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人と自然の調和に見えるもの

15年間勤め続けた「東京家政大学」を定年退職した記念に制作し、同校に設置された作品です。
子供と母親を彷彿とさせる女性が花園の中で戯れている様子を、曲線を多用し柔らかく造形しています。

「愛の花園」 1978年 セメント

長沼孝三先生は、「愛」を実に広い視野でとらえています。

単に男女が互いを求める好意ではなく、それをも包括した調和といった見方をしています。古来から続く日本の文化には調和を重んじる精神があると、記念講演「二十一世紀と日本の美」で語っています。

今作は、東京家政大学を始め、長井市では、勤労センター、長沼孝三彫塑館、伊佐沢コミュニティセンター(設置順)にあリます。所違えど、それぞれの見る人の胸に響くメッセージ性があるのは、長沼先生のすべてを包括する大らかさがあるからだと思います。

※「二十一世紀と日本の美」は、長沼孝三講演・対談集「青いとまと」に掲載されています。詳しくは、文教の杜ながいまで。

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