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まだまだ知らなかった、面白い漫画が沢山あること。
漫画アプリ「マンガワン」にて2022年5月6日まで限定公開中の『王様達のヴァイキング』(掲載誌はビッグコミックスピリッツ)
何の前情報もなく、SPライフ欲しくて1話を読んだが最後。
せめて公開終了間際までは、一日に8話無料で読めるライフの回復を待てばいい話だったんですが。
面白くて無理!!でした。
時間も何もかも忘れてのめり込む。しかしライフも時間にも限りがございまして。
これはチケット買っちゃうやつって読み進めてたら、SPライフを無料で貰える外部サイトの広告で1件出来そうなのを見つけて30ライフゲットだぜ!
そこから、一気読みしないようにちょこちょこ楽しんで読んでおります。
正直、主人公の是枝くんが何をやってるかはサッパリです。
中学の時に授業で習ったベーシックだったかな?黒画面にプログラム言語入力して、画面上に表示させたり動かしたり出来るやつ。
〈circle〉表示させる場所の数〈/circle〉で画面に円を表示させる、みたいなの。
円とか線でピカチュウ作って右から左に動かすって、プログラムなのにアニメーション的な二次元の表現しか思いつかなかったことを思い出します。
しかし、30年ほど前のことをよくも覚えておるな‥‥。学校のおかげでブラインドタッチも習得でき、そのPCスキル(ただの普通の人レベルですが)で食っていけているので大変ありがたいことです。
そんな平平凡人と比較のしようもない、電脳世界での思考ゲームというか、バトルというか。
エンジェルの意味もわからぬまま、その圧倒的なスピード感に惹きつけられちゃうところ。
あれです。何度読んでも囲碁のルールが一つも理解できなくても、物語が面白すぎて、別れのシーンでヒカルの心情に幾度となく号泣させられる『ヒカルの碁』とか。
作中で懇切丁寧に将棋の遊び方の説明もしてくれるのに、未だに王将って餃子美味しい店だよねレベルの将棋への認識な『3月のライオン』とか。
あぁいった、題材が一切理解できなくても人物やその背景が魅力的すぎて、人間ドラマが面白すぎて夢中になって読んじゃう。
人と人との出逢いが生み出す、複雑怪奇で心を揺さぶられる物語。
「人との出逢い方」、他者とどう出逢い、関わるか。それだけで人は、その強い影響力で強くもなれるし、弱くもなれる。
人の数だけ正義があって、悪がある。それもまた、誰かとの出逢いよって彩られる、自分だけの色。
そんな漫画たち。
いうほど漫画に詳しくも無いですが、それでもこういった出逢いがあると、「まだまだ夢中になれる漫画は、この世にたくさんあるんだな!」と。
オラ、もうワクワクしてきちまったぞ!
みたいな感情が自分にもまだ存在しているのかと、不思議な心境になります。
寄る辺のない主人公が、中毒的に犯罪行為に手を染めているところを、有名な投資家がスカウトする‥‥ところから始まるんですが。
最初っから話が訳わかんないのに、何故だか読む手が止められず。
次々と現実にもいそうでいなさそうな個性的なキャラクターが、所狭しと現れてくる。
是枝くんの成長というか変化していく様や、坂井さんがちょこちょこ細やかに世話焼いてるとことか。
初登場時に「何だこいつ」って印象を与える人物こそ、話数を重ねるごとに目が離せなくなったり。
笑い猫が偽名使って近づいて来たところとか、不気味さと不穏さがものすごかった。
一部読者は真剣に考えたと思うけど、逆恨みされた工場の御曹司は、浮気婚約者と破断になればよかったのに‥‥と。
不貞を働いた上に、呑気に職場へ多大な損失与えようとしているのが本当に恐ろしく。
しかも、それは作者によって読者にしか知らされず、作中の誰も知らず、わからず、何事もなかったように物語は進行し。
我々の知らない枠外では、朝海さんは彼女と幸せに家庭を気付くのであろう、とか。
今改めてそう考えると、漫画という表現にかかわらず「さも隣で起きているかのような不条理な現実感」がエグいな、この作品。
ATM乗っ取りの犯人と是枝くんのやりとりは胸が熱くなり。「犯罪するまで人の目には映らないゴミ」自らをそう称した主人公。
私自身が、物心ついた頃から要らない人間と血縁に言われていたので、是枝くんのこの言葉には涙出た。
この前後の会話劇も、関係者の表情含めて一読の価値があるので、ぜひお読みいただきたい。
何だろう。可能性という名の光と闇にスポットが充てられているけど、キャラクターが魅力的とかそんな単純な問題ではなく。
これ、何度か読み返すとこの作品の持つ、複雑な魅力を解読できるんだろうか?
なんか、それこそ是枝くんが解析しているプログラミングの深い深いところの話みたいな。
ちょっと自分で何言ってるのかわかんないっす。
ともあれ、まだ途中なので公開終了までぼちぼち楽しんで読み進めます!!
一番最後が最終話とあるので、完結しているようですが‥‥どう執着するんだろってワクワクと。
何でこんなめちゃくちゃ面白い漫画を今まで知らなかったんだろう!って、生きることへの活力というか、希望が少し生まれました。
作中名言しかないんですが、今ちょうど読んだとこでハッとした名言を最後に。
「否定をしないーーーー
可能性の扉を開くのはそういう人間だろ。」
と、この坂井さんのセリフが登場する話まで読んで上記を綴り。その後無料ライフで読もうと続きに手を出したら‥‥。
是枝くんが拉致られるし、警察ぅー!!ってなって、坂井さん超カッケェ!!となって。
mosの娘の存在、全く気付いてなくってコメント欄で気付き。
その後、mosが自身の運営する闇サイトで3歳児が売買される様を嘲笑った後、自分の娘を抱き抱えて警察の対応している様には。
多くの読者が怒りや、それ以上の感情を覚えただろうなって思いました。
しかし、これが仮に現実に起こったとして。“他人の痛みを我が事のように感じる”ことを正常だと感じていたのですが。
mosのように“自分と他人は違う”という徹底した自他の線引き、己の遺伝子を継ぐ子をその手に抱きながら、赤の他人なれば善悪の判断がつかぬ子どもを大人の都合で物品の如く扱い、性的搾取されても何も思わずその恩恵で生活できる。
もしかすると自他認知としてはそっちが正常なの?とまで考えてしまいました。
もしそれが正常だとしても、人の痛みに寄り添う人間でありたいと思う。
是枝くんが拷問に耐え続ける描写も、保護後の病室での描写も、表情の細やかさに心を奪われ続けて。
いや、ゲットしたばかりのSPライフ30が、一瞬で解けました。こんなん、続き気になりすぎますやん‥‥!!
結局、坂井さんがヴァルキュリアにハメられた件の執着まで一気読み。
坂井さんの甥っ子、可愛すぎないか?
姪っ子は賢すぎないか?
こう、紙で単行本揃えて、誰かに「めっちゃ面白いよね!!」と言いたくなる感情。
小さな喫茶店とかで、そんな自分の好きなものだけを揃えて、美味しい珈琲やお茶を提供して、お客さんとのんびり時間を過ごせたら。
楽しそうだなって思いました。
ただの妄想です。
最終着地がどうなるのか、全く読めませんが。
是枝くんが、周りのみんなが笑顔だと良いな。
こんなに面白い漫画が映像化していないのが、本当に不思議。ただ、作者さんのトーンというか、雰囲気ありきでもあるかと思うので。
失敗の可能性を考えるなら、漫画という媒体が最善で最高かと思います。
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