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コロナを越えて①疫病蔓延、仏教は想定していた

浄土宗僧侶・パレットワークス代表 西谷尚博氏

※文化時報2020年5月2日号の掲載記事です。

 浄土宗僧侶でIT企業の社長でもある西谷尚博氏は、新型コロナウイルスの感染拡大で混迷を深める社会に関し、仏教にとっては想定内の現象だと受け止めている。その上で、「何をなすべきか」を考えるためには、「これまでに何を行ってきたか」を見つめなければならないと指摘する。僧侶、経営者、技術者という三つの顔を持つ西谷氏に、感染拡大がもたらす変化について聞いた。(大橋学修)

 西谷尚博(にしたに・たかひろ) 1974年12月、滋賀県生まれ。佛教大学仏教専修科を修了後、兄が住職を務める浄土宗称名寺(大津市)の副住職となった。一般企業での就業経験もあり、羽根布団の営業や広告代理店、IT企業での勤務を経て、2011年4月にパレットワークス株式会社を設立した。「会社は、何かをするためのツールで、趣味とも言える」。ハンバーガーショップの運営やキャラクターデザインにも乗り出す。4人家族。趣味はキャンプ。

テレワークは使う人の問題

 《西谷氏はパレットワークス株式会社の創業者で、離郷檀信徒の葬儀や法要を東京都内の寺院が代行するインターネットシステム「浄土宗東京教区・寺院ネットワーク」の開発などを手掛けた。浄土宗称名寺(大津市)の副住職でもあり、京都市の第3セクター「公益財団法人京都高度技術研究所」のIT技術者でもある》

――新型コロナウイルスの感染拡大で、社会はどのように変化するでしょうか

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