師の協力をお願いせざるを得ない。五輪によって医療に影響が出るかもしれない状況でも開催する意義や価値を、政府やIOCは説明していない。私自身は説明できない。》
https://www.chunichi.co.jp/article/252040
ニューヨーク・タイムズによれば開催する理由は三つあるという。カネ、カネ、カネ!
だ。共同通信は5月12日付で「米紙『科学に従い五輪中止を』元代表選手の寄稿掲載」を配信している。
《米紙ニューヨーク・タイムズは11日、東京五輪・パラリンピックは新型コロナウイルスの感染が大規模に拡大する「大災害となる恐れ」があり、「今こそ科学に耳を傾け、危険なまやかしをやめるときだ。東京五輪は中止しないといけない」とする寄稿を電子版に掲載した。寄稿したのは、元米五輪代表サッカー選手で米パシフィック大のジュールズ・ボイコフ教授。》
ボイコフは3月に「聖火リレーはナチのプロパガンダ発祥」とNBCニュースに寄稿したスポーツ政治学者だ。
https://this.kiji.is/765015010820407296?c=39546741839462401
五輪に出場するアスリートがワクチン接種を優先されるのも合点がいかないが、ワクチン接種が義務ではないと知ると、それはそれで不安になる。それが今の大衆感情だろう。「NEWSポストセブン」は5月11日付で「五輪選手団『ワクチン接種は義務付けなし』で感染拡大の懸念」を発表している。
《東京五輪が開催されたとして──。外国人選手のかなりの人数がワクチン未接種のまま入国する可能性が高い。東京五輪・パラリンピックに来日する選手は約200か国から1万数千人、大会スタッフや報道陣を含めるとざっと6万人と見られている。
IOC(国際オリンピック委員会)は、アメリカのファイザー社とドイツのビオンテック社が選手団向けにワクチンを供与することで合意したと発表したが、全員に行き渡るか不透明であり、何より接種が義務付けられていないという問題が残る。》
https://www.news-postseven.com/archives/20210511_1658020.html?DETAIL
朝日新聞デジタルは5月12日付で「五輪に必要な医療『具体的に示して』 尾崎・都医師会長」を掲載している。
《東京都医師会の尾崎治夫会長は、11日の記者会見で、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック期間中の医療体制について、「(オリ・パラに関わる)医師や看護師がどのくらい必要なのか、具体的な数字を示してほしい」と述べた。政府や都、大会組織委員会に対し、早期の対応を求める考えを示した。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5C769VP5CUTIL03W.html
政治は精神論に偏向し、具体を欠いてしまっている。
元外交官の田中均は5月12日付毎日新聞に「政治プレミア 東京五輪の今夏開催の是非は客観的に評価しよう-議論のロードマップ」を寄稿している。
《・・・米国の民間会社「ケクストCNC」が日米欧6カ国で実施した調査でも、米国以外の5カ国(日・英・仏・独・スウェーデン)で年内の五輪開催に反対する人が賛成する人より多いという結果となっている。》
《そこで筆者が思うに、日本にとって最も好ましいシナリオは、1年の再延期だろう。22年2月には北京冬季五輪があり、24年のパリ夏季五輪まで2年しかないといった不都合はあろうが、これからワクチンが普及していくだろうし、今夏よりもはるかに安心安全な五輪が開催できる可能性が大きくなることは間違いがない。》
https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20210510/pol/00m/010/007000c
「NHK NEWS WEB」は5月12日付で「茨城県知事 東京五輪・パラ “状況により中止や延期の判断も”」を公開している。
《・・・茨城県では、鹿嶋市のカシマスタジアムが東京オリンピックのサッカー競技の会場になっていますが、東京オリンピック・パラリンピックの開催の是非について、大井川知事は「今の感染状況であれば、安心安全な開催は可能だと感じている」と述べる一方「必ず開催しなければならないということではなく、状況によっては中止や延期という判断もありうる。仮に医療崩壊というような状況の中で開催すれば、世界的にも理解をえられないと思う」と述べました。》
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210512/k10013025741000.html
共同通信は5月12日付で「五輪選手の病床確保の要請を拒否 茨城知事、五輪組織委に」を配信している。
《茨城県の大井川和彦知事は12日の記者会見で、東京五輪・パラリンピック組織委員会から、選手や関係者が新型コロナウイルスに感染した際に受け入れる専用病床の確保を求められたが、「県民より選手を優先できない」として断ったと明らかにした。》
https://this.kiji.is/765070003032244224?c=39550187727945729
サンケイスポーツは5月12日付で「【甘口辛口】 東京五輪に異議を唱えた錦織圭の主張、菅首相はどう受け止めるのか どうしてもやるというなら早く具体的な実施策を」を掲載している。
《国会論戦で「頭の中はオリンピックファースト。コロナ対策は二の次になったのではないか」と野党議員に指摘されると首相は「失礼だ」と色をなした。しかし、質問に正面から向き合おうとせず壊れたレコードのように同じ答弁を繰り返す方こそ行政の最高責任者として、ある意味失礼ではないのか。》
《公道での聖火リレーを中止する県や外国選手団の事前合宿受け入れを断念する自治体も続出。さらに影響力の大きいトップアスリートからも疑問の声が上がった。「安心、安全」は聞き飽きた。どうしてもやるというなら早く具体的な実施策を示すほかない。》
https://www.sanspo.com/etc/news/20210512/amk21051205000001-n1.html
毎日新聞は5月12日付で社説「東京五輪と首相答弁 国民の不安募るばかりだ」を掲載している。
《さらに首相の経済ブレーンの学者が、日本の新規感染者数は海外に比べて「さざ波」程度で五輪に影響しないと、ツイッターに投稿した。
国民感情を逆なでするような発信だが、国会で見解を問われた首相は「個人の主張」と取り合わなかった。
野党から「五輪を最優先しているのではないか」と追及され、「大変失礼だ」と反論したが、国民感覚とのずれは明らかだ。まずは人々の不安に正面から向き合わなければならない。》
https://mainichi.jp/articles/20210512/ddm/005/070/058000c
朝日新聞は5月12日付で社説「五輪の可否 開催ありき 破綻あらわ」を掲載している。
《答弁を聞いて、いったいどれだけの人が納得しただろうか。わかったのは、滞りなく大会を開ける状況にはおよそないという厳然たる事実だ。》
《大会を感染拡大の場にさせないことは日本のみならず世界の要請だ。まともに答えない・答えられないその態度は、開催への疑義をさらに深めた。感染を抑え込むと約束し、そのつど失敗してきた政権である。知りたいのは首相の信念や願望ではなく、それを達成する方策・道筋なのに、説明責任を果たしていないこと甚だしい。》
https://digital.asahi.com/articles/DA3S14900158.html
「中止」という二文字を使わず、ここまで書けるのだと、朝日新聞は胸を張っている。
田亀源五郎のツイート。
《もうずっと五輪関係のニュースを見れば見るほど、例の「おもてなし」ってのは、理念や理想といった表の顔はべろべろと剥げ落ちて、金だの欲だの国威だのといった裏の顔しか残らないという意味での、「表無し」だったのかとか、思っちゃうわね》
https://twitter.com/tagagen/status/1392284582049841152

9-9)内閣官房参与・高橋洋一の「自由な言論」 5.14

毎日新聞は5月12日付で「二階、小池会談が波紋 五輪開催めぐり自民に広がる臆測」(小田中大、野間口陽、遠藤修平)を掲載している。
《新型コロナウイルスの感染拡大で東京オリンピック・パラリンピックの開催可否への関心が高まる中、自民党の二階俊博幹事長と東京都の小池百合子知事が11日に会談したことが、自民党内に波紋を広げている。7月に都議選を控えて「開催中止の相談をしたのでは?」と疑心暗鬼の声も飛び交い、政権へのダメージをできるだけ避けようと、世論の動向を探りつつオリンピックが語られる異様な雰囲気だ。》
https://mainichi.jp/articles/20210512/k00/00m/010/284000c
朝日新聞デジタルは5月13日付で「五輪のボランティア看護師、7割が辞退 茨城の競技会場」を掲載している。
《茨城県内で唯一、東京五輪の競技場となる県立カシマサッカースタジアム(鹿嶋市)で、選手らのケアをする予定だった看護師らの7割が辞退していたことが、県看護協会(水戸市)への取材で分かった。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5D6WZWP5DUJHB004.html
応募した41人のうち28人が辞退していたという。
共同通信は5月13日付で「千葉知事、五輪病床確保に否定的 『県民使えない形は考えない』」を配信している。
《千葉県の熊谷俊人知事は13日、東京五輪・パラリンピック組織委員会が、新型コロナウイルスに感染した選手らを受け入れる専用病床の確保を医療機関に求めていることに関し、否定的な考えを示した。定例記者会見で「(五輪)関係者のために、県民が使えない形で病床を占有することは考えていない」と述べた。》
https://this.kiji.is/765426109746479104
産経デジタルが運営する「zakzak」は5月12日付で内閣官房参与・嘉悦大教授の高橋洋一による「東京五輪『中止』を望む動きはアスリートの表現の場を奪う 政権のミス狙う勢力の政治活動にも 日本のコロナ状況はトップクラスに良い」を発表している。
《五輪開催について悲観的な見方をしているのは、一部の日本の政治家の発言や日本の世論など、日本の中の意見が多い。しかも、これらは日本の新型コロナウイルス感染の状況がひどいというのが前提だ。
本コラムで繰り返し指摘してきたが、日本の新型コロナ状況は世界の先進国の中ではトップクラスで良い。日本では第4波と大騒ぎだが、人口当たりでみると、劇的に改善した英国と同水準である。それにもかかわらず、日本の感染状況を理由として日本側からIOCに中止を申し出た場合、日本はIOCに数千億円程度の巨額の賠償金を支払わなければいけなくなるのは確実だ。》
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210512/pol2105120001-n1.html
高橋の「五輪開催について悲観的な見方をしているのは、一部の日本の政治家の発言や日本の世論など、日本の中の意見が多い」という認識は妥当なのだろうか。
東京新聞は5月12日付で「東京五輪『中止する時がきた』米有力紙が相次ぎ掲載 かつての五輪選手も批判」(金杉貴雄)を掲載している。
《東京五輪・パラリンピックに関し、米有力紙で中止を求める評論が相次いでいる。》
昨日も報じたジュールズ・ボイコフの寄稿やワシントン・ポスト、サンフランシスコ・クロニクルの報道を取り上げている。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/103786
元ニューヨーク・タイムズ東京支局長・マーティン・ ファクラーのツイート。
《「東京五輪は、とてつもないスーパースプレッダー現象を生むことになり得る。中止すべきだ。」
NYタイムズが掲載したコラム。海外メディアが相次ぎ、日本はいまからでも五輪開催を中止すべきだと呼びかけるが、東京五輪のスポンサーになっている日本の大新聞は書けない。》
https://twitter.com/martfack/status/1392620722170646534
「ニューズウィーク日本版」は5月12日付で今井佐緒里の「仏ル・モンド紙が指摘した東京五輪『変異株の祭典』、『鉄の癒着三角形」』とは」を発表している。今井によれば「ルモンド」は次のように書いている。
《3月末の緊急事態解除前から新たな伝染の波が始まるまで、日本は平均してパンデミックを封じ込めてきたようで、2020年には死亡率の低下を記録するほどだった。
しかし、まだ確定していない防止策にもかかわらず、世界中から8万人近い外国人が列島の複数の場所に集まることは、オリンピックを「変異株の祭典」にしてしまい、感染を加速させる危険性がある。》
https://www.newsweekjapan.jp/imai/2021/05/post-8_1.php
東スポWebは5月12日付で「【東京五輪】英・有名医師がIOCに中止を“要請”『ワクチン接種全国民のわずか1%』」を掲載している。
《英国の大手放送局「ITV」の番組に、大英帝国勲章を受勲するなど英国の権威として知られるヒラリー・ジョーンズ博士が出演。新型コロナ禍の深刻化により東京五輪の中止をIOCへ向けて勧告した。
ジョーンズ博士は「日本では新型コロナの症例が増加しており、ワクチン接種も今のところ、全国民のわずか1%という状況だ」と日本が大規模な国際大会を開催する状況にはないと端的に指摘。「まったく意味がない」と開催強行に真っ向から反対を表明した。》
https://www.tokyo-sports.co.jp/sports/3151011/
元外交官の飯村豊がこの記事を引用ツイートしている。
《英国の有力テレビのモーニングショーでも著名な英国の学者が東京五輪のキャンセルを呼びかけました。日本国民として恥ずかしい。穴があったら入りたい。》
https://twitter.com/iimura_yutaka/status/1392500904411074561
朝日新聞デジタルが記事で飯村豊を取り上げている。5月12日付で「元大物外交官が『五輪反対』のツイッターを始めた理由」を掲載している。
《五輪をしたい、コロナも退治したいなんて、どちらかに絞らないと命は守れません――。元大物外交官が、「五輪反対」を掲げてツイッターを始めた。背景にあるのは、ものごとが「空気」で決められていくことへの危機感だ。
ツイッターを始めたのは、政策研究大学院大学客員教授の飯村豊さん(74)。インドネシアやフランスの大使などを歴任した。
@iimura_yutaka のアカウントでツイートを始めたのは4月29日。その3日前、大会組織委員会が日本看護協会に対し看護師500人の派遣を要請したというニュースを知ったことがきっかけだ。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5C4FL1P5BULEI003.html
毎日新聞は5月13日付で「IOC理事会後会見で『NO OLYMPICS』 反対の男性“乱入”」(小林悠太)を掲載している。オンライン記者会見での出来事だった。
《ヤフーの記者として紹介され、会見の最後に質問の機会を得た男性は「NO OLYMPICS in TOKYO 2020」と書かれた黒い布を掲げながら、「オリンピックはいらない。オリンピックを望んでいない。ロサンゼルスにも、東京にも」などと放送禁止用語を交えて一方的に声を上げ、質問を一切しなかった。》
https://mainichi.jp/articles/20210513/k00/00m/050/030000c
朝日新聞デジタルは5月12日付で「首相『本人が謝ってる』と認識 内閣参与『さざ波』投稿」を掲載している。
《首相は、記者団から「任命権者として許容できるのか」と重ねて問われたが、「そこは本人が謝ってると思っている」と述べ、高橋氏が謝罪しているとの認識を示した。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5D6TD9P5DUTFK01Y.html
高橋洋一は謝罪をしていない。誰か首相に教えてやれよ。朝日新聞の伊丹和弘のツイート。
《高橋参与「日本はこの程度の『さざ波』。これで五輪中止とかいうと笑笑」
高橋氏「世界の中で日本の状況を客観的に分析するのがモットーなので、それに支障が出るような価値観を含む用語は使わないようにします」
菅首相「本人が謝っていると思っている」
読解力が凄い(呆》
https://twitter.com/itami_k/status/1392681768747028481
東京新聞は5月12日付で「東京五輪の米陸上チーム、千葉での事前合宿を中止『コロナ懸念』」(中谷秀樹)を掲載している。
《千葉県は12日、東京五輪の米国陸上チームが成田、佐倉、印西の3市内で予定していた事前合宿を中止したと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大が理由で、米国側は4月中旬に県に伝えていた。》
https://www.tokyo-np.co.jp/article/103746
BBCでも報じている。
《アメリカの陸上チームが、千葉県で予定していた東京オリンピックの事前合宿を取りやめた。同県が12日、発表した。新型コロナウイルスの感染拡大への懸念が理由だという。》
https://www.bbc.com/japanese/57097876
毎日新聞は5月13日付で「五輪事前キャンプ中止『先方から連絡ない』 受け入れ自治体、頭抱え」(近藤卓資、浅見茂晴、真田祐里、金沢衛)を掲載している。
《アフリカ・ナイジェリアがキャンプを張る木更津市は「連絡が無い」と、頭を抱えている。渡辺芳邦市長が2019年11月、同国を訪問して事前キャンプの実施などで覚書を交わしたが、「必要なら連絡する」と回答があったままだという。
今年に入って市の担当課が数回、問い合わせたものの「具体的なやり取りはなく、これではホテルも押さえることができない」という。6月上旬が準備のタイムリミットだが「やって来たらやるしかない」と話す。》
《ルーマニアとドミニカ共和国のキャンプ予定地の松戸市では、練習会場が新型コロナのワクチン接種会場となり、対応を迫られている。》
《県内のホストタウン第一号の山武市は、スリランカの五輪・パラリンピック選手団約50人が、大会前の10日間訪れる調整をしているが、来日中の同国スタッフのコロナ感染が確認され、受け入れに慎重になっている。》
https://mainichi.jp/articles/20210513/k00/00m/050/098000c
日本経済新聞は5月12日付で「五輪ホストタウン、40自治体が断念 感染リスクで」を掲載している。
《新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、東京五輪・パラリンピックの「ホストタウン」のうち約40自治体が、12日までに事前合宿や交流事業での海外選手受け入れを断念した。政府関係者の話で分かった。》
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE12DRV0S1A510C2000000/
今後も増えるだろう。
朝日新聞デジタルは5月13日付で「『五輪開催には新規感染100人以下』都医師会長に聞く」を掲載している。
《7月23日開幕の東京オリンピック(五輪)を安全に開催するには、東京都内での新型コロナウイルスの新規感染者数を100人以下にする必要がある――。東京都医師会の尾崎治夫会長が、そんな「開催目安」に言及し始めた。》
https://digital.asahi.com/articles/ASP5D56B5P5DUTIL01Z.html
共同通信は5月13日付で「玉木代表『五輪来年秋に延期を』国民、医療体制など検証要求」を掲載している。
《国民民主党の玉木雄一郎代表は13日、東京五輪・パラリンピックについて、新型コロナウイルス感染症の医療提供体制が維持できるかどうかなどを政府が今月中に検証し、困難と判断した場合は来年秋に延期すべきだとする党見解を発表した。》
https://this.kiji.is/765422574091141120?c=39550187727945729
俳優・毬谷友子のような人は多いのではないだろうか。
《昔は五輪のために、大きなテレビに買い替えたり、毎日!感動や興奮をたくさん味わいました!
今は、「五輪」という文字を見るのも嫌だ。
こんなに不快でいやあな気持ちになる日が来るなんて想像も出来ませんでした。》
https://twitter.com/mariyatomoko/status/1392683775931207681
時事通信は5月13日付で「東京五輪『やるよ』 菅首相」を配信している。
《面会後、森田氏は記者団に「首相に『やるでしょ』と聞いたら、『やるよ』と言っていた。その気だと思う」と説明。実現に向けて新型コロナウイルスのワクチン接種を急ぐ考えも示したという。》
https://twitter.com/jijicom/status/1392728447387152387
木下ちがやがリツイートしている。
《もうダメだ。これ、もはや官邸が統治能力失っているということです。》
https://twitter.com/sangituyama/status/1392729679660945408
つづけて次のようにツイートしている。
《客観的にみれば、五輪は中止せざるを得ない。しかし五輪中止でまとめる力が官邸にはない。この漂流状況がこれから大混乱を引き起こしていくと思います。
統治能力を失った権力は糸の切れた凧のようなものですから。》
https://twitter.com/sangituyama/status/1392730899469373444
沼野充義のツイートは根元的である。
《今回の五輪騒動の教訓。中止するかしないかなんて、目先の問題で終わらせてはならない。利権と金にまみれ、各国の愚かな金メダル競争の場になったオリンピックのありかたを根本から見直す議論を国際的に始めなければならない。IOCは解体してもいいのではないか。》
https://twitter.com/nasukoB/status/1392587962731302916

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