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宗教者の関与に期待 緩和ケア医・精神科医の4割

※文化時報2021年9月6日号の掲載記事です。有料部分には、主な質問項目と回答を示すグラフがあります。

 生きる意味を喪失した終末期患者が抱える「スピリチュアルペイン」を巡り、ケアに宗教者の関わりを求める緩和ケア医や精神科医が4割以上に上ることが、宮崎市郡医師会病院緩和ケア科の内藤明美医師らの研究チームによる調査で分かった。「医療者主体のケアが望ましい」とする回答を上回った。宗教への期待が医療現場で高まっていることが明らかになったと言えそうだ。

 スピリチュアルペインは、病気によって人生の意味や支えを見失い、心の穏やかさを保てなくなった状態。「なぜ私がこんな目に」という不条理感、「周りに迷惑を掛けて申し訳ない」という罪責感などが表れ、肉体的・精神的・社会的苦痛と共にトータルペイン(全人的苦痛)の一つとされている。

 調査では、国内で活動する緩和ケア医・精神科医1667人に質問紙を送付。

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