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第4回 地域おこし協力隊員になる前に準備すること

今日はちょっと夏っぽかった新冠町です。山の方へ行ったのですが青草を食むサラブレッドがいる大地の上を風が吹き抜けていくシーンに、心が洗われるような気がしました。そんな時はそんな写真をサムネイル画像にすればいいのに、写真を撮っていないという…移住して間もない頃は何もかもが珍しく、且つ美しくて写真ばかり撮影していました。慣れというものは恐ろしいものです。

前回は…

ちょっとヤサぐれた内容とサブタイトルになってしまったのを反省しています。いいことばかりじゃないけど、チャレンジするに値すると思いますということをお伝えしたかったのですが、昨日の内容では…なので反省しています。

という訳で、準備しておきたいことです。

1)準備しすぎると3つのボーナスを失う

あくまで個人的な見解です。石橋を叩いて渡る的に事前にその町をリサーチしたり、何回か旅行にいってというのもアリかもしれませんが、調べすぎて情報過多になってしまったり、知り合いをつくってしまうと3つのボーナスを失ってしまいます。

1)妄想
2)発見
3)出会い


です。移住先で知り合いが1人もいない環境というのは、とても不安で心細いと思うのですが、だからこそ出会いに感謝できたりします。でも知りすぎると発見したときのインパクトが薄まってしまったり、ドラえもんのもしもシリーズのような「もしもこの町が〇〇だったら?」的なインスピレーションが失われてしまうような気がします。市町村名すら知らない土地に飛び込んでいくような感覚が一番うまくいくんじゃないかと思います。縁もゆかりもない土地を選ぶというのも一つの方法だと思います。

2)面接に受かるために

隊員になりたいと思っても面接で落ちてしまうこともあるでしょう。特に名の知られた町や、特殊な個性を持った町は人気になるのかなと思います。

新型コロナ禍前の記事ですが…

沖縄県宮古島で倍率10倍…そして、新型コロナ後も倍率が5倍になった市町村もあるとのことで、以前より狭き門となっているのかなと思います。なので、面接ではたぶんメリットトークでガンガン行ってしまわないと…と民間企業への面接のようなイメージで入ってしまいがちです。ちなみに僕は民間企業での面接でも、あまり僕を採用したらというメリットトークはしないですし、緊張もします。しゃべり方も正直変な方なのです。で、地域おこし協力隊員の面接については、やりたいことが明確にあったとしても「〇〇をやりたいというイメージはありますが、まだわからない面が多々あるのでプランが変わるかもしれません」といったように、柔軟性と言いますか、ピポット力をアピールした方がいいのかなと感じました。採用後の活動のことを考えても、面接時の発言で活動内容の変更に苦労するかもしれません。

何だかぐにゃぐにゃした人だけど、話を聞いてくれる人だな。

そんなイメージがいいと思います。ほとんどの方がそうだと思いますので、自然体がいいと思います。

自分の「好き」をシンプルに伝える
これもそうで、自分の「能力」や「経験」を伝えるよりも「好き」を伝えちゃった方が、面接の担当の方も親近感や人間味が感じられます。で、例えば「料理が好きです!」って聞けば、自治体職員さん達は町のことに詳しいので色々と考えてくれることでしょう。ちなみに僕は「競馬」でした。僕の場合は馬産地じゃなきゃダメだったので「競馬」が好きですという話と、あとは任期満了を待たずに就職してもいいのですか?といった質問をした記憶があります。

3)断捨離

これは本当にした方がいいです。僕は東京から北海道でしたが、これでもかってくらいモノを売ったり捨てたりしたのですが、それでも今でも…

「もっと断捨離して身軽で来ればよかった…」

と思っています。ローカル=住居が広いということは本当にないです。地域によってはあるのかもしれませんが、いきなり広くて住みやすい物件で暮らせるというのはレアなケースだと思います。移住後でも2~3回は引っ越すくらいの気持ちで、必要最小限のモノだけを持って行った方がいいと思います。

4)運転免許

もちろん、運転免許なしで暮らせる市町村もあるかもしれませんが、選択の幅を狭めてしまう可能性があります。採用する側も運転大丈夫かな…というのはとても気になるところなので、運転免許は結構必須アイテムかなと思います。

5)過去や経験を語らない準備

これは、僕が着任直後に一番困惑したことです。僕が至らなかっただけなのですが。過去の経験やキャリアの話はしてもいいのですが、僕は転職回数が多かったので、どのキャリアの話をしたらよいか迷ってしまったり、或いは一番長く密度の濃い時間を過ごした業界の話もうまく話せなかったのです。結局今でもうまく話せません。結果的に自慢話みたいになってしまうこともあったり、実際過去の自慢をしてみたくなる場面も多々あるのですが、結局何もいいことがないので、淡々と過去をフラットに語ることをイメージしておいた方がいいです。自己紹介の時に必ず聞かれることなので。「〇〇が好きで移住してきました」みたいなのが一番いいと思います。

6)最後に

僕が何で地域おこし協力隊員のことを書いているかというと、もっともっとローカルで暮らす人が増えて欲しいからです。日本の都市部への一極集中は異常です。過去20年で東京は20万人も人口を増やしてしまいました。マンションなんて無かった古びた町にどんどんマンションが建築されていきました。これは東京のみならず、全国的な課題です。

東京だけではなく、地方それぞれに都市へ都市へと人は集中してきました。市区町村もそうです。集中は富を生むかもしれません。生産性を上げるかもしれませんが、いつか限界がくるんじゃないかと思います。今回の新型コロナ禍で分散トレンドがもっともっと加速するためには、どうすればよいのでしょうか?

7)災害リスク~てんでんこに暮らすこと~

災害のリスクにも備えなければなりません。

前にてんでんこの話をnoteを書きましたが、てんでんこに暮らすことを人々が選択するようになったら、或いは分散しててんでんこに暮らすことは可能なのかとよく妄想します。

地域おこし協力隊員に応募して、新しい世界に触れてみる…とても素晴らしい体験が待っていることと思います。

したっけ、また。

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