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本日の「読了」
本日の「読了」
瀬尾まいこの作品『傑作はまだ』(文春文庫 2022)ほか
樋田毅『記者襲撃』(岩波書店 2018)
先ず後者。昨今話題のX連合からみで、知り合いがこの本の存在をSNSにシェアしていたので読んだ。
現在、霊感商法、壺売りといった、国民に被害を与えるような団体と政治家が関わりを持つことはいかがなものか? という取り上げられかただが、この本では、旧X教会が、「軍事部門」を持とうと企図していた(あるいは持っていた)ようなことも書かれている。その軍事力の矛先は「共産勢力」なわけであるが、その目的はさておき、暴力装置を自己所有する(あるいは企図した)団体と、日本の保守政治家の一部が懇意にしてきたことのほうが問題であるし、安倍氏の暗殺の際、暴力の行使を否定したことにも矛盾する。
この本に書かれていることを支持するわけではないが、報道が「ひといろ」に染められているときは、「参考文献」を目にすることも大切かもとあらためて思った。
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『傑作はまだ』で初めて手にした瀬尾氏の作品。
ここひとつきほど「瀬尾沼」にはまっている。すでに不安も多い作家なのでおっさんがいうまでもないが、世情不安定なこの世の中で、このふわっとした読後感はなんとも心安らぐ。
「ふわっと」は、語彙貧乏のゆえの表現で、現時においては最大限の誉め言葉だと思っていただきたい。
あくびをしながら己の腹の肉をつまんだ際、さいしょの柔らかさからすぐに硬質な質量にたじろぎ指を離す。
その際の、あるのだけれど、「なかったことにしよう」というおっさんの心根を許容しつつも、硬質なものは存在し続ける。しょうがないよね、ではなく、まっいいかでもない、否定はできないがかといってこちらを責め続けるわけでもない……。
なにいっているのかわからないだろうけれど、わけわからななった時にこそ、瀬尾沼にはまってみてください。[ぶんろく 2022.08.23.]
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