甘平が高い理由
高級柑橘「甘平(かんぺい)」。
<西之香>と<ポンカン>を掛け合わせた、愛媛県でしかつくることができない、まだまだ新しい品種だ。地元の道の駅でも1個500円くらいの値がついている。
外皮は薄く、剥くとパリッと音がする。
もちろん内皮も薄い。そしてご覧の通り、さじょうが弾けている。
酸はまったく感じない。甘みがじわっと舌を襲う。
こんだけおいしければ、高いのも当然か。そう思うが、高いのにはもっと理由がある。
栽培が難しく、手間がかかるのだ。
外皮が薄いということは、それだけデリケートということ。
水分管理をちゃんとしないと木の上で皮が割れたり、ちょっと雑に扱うとすぐに傷んでしまう。
なかなか色もつかず、緑がかった見てくれの悪い身にもなりやすい。
甘いから鳥にも狙われやすく、防鳥のためにサンテという黒い布をかける。これは光を吸収してくれるので、艶やかなオレンジ色になりやすいというメリットもある。
これを一つ一つ付け、収穫の時にはこれを一つ一つ外す。かなりの手間だ。サンテを外した甘平はその日のうちに取らないと鳥にやられるため、外した分は全部収穫しなければならない。なので、その日に取れる分だけ外すという逆算思考も大事になってくる。
その他栽培の小難しい話はよくわからないが、とにかく甘平は手がかかる柑橘なのだ。
おいしいから手がかかるのか、手がかかるからおいしいのかは置いておいて、高いには高いなりの理由がある、ということだ。
これでおいしいものを食べます🍴 ありがとうございます!