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サラリーマン芯太郎の憂鬱

こんにちわ。
文具ゲームメーカーのワラビサコです。

少し前の記事「失業する文具」の表紙でひざまづいていた、スーツを着た鉛筆くんを取り上げて記事を書いてみる事にしました。

ろうそくと電球の話

まずはじめに、紹介したい記事があります。
https://note.com/waternavy/n/n8a0345f7f3e7
この中の「ろうそくと電球の話」がとても好きでして、こちらの記事に詳しく書いていますが、簡単に説明します。

昔はろうそくで明かりを採っていたわけですが、電気が普及してからは、電球が家庭で使われるようになりました。
電球の方がはるかに明るく便利だったので、ろうそくの売り上げはドンドンと落ち込んでいってしまう……かと思いきや。

ところが、ろうそくの生産量は2010年まで毎年上がっていて、30年前より3倍の消費量になっているとのことです。

それは何故かというと、「部屋を暗くするため」にろうそくを使っているからです。
落ち着いた雰囲気を演出するためだったり、アロマキャンドルというのもありますよね。

ろうそく自体は明るくなったわけでも長持ちするようになったわけでもありません。
そこに新たな意味が与えられたのです。

これを「意味のイノベーション」と言われています。

意味のイノベーション

最近こんな話ばかりですみません。でもよく見渡せば、既にいくつかの文具にイノベーションは起こっています。

例えば消しゴムは、「消しゴムはんこ」がありますよね。消すのではなく彫られるモノとして新しい働き口が生まれました。


また、セロテープをグルグル巻いて形を作り、アートにしている人が現れ、ニチバンさんからセロテープでパンダを作るキット「セロパンダ™ みんなのセロテープ®工作」も商品として販売されています。


液体のりで有名なアラビックヤマトはその最たる例で、白血病の治療に使われる細胞の培養液としてこれまで使用していたウシの血清成分より大幅に安価に代用出来るという、もはや意味のイノベーションなんかじゃ表現できない事が、昨年起こりましたね。

更には「中の気泡を分裂させる遊び道具」として、クラウドファンディングまで立ち上がって中途半端な内容量のアラビックヤマトが作られました。


さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここから鉛筆のイノベーションについて、本人と一緒に考えてみようと思います。

では、早速登場してもらいましょう。



サラリーマン芯太郎 登場

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「どこかで聞いた事があるような響きの名前だと思ったら、その頭の中の記憶は消しゴムで消しておいてください。気のせいです。」

そんな小粋なペンシリアンジョークを飛ばして、彼は颯爽と現れました。

先日、3年間在籍した筆箱を退職したようです。
鉛筆の働き口は年々減少していて、なかなか再就職も難しいとの事。

よく見れば芯の先は折れており、心無しか鉛筆軸も擦り減っているように思います。

黒い煙のようなため息を一つ吐き、彼はこう切り出しました。

ほんで、僕はどうしたらええんかな?」


…なるほど。鉛筆だけに鉛(なまり)が入ってるってオチですね。


次回!
「サラリーマン芯太郎のイノベーティブ再就職」
絶対見てくれよな!

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