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【能登半島地震】總持寺祖院の今後「宗議会で議論」 曹洞宗幹部ら視察

※文化時報2024年2月2日号の掲載記事です。

 最大震度7を観測した元日の能登半島地震を受け、曹洞宗の松原道一総務部長と辰巳佳叙福祉課長は1月18、19の両日に石川県内の被災地を視察し、被害状況を確認するとともに現地で支援活動を行う宗門関係者を激励した。

 訪問したのは、石川県宗務所がある永光寺(羽咋市)や七尾市、輪島市の曹洞宗寺院約10カ寺。輪島市門前町の大本山總持寺祖院の被害を目の当たりにした両氏は、想像以上の惨状に言葉を失った。倒壊の危険性があるため、被災した建造物には入れなかった。

 總持寺祖院はNHK大河ドラマでも描かれた前田利家の妻・お松をまつる塔頭(たっちゅう)の芳春院が全壊。約33メートルある回廊「禅悦廊」が崩れ、坐禅堂などの屋根瓦も剝落した。開山の太祖・瑩山(けいざん)禅師700回大遠忌の年に起きたとあって、宗門へのダメージは計り知れない。

 松原部長は「被害の全容が明らかになっておらず、再建や復興を計画する段階には至っていない」とした上で「2月19日から始まる通常宗議会で、總持寺祖院の今後については議題の一つになるだろう」と話した。

 同寺は2007(平成19)年の最大震度6強の地震で壊滅的な被害を受けたが、総事業費40億円をかけて復興を遂げ、21年には落慶法要を営んだ。辰巳課長は「コロナ禍も一段落し、700回大遠忌に向け気持ちを高揚させていたところに今回の地震が起きた。関係者の落胆ぶりは表現できない」と指摘。「解体や倒壊した建物処理などで公的補助を受けられるか。環境省や輪島市など行政との折衝も重要になる」と語った。

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