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宗祖法難のお寺救え 本尊修復へ全国行脚

※文化時報2022年8月2日号の掲載記事です。

 高知県四万十市の浄土宗正福寺は、法然上人が流罪となった建永の法難=用語解説=と関わりの深いお寺だが、昭和50年代には住職がいなくなり、荒れ放題となっていた。そんなお寺の住職を望んで継いだのが、月城嘉辰(つきしろ・かしん)さん(52)。無残な姿となった本尊を修復しようと、今年4月から復興資金を募る全国行脚を始めた。「嘉辰じゃないとできないと、何かが後押ししてくれている」。月城さんはそう話す。(大橋学修)

車中泊で勧進の旅

 全国行脚は、北海道を目指すところから始まった。布教師として呼ばれたことのある旧知のお寺に、思いをつづった趣意書を郵送。12年ぶりの訪問とあって、張り詰めた思いで出発した。

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