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文具に意味を与える(後編)

こんにちわ。文具ゲームメーカーのワラビサコです。
前回の記事の続きです。

「役には立つけど意味はない」=文具
って言われるのは悔しいから、意味を与えて伝えていこうよ、という呼びかけをしました。

そこでご紹介させて頂きたいのが、2018年末に作った「ブングーファイブ」という二人用文具ゲームです。

文具に意味を与える「ブングーファイブ」

ブングーファイブは、前編の方で引用させて頂いた山口周さんの『ニュータイプの時代』という本を読むよりも前に開発したんですが、
改めて振り返ると、このゲームには文具に「意味」を込める装置になり得ると思いました。

どういう事か。まずこのゲームを簡単に説明すると、8×8マスの紙に五目並べの要領でお互い自分のマーク(○と×)を書いていき、先に自分のマークを5個繋げたら勝ちです。

それを防ぐために、マークとマークの間をはさみで切って繋がりを断ったり、それをセロハンテープで修復したり、相手のマークを消しゴムで消したり、
その文具(武ん具)が持っている機能がそのままスキルとなって、邪魔したり守ったりしながら、5個繋げるのを目指します。

ここでポイントなのが、100円のはさみを使おうが、3000円のはさみを使おうが、ゲームの中でのスキルの効果は同じという事です。

これが例えば「紙を切る」という目的だった場合、「よく切れる」という機能に特化したはさみを使いますよね。

しかしこのゲームにおいては「どのはさみが使いやすいか?」ではなく、「どのはさみが好きか?」や「どのはさみを使いたいか」という、理屈ではなく感情に準じて選ぶ事になります。

その瞬間、それらの文具に意味が与えられます。

「この文具はちょっと使いにくいけど、デザインが最高!!」
「これは好きな人が使ってるのと同じやつだから…」
「昔親に買ってもらった時、すごい嬉しかったなぁ」

そんな文具を、皆さん一つや二つは持っているのではないでしょうか。

君が好きだと叫びたい

ブングーファイブというゲームは、その嗜好を余す事なく詰め込んでぶつけ合う、コミニュケーションツールなのです。

鉛筆またはシャーペンを含む五つの文具を選び、それをデッキとしてお互いに対峙した時に、「自分はこの文具が好きなんだ!」という心の叫びが響きます。

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これは今年2月にブングーファイブ大学対抗戦をした時に、早稲田大学文房具倶楽部さんと対決した時のデッキ。手前が私です。

もしブングーファイブをやる機会があったら、あなたはなぜその文具を選んだのか、是非考えてみてください。

きっとそこに新しい気づきがあるでしょう。


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