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SmartHRのカスタマーサクセスを支えるデータの話

はじめまして、SmartHR カスタマーサクセスの下地(@bunnyboy)です。
この記事は SmartHR Advent Calendar 2019 8日目の記事です。


弊社高橋(@ebasaM)のこちらのスライドでも触れられていますが、SmartHRのカスタマーサクセスでは、データの可視化にLookerを使っています。本記事では、もう少し詳しく「なぜ」「何のために」「何をしているか」あたりについて説明します。

ちなみに、先日行われた CSカレッジの資料のためにSmartHRのCSで利用しているSaaSの数を数えてみたら、20 を超えていました。なるほど。

どんなデータを、どういう目的で見ているのか?

さて、話を戻してLookerですが、SmartHRでは2019年6月から利用を開始し、まずはCSを中心に使い始めました。現在はCSだけでなくセールス、PMMと少しづつ利用範囲を拡大しています。

どんなデータを見ているのか?

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ざっくりとした構成図です。Lookerを検討し始めたタイミングで、プロダクトサイドでも「データ分析基盤を作ろう」という計画が持ち上がり、協力して(ほぼお願いする形で)、様々なデータをBigQueryに集約していきました。

エンジニアに「このデータもBigQueryに連携して欲しい」と依頼すると、インド人もびっくりのスピードで対応してくれるので、「なんだろう、神かな……?」と思いながら、祈りの所作の後に ⌘ + Enter を叩く毎日を過ごしています。

どういう目的で、何を見ているのか?

CSでは主に「顧客の状態」と「KPI」を見ています。

顧客の状態

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※画像はイメージです。

• 契約状況
• サービス(SmartHR)や、サポートコンテンツの利用状況
• それら情報をもとに集計したカスタマーヘルススコア

などを可視化したダッシュボードを作成し、Lookerのembed機能を使ってSalesforceの取引先画面や取引先責任者画面に表示させ、日々確認しています。

KPI

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※画像はイメージです。

• NRR (Net Revenue Retention)
• Churn Rate 

この2つの指標を、チーム全体やCSM単位で見ています。

なぜLookerなのか?

Gainsightのような、いわゆるCSプラットフォームではなく、なぜSalesforce + Lookerなのか?

実際、以前はNateroというツールを使っていました。

ですが、日々運用していく中で出てきた課題が2つありました。

1. セールスとCSで同じプラットフォームを使うべきだと感じた

日々利用しているツールが別々だと、
• 受注→オンボーディング間のセールスからCSへの情報共有
• トスアップ→アップセル間のCSからセールスへの情報共有

など、チーム間での情報共有にかかるコストが余計にかかります。Salesforceに残したメモをNateroにコピペする、利用状況を見るためにNateroにログインして、ユーザーを検索する、、、といった非効率な状況が発生していました。それを解消するために、CSの活動もSalesforceに集約することにしました。それにより、チーム間でのやりとりの効率性が高まりました。

また、顧客ごとの利用状況をSalesforceにembedすることで、シームレスに確認することができます。

2. 顧客の状態は、CSだけでなく全社で把握できる状態にしておくべきだと感じた

カスタマーサクセスというのは、部署や役職名ではなく、概念として会社全体で常に持つべきものだと考えています。

そのため、「SmartHRを使うことで、顧客がサクセスできているのか?」「そもそも、使えているのか?」「顧客は満足しているのか?」といった情報は、全社で見れる状況を作ることが大切だと思い、Lookerの導入を決めました。


上記以外にも、SQLを直接書かないLookML→Explorerの構造化された構成によって、オレオレ定義が氾濫しないことや、ローカル環境と本番環境が分かれているので変更・修正作業がしやすいこと、そもそものプロダクト力の高さとアップデートの早さ、目指す世界観など、細かいポイントは色々あります。

それら一つ一つの理由は、他のBIでも実現できるかもしれません。ですが、これらすべてを高いレベルで実現できるのはLookerくらいではないかと思います。

今後の展望

翌年以降でチャレンジしたいことはまだまだたくさんあります。いくるかピックアップすると以下のようなもの。

• ヘルススコアだけでなく、タッチスコア(メールを見た、ウェビナーやイベントに参加した、といったデータをもとに集計)を可視化し、プロダクトに対する興味・関心を可視化する
• PMMと連携し、新たなプロダクトの種を見つける
• 現場で利用するだけでなく、経営時の意思決定に使われるようにする

これからも、全社でカスタマーサクセスを行っていくために、Lookerを使っていこうと思います。

データとテクノロジーでカスタマーサクセスを進化させたい、データで事業成長の意思決定に貢献したい、そんな思いに共感してくれる方、お待ちしております。

絶賛、募集中です。まずは話だけでも聞いてみたい、という方も歓迎です。

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