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天平彫刻の傑作 未来へ

※文化時報2022年8月5日号の掲載記事です。

 真言宗室生寺派聖林寺(倉本明佳住職、奈良県桜井市)で観音堂(収蔵庫)の改修工事が完了し、天平彫刻の傑作として知られる十一面観音菩薩立像(国宝)が奈良国立博物館から戻された。1日からは一般拝観を再開。これに先立つ7月26日には、竣工法要と開眼法要が営まれた。免震装置を備えたガラスケース越しに、360度から尊像を拝める。(春尾悦子)

 十一面観音菩薩立像は、像高約2.09メートルの木心乾漆像。奈良時代に東大寺の造仏所で造られたと伝わる。三輪山を拝する大神(おおみわ)神社の最も古い神宮寺・大御輪(だいごりん)寺の本尊としてまつられた。

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