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まさかまさかの二次被害未遂!?

夫が投資詐欺被害に遭い、1300万円もの大金を奪われました。

およそ1000万円の負債を抱え、夫婦ふたりでの再スタート。

こんな状況だけど、こんな状況だからこそ前を向いて歩くしかない!

お金を奪われても、幸せまで奪われてたまるか!

これを乗り切って、もっとパワーアップした自分になってやる!


そう心に誓い、二人で明るく楽しく試練を乗り越えると決めた夫婦の日常を綴っていきます。

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【前回のお話】

大事件に巻き込まれたことによって、

夫への愛

そして、周囲の人とのご縁のありがたみを痛感し、

立ち上がって前に進む覚悟を強くした私。

この体験を電子書籍にまとめることも決めた。


そのまま順調に進んでいければよかったのだが

まあ、そんなわけはないのである。


正直、夫の話を聞いた時から

お金が返ってくる可能性はほとんどないだろうな、と

直感的に諦めていた私。


しかし、夫はその可能性を諦めていなかった。

どこからか、投資詐欺に強いという弁護士を探し出してきて

無料の範囲内で、メッセージで相談をしていた。


そして、ある晩

「ここの弁護士さんに頼みたいんだ。

実績はあるという話だし、少しでもお金が返ってくる可能性にかけてみたい。

頼む場合は、着手金が120万円くらいかかるんだけど、どうかな?」

と言われた。


もともとのスタンスとしては、

夫の気が済むようにしたらいい

というものだったのだが


夫と弁護士とのやり取りについて説明を受けたり、

その弁護士のことを自分で調べたりする中で

「これはGOを出してはいけない」

と、頭の中で警報が鳴り始めた。


正直言って、そこが用意しているホームページを見ると

とてもじゃないけど、電話で説明されたような実績を出しているようには思えない。

夫から聞いた、電話口の向こうの相手の対応についても

「個人情報を扱うようなところが、そんなことをするか…?」

と疑念を抱くポイントがあった。


大体どのくらいの成功割合なのか聞いても、「説明されていない」

解決するのにどれくらいかかるのかを聞いても、「人によって違うとしか聞いてない」

弁護士とのやり取りの頻度、どのくらいのスパンで報告があるのかを聞いても、「特に説明を受けていない」


……

怪しい。

それに、正直言って

120万円の大金を払うにしては、夫の確認も甘すぎる。


そこで、私はとにかくあらゆる角度からネットで調べてみることにした。

Googleの口コミ、Twitterでの口コミ、詐欺被害について発信している弁護士の見解、弁護士会の情報等々…


結果から言うと、私のカンが正しかった。

「そのまま依頼したとしたら、また同じような結果になるのでは…」

そう感じるような内容が、たくさん書き込まれていた。


絶望の中に「もしかしたら…」という一筋の希望を見出し、前向きになろうとしている夫

そんな夫の心を再び折るようなことはしたくなかった

でも

「たぶん、そこに頼んでも余計お金を失うだけだと思う。

私は賛成できない。」

検索によって得られた情報を伝えつつ、そう告げた。


夫の表情は、みるみる暗くなり

「ごめん、今日はもうちょっと無理だ…」

そう言葉を残して、寝込んでしまった。


たった一つ残された希望が打ち砕かれたこと

またしても、騙されようとしていたこと

本当にショックだったんだと思う。


寝込む夫の姿を見て、

「これでよかったのか…」

「止めない方がよかったんじゃないか…」

そんな想いが頭をよぎる。

夫になにもしてあげられない自分に、無力感も感じる。



そう絶望する一方で、心の中に熱くたぎるものが生まれ始めているのを感じていた。


~つづく~


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