見出し画像

燃え立つ浄火 五大力尊に祈り

 ※文化時報2020年10月28日号の掲載記事です。

 真言宗醍醐派の総本山醍醐寺(仲田順和座主)は23日、五大力講総会・柴燈護摩法要を営んだ。新型コロナウイルスが終息して来年2月の五大力尊仁王会を正常な形で開けるよう、五大力尊に祈った。

 五大力尊仁王会に向け、人々が信仰をさらに深める機会となる法要。壁瀬宥雅執行長の導師の下、仲田順英執行ら14人が出仕し、不動堂前で厳修した。雨が静かに降り続く厳粛な空気の中、護摩壇から浄火が燃え立ち、人々の願いが込められた護摩木が続々とくべられた。

 冒頭には仲田座主の願文が読み上げられた。「全世界は病魔に襲われ大きな動揺と不安をもたらしている。尊い命を奪い、多くの人々が感染しその治療に苦しんでいる」と伝え、病魔退散を五大力尊に祈った。

 また、神仏霊場会に加盟する寺院が、新型コロナ退散の祈願を同時に行う「神仏合同国家安泰世界平和並びに疫病退散祈願会」も併せて行った。

 例年は、千人ほどが参列し、柴燈護摩法要を営んだ後、五大力講の総会を行う。今年は感染予防のため、総会は開催しなかったものの、篤信の講員ら約20人が参列した。

 護摩壇にくべられた護摩木は、祈願内容を郵送で送ってもらった。食事の接待に代えて、醍醐寺内の食事処や売店で利用できる「五大力振興券」を、案内状とともに郵送した。

 壁瀬執行長は「一日も早くコロナ禍が終息することが第一。そのために、五大力尊のお力を願い、一心に拝んだ。来年2月の仁王会が正常な形で行われ、多くの方が参拝できることを願う」と話した。

2020-10-28 醍醐寺・五大力総会柴灯護摩法要

 私たちは宗教専門紙「文化時報」を週2回発行しています。皆さまの「スキ」と「フォロー」をお待ちしております。
 お問い合わせ・ご購読のお申し込みは、文化時報ホームページまで。http://bunkajiho.co.jp/contact.html


サポートをいただければ、より充実した新聞記事をお届けできます。よろしくお願いいたします<m(__)m>