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ネイティブライクへの道〈8〉~高校生と英語の「音」~

Welcome again to "A Journey to a Native-Like Speaker of English"! I'm June, a lifelong learner of English.

このシリーズは、ELSA Speak という発音トレーニングアプリをほぼ毎日使うことによって、私の発音がどのくらい改善されるのかをレポートするものです。このアプリは、Hikaruさんの記事で初めて知りました。

前回の投稿から今までの私の進捗状況


10月16日(金)83%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音82%, 流暢性87%, イントネーション76%, 強勢99%)

10月17日(土)82%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音82%, 流暢性87%, イントネーション76%, 強勢100%)

10月18日(日)83%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音82%, 流暢性86%, イントネーション75%, 強勢100%)

10月19日(月)83%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音84%, 流暢性86%, イントネーション75%, 強勢100%)

10月20日(火)83%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音84%, 流暢性86%, イントネーション75%, 強勢97%)

10月21日(水)84%ネイティブ「上級者」 (リスニング100%, 発音85%, 流暢性86%, イントネーション75%, 強勢97%)

最近、問題の種類の偏りが気になります。単語の強勢(word stress, いわゆるアクセント)の問題が多くて、センテンス単位の問題が少ない。練習が早く終わるので、疲れている時は楽でいいけど…。

普通、会話するときはセンテンスなので(単語1語で会話になることは少ないので)、センテンスの問題を増やしてほしい。そういうふうに、ELSA にもコメントしておいたので、改善されることを期待しています。

今週考えたこと

私はかれこれ、英語の高校教員を25年以上やっています。今までに私立・公立合わせて6校の高校で専任をしました。

それで、教員になりたての頃と今とで、大きく違うのが、生徒の「音」に対する向き合い方。私が教員になった1994年は、まだリスニング問題がセンター試験に導入される前でした。リスニング問題を「ヒアリング」と呼ぶ英語の先生も結構いた時代!

hearing test と言ったら、聴覚検査ですよね!私は、内心「あーぁ」と思いながら、話を合わせていました(笑)。

ま、とにかく、そんな時代には、私が英語のカセットテープ(笑)を流しても、生徒の半分は寝ていました…。そして、発音のコツとか、説明しても「だから?」って感じで、しらけムードでした。そんなことより、大学入試に出る文法や単語をやって!って感じ。

(本題とは逸れますが、カセットテープの方がCDよりも、リスニング指導はやり易い!好きなところで止められるから。)

工業高校にいた頃なんて、「先生、発音が悪い!ちゃんとカタカナで言って!」と、生徒から怒られました(笑)。

今は、インターネットが普及して、生徒も YouTube 等で英語を聞く機会が多くなり、and を「アンド」と言うような、カタカナ発音が「正しい」発音ではないと分かっています。カタカナ発音は「正しくない」というのが、20年前は当たり前ではなかったんです。(テレビのコマーシャルとかで、英語は少しは流れていたのに…。)

というか、「正しい発音」なんてどーでもいいと思われていた、と言った方があっているかも。(当時の一部の英語の先生たちも含めて。)

また、(制度自体の良し悪しは別として)大学受験に、英語の4技能を測る外部試験が利用されるようになり、ある程度正確な発音で話すことも大事だという意識を、生徒が持つようになりました

(また別の機会に書きますが、私は上記の制度を高く評価している訳ではありません。むしろ逆です。そのうち、「同僚の英語教師に不人気な、私の抜本的大学入試改革案」をシェアします。)

そんなこんなで、今は、高校生にリスニング指導や発音指導をしても、昔みたいにあからさまに無関心な態度をとる生徒は余りいません。

何が言いたいかというと、リスニングや発音の話が昔よりも受け入れられるようになって、良かったなぁ、ということ。生徒は素直に私の言う通りに舌を動かそうとして、頑張ってくれます。

今回の話は、私の個人的な話でなかったけれど、どんなもんでしょ?コメントをお待ちしております。「こんな話を知りたい」というリクエスト、絶賛募集中(ちょっとネタ不足気味…(笑))。

では、今日はこの辺で。

That's all for now! See you next time! Until then, keep practicing!

「ネイティブライク」という言葉について… native-like という形容詞で、「ネイティブ・スピーカーではないけれど、それに非常に近い」という意味です。
「ネイティブ・スピーカー」という概念について… 応用言語学者の中には、ネイティブ・スピーカー至上主義(native speakerism)を批判する人も少なくありません。私も、ネイティブ・スピーカー至上主義は支持しません。私がこの記事で「ネイティブライクになりたい」と言うのは、発音練習が私の趣味だからです。英語はいろんな文化的背景を持った人たちがコミュニケーションのツールとして、第2言語として使うものですから、その人たちの第1言語(母語)に影響された英語(訛りのある英語)が使われるのは当然のことです。訛りのある英語も、アメリカやイギリスのニュースキャスターが使う英語も、言語として優劣は無いと考えています。世界には、native speaker の英語教師よりも non-native speaker の英語教師の方が、はるかに数多く存在します。私もその non-native speaking teacher of English であることを誇りに思っています。
私(1970年生まれ、インターネットが登場する前に大人になった)の英語学習歴… 子供英会話教室(当時はまれ)に通ったのがきっかけで、中学生頃から自分で英語漬けの生活を始める(中学校での壮絶ないじめからの逃避願望もあった)。NHKラジオ講座、文化放送「百万人の英語」、FEN(在日米軍ラジオ放送)、アメリカ映画、アメリカの十代向け雑誌など。フツーの公立中に通いながら、中2で英検2級。高校は海外帰国生が全生徒の3分の2という私立高校(ICU高校)で、アメリカ英語の洗礼を受ける。帰国生に負けまいと英会話スクールに通う。高2で英検準1級。高3で英語の先生に帰国生と間違われて内心ガッツポーズ(笑)。大学(ICU)で英語専攻。英会話スクールにも同時に通う。大学2年で英検1級。アメリカ人の教授について卒論も英語で書く。アメリカの大学院に1年在籍、アメリカ史を専攻して挫折して帰国。高校の英語教員になり、25年。その間、TOEIC 980点、通訳ガイド(通訳案内士)、TESOL(英語教授法)修士号(Temple University Japan)を取得。NHKラジオ講座は中学生以来、時々ブランクはあるけれど、聞いている。今は、アメリカのリアリティ番組にドはまり中。Podcast も好き。

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