弁理士はやめとけ?需要・将来性をデータとイラストで可視化してみた【市場分析】
どもー。
分析太郎です。
色んな仕事の将来性を
分析しています。
今回は弁理士の
市場分析レポートです。
仕事の将来性を把握する上で、
市場分析は必要不可欠です。
起業するにせよ転職するにせよ、
将来性を把握しておかないと
キャリア選択で誤った道を
選びかねません。
なので分析太郎が、
データとイラストを駆使して、
将来性を分析しました。
それでは、見ていきましょう。
【※】
こちらの記事は1件購入ごとに
1,000円値上がりするよう
設定されています。
おかげさまで、
記事の総購入数が125件を超えました。
いつの間にか値上がりしてしまう前に、
早めのお買い求めがお得です。
【前編】弁理士の将来性
まずは需給バランスを理解する
前編では、弁理士業界の
将来性を確認していきましょう。
その前に、需給バランスについて説明します。
世の中には様々な市場があり、
その中でお金が取引されています。
そして市場の中には、
供給(事業者)と需要(お客様)が
存在します。
これらを釣りで例えるなら、
市場=釣り堀
供給=釣り人
需要=狙っている魚
と言えます。
そして、需要と供給にはバランスがあります。
イラストにするとこんな感じです。
本レポートでは、
弁理士市場が4つのうち
どこに分類されるかを、
行政機関と業界団体のデータを
フル活用して考察していきます。
それでは、本題に話を移しましょう。
弁理士業界の市場規模
それでは最初に、
弁理士業界の
市場規模を確認しましょう。
経済センサス活動調査(総務省・
経済産業省)のデータによれば、
2021年の弁理士の市場規模は
1,806億円、推移は微増傾向でした。
グラフを作成しました。
他の士業と比較してみましょう。
グラフを作成しました。
順番としては、
8士業のうち下から4番目でした。
同規模の市場には
下記が挙げられます。
コンビニカウンターコーヒー(1,756億円)
インスタントコーヒー(1,811億円)
資格取得学校(1,880億円)
国内市場の立ち位置としてはこのあたりです。
この市場で、需給バランスは
どうなっているのでしょうか。
確認していきましょう。
弁理士市場の供給の推移
それでは、弁理士市場の
需給バランスを確認しましょう。
まずは供給から確認します。
特許庁・日本弁理士会のデータによれば、
2023年の弁理士登録者数は11,827人、
推移は増加傾向にありました。
グラフを作成しました。
特に2000代に突入してから
激増しているようです。
ただ今後は、
増加はするものの、
そのペースは落ち着くことが想定されます。
一番の理由は、
弁理士志願者数の減少です。
志願者数の推移をグラフにしました。
志願者の減少は、
弁理士の増加に間違いなく
影響を与えるでしょう。
とはいえ、
急にその数が減少することはないと言えます。
理由は、弁理士は中堅層が厚いからです。
他のサイトにて、
「弁理士は高齢化により今後は引退が相次ぎ、
弁理士の数が不足する」と説明されていました。
確かに高齢化しているのは事実です。
日本弁理士会のHPに
直近3年分のみ平均年齢のデータがありました。
グラフを作成しました。
しかしそれでも、
弁理士は40~50代の中堅層がかなり多い方です。
もっと高齢化が深刻な税理士の年齢構成と
比較してみましょう。
税理士は現在、
二人に一人が60代ですが、
弁理士はそうではありません。
従って、
「弁理士は高齢化により今後は引退が相次ぎ、
弁理士の数が不足する」というのは、
そんなに直近で起こることではないでしょう。
いずれにしても、
ここ数年で弁理士はかなり増えたので、
需給バランスは供給に偏っているのでは
ないでしょうか。
では、需要はどう
推移しているでしょうか。
確認していきましょう。
弁理士市場の需要の推移
それでは、
弁理士市場の
需要を確認しましょう。
職業情報サイト「キャリアガーデン」は、
弁理士について下記のように説明しています。
従って、
特許
実用新案
意匠
商標
上記4つの件数が
この20年前後で
どのように推移しているかによって、
弁理士の需要を判断することとします。
1つずつ推移を見ていきましょう。
まずは特許についてです。
特許行政年次報告書(特許庁)の
データによれば、2022年の特許出願件数は
289,530件、推移は減少傾向でした。
グラフを作成しました。
実用新案については、
2022年の出願件数は4,513件、
推移は減少傾向でした。
グラフを作成しました。
意匠登録については、
2022年の出願件数は31,711件、
推移は減少傾向でした。
グラフを作成しました。
最後に商標登録については、
2022年の出願件数は170,275件、
推移は増加傾向でした。
グラフを作成しました。
1990年代から比較すると、
推移このような感じです。
特許:減少
実用新案:減少
意匠:減少
商標:増加
唯一増加している商標の出願件数も、
2017年から横ばいから衰微しています。
2000年時点の値を100として
指数化した推移を確認しましょう。
グラフを作成しました。
実用新案登録件数の
減り具合が激しいですね。
さて、データが出揃いましたね。
それでは、結論に入ろうと思います。
分析太郎の結論
まとめると、
弁理士市場の
需給バランスはこうです。
供給:弁理士の数は増加傾向
需要:特許・実用新案・意匠の出願件数は20年前と比較して減少傾向。商標は増加傾向だが、2017年以降から衰微傾向。
結論を出しますね。
冒頭の需給バランス四分類で言えば、
ここに当てはまりつつあるのでは
ないでしょうか。
釣り堀(=弁理士市場)の中で、
釣り人(=弁理士)は増えているが、
魚(=知的財産の出願件数)は
減少していることから、
このような結果になりました。
決して過疎ってる市場ではありません。
とはいえ、激アツとも言いがたいです。
いかがでしたでしょうか。
ただ、これは日本全体の需給バランスであり、
当然ですが地域によって偏りが生まれます。
まともに食べていけない地域もあれば、
儲かってウハウハですという地域だって
あるかもしれません。
そこで後編からは、
都道府県別に弁理士市場の
レッドオーシャン・ブルーオーシャンの
都道府県を特定していきます。
ここまで読んでくださった皆様が、
キャリア選択で後戻りできない、
取り返しのつかない状況にならないことを、
心から願っています。
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?