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掛川花鳥園スタッフのゆるゆる自由研究 【鳥たちの 見えないところ 見ませんか?】

Author:掛川花鳥園飼育スタッフ

花と鳥とのふれあいが楽しめるテーマパーク、掛川花鳥園のスタッフによる、園内の鳥たちのディープな情報や楽しい実験をスタッフブログから集めたよりぬき連載!
第4回は飼育スタッフだからこそ見られる、鳥の羽の内部に突撃!

〜まったく見えない編〜

フクロウの耳

フクロウに限った話では無いのですが、鳥の耳ってたいてい羽に隠れています。
なかでも耳のサイズが大きく分かりやすいので、フクロウをチョイスしました。

オオフクロウ。耳はこのあたり

耳!
うわっ!でけっ!
目がすっぽり入りそうなサイズ。

ベンガルワシミミズク

ミミズクも同じところに耳があります。羽角(耳みたいな羽のことです。「うかく」と読みます。)に惑わされぬよう!

ペンギンの尾脂腺

体に羽がピッタリくっついていて、なにも隠れてないと思うでしょう?
いいんですいいんです、その思っててくれたほうがより衝撃的だから。
これがはっきり見れるのは換羽中くらいです。

隠れているのはここらへん
換毛中のケープペンギン

これがペンギンのこれが尾脂腺です。
尾脂線はほとんどの鳥類がもっていて、嘴で刺激して脂性の分泌物を出し、それを羽毛に塗って羽づくろいをします。羽毛の状態をよくし、防水性を高めるためです。なので、インコなどよりも水鳥の方が発達する傾向があります。

ペンギンの嘴の中

かわいいペンギンは尾脂線以外にも隠しもっているものがあります。

ペンギンの嘴の中ってトゲトゲしていて、魚を逃がさないように「かえし」がついているんです!

けっこう奥までトゲトゲしてるのね

さわってみると、けっこう硬め。そりゃそうですよね。「かえし」ですもの。
これがあることで、魚をしっかりと捕まえておけるのです。

第二部 見えてるのに気付かない編

フクロウの脚

丸っこいシルエットのフクロウ。脚もしっかり見えてはいるけど、どこからが脚か考えたことはありますか?

ベンガルワシミミズク

彼らの脚は、このふわっとした羽に隠されているのであーる。
注目すべきはその長さ!

あら、すてきなあんよ
この部分は「モモヒキ」の愛称がついている

腿のあたりのムチッと感はモモヒキマニアも唸る!
ちなみにペンギンも実は脚が長いのですが、常に膝を折り曲げているので短く見えています。猛禽類の脚はがっしりとしているものが多いです。

エミューの翼

実は何も隠していない

もう思いっきり見えてる!皆さん見えましたか?

ほら!
ほらほら!
コレ!翼です!
気づかれなくてもしょうがない

ちっちゃい!

小さい翼がプラッとしていてる

ダチョウなどと同じく、空を飛ばなくなったため翼は小さくなりました。
大きい体に隠れたちっちゃい翼。お、なんだかエミューがかわいく見えてきたぞ。


どうです、いろいろ隠れてたでしょう?
遊びに来たら、じっくり観察してみてください!
意外な発見がある!…かも?

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BIRDERでは、さらに花鳥園の鳥たちについて、毎月いろいろなテーマで紹介する連載を掲載しています。楽しい漫画やイラスト入りで、会いに行きたくなること間違いなし!
BIRDER8月号の連載テーマは「ケープペンギンのゆきちゃんの人工育雛(前編)」
なぜペンギンの雛を人工育雛するに至ったのかのレポートです。


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掛川花鳥園

掛川花鳥園は「花と鳥とのふれあい」が楽しめるテーマパークです。
広大な敷地の中に大温室やスイレンプール、池や牧場などを備えています。
冷暖房完備のガラスハウスは、夏涼しく冬は暖かく、全天候型なので雨の日でも安心。一年中快適な空間で花や鳥とのふれあいをお楽しみいただけます。

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