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人生isカラフル(2022年2月17日〜23日)

2月17日(月)晴天

今日はついに宿泊療養を終え、マイスイートホーム(笑)に帰れる日。アパホテルを出たとき、冷えきった外気がたまらなく愛おしかった。駅前の空気であってもホテルのこもりきった空気よりはみずみずしく、新鮮に感じられた。

念願のドーナツをミスドで買って帰る。見慣れた街を歩きながら、他人とすれ違う。それは慣れ親しんだ、ごく自然な状況で、今日までのおこもり生活が嘘のように思える。考えてみれば私は入院をした経験もなく、記憶のある限り7日間もひとつの空間から出ないなんてことは今までなかった。ある意味、したくてもできないような貴重な経験だったのかもしれない(二度としたくはないけれど)。

やっとの思いで辿り着いた自宅は、ここぞ私の家っ…!!!と感動してしまうほど不思議な安心感がある。ミスドのドーナツはペロリといけるだろうと思っていたが、あろうことか体が甘いものを受け付けず、半分ほどしか食べられなかった。一週間でこうも体は変わってしまうのかとびっくり。このままヘルシー志向なボディになってくれたまえ。

午後、出社すると、周りの仲間たちがやさしくて幸せだった。こんな人たちが誠心誠意込めて作り上げてきたブランドがだいすきだなと改めて強く思う。今一緒に働いている人たちは、何度でもそんな風に静かにやる気の火を灯し続けてくれる。

仕事が終わって彼を待つ時間は、やっぱり長い。今日は、一層長い。ガチャガチャと玄関が開く音がして出迎えると、私がだいすきな黄色のチューリップと、ピンクのカーネーション、パープルのスイートピーやブルーのデルフィニウムが入った、それはそれはかわいい花束を「おかえり、出所祝い!」と言って渡してくれた。本当にうれしいときって、言葉を失う。彼と一週間ぶりに過ごす夜は、人生ってこんなに豊かでカラフルなものでしたっけ…!と思わせてくれた。大袈裟でなく、今ある日々は奇跡の連続なんだと、心の底から信じてしまうような夜だった。頭の中ではくるりが流れていました。

2月18日(火)晴天

今朝は起きるのが本当に辛かった。なにせ一週間ほど朝6時に一度起き体温を測り、お昼頃まで二度寝することが習慣になっていたのだから、仕方ない気もする。それに加えて、湯たんぽのある布団と、エアコンのない寝室の気温差も原因であるはずだ。エアコン、設置しよう。

出社するも、体がどうにもだるく、寝たきり生活で体力が落ちたことを感じる。咳も止まらず、早く万全な体調を取り戻したい。

2月19日(水)晴天

今日は仕事終わりに、彼と思い出の場所、倉敷美観地区にあるジャズバー「アヴェニュウ」を訪れた(「アベニュー」じゃなくて「アヴェニュウ」なところがすき)。

ジャズを生で聴くたび、私は少しの恥ずかしさを覚える。ジャズの語源は卑猥な意味から来ているということもあるけれど、ジャズの真っ只中にいる人たちって本当に気持ちよさそう。私がジャズを好きな理由も、きっとそこにある。即興で、その場のバイブスに音楽を乗せていくプレイヤーたち。彼らを見ていると、その時間だけはあらゆるしがらみから解放されている気がして、嬉しくなってしまう。「何も気負うことはないよ、楽しめばいいさ!」ジャズは無言で、そう励ましてくれる気がするのだ。

2月20日(木)晴天

この頃は朝がめっぽう弱い。朝も、昼も、夜もずっと眠い。睡眠が心身の健康にとっていかに重要かということは、身をもって知っているからどうにかしたい。

そんな思いから、今日は彼の帰りを待たずにGotoベッド。「帰ってきたら起こしてね」というメモを残して。これが、想像以上によかった!ムニャムニャと眠気まなこでおかえりというのは申し訳ない気もしたけれど、ごきげんを保つのは自己責任。翌朝は久しぶりにスッキリと目覚めることができた。生活リズムが合わないから辛い、ではなく、二人にとって心地いい生活リズムを探るのも楽しい試みなはず。

2月21日(金)晴天

彼の仕事が終わるまで、一人で楽しめるコンテンツを見つけようと思って見始めた韓国ドラマ『その年、私たちは』がおもしろい。私と恋人は趣味嗜好がとても近く、映画もドラマもせっかく観るなら一緒に観たいと思ってしまう。朝ドラも『this is us』も先に見るともったいない気がしてしまう。韓国ドラマならば…!と抜け道(?)を見つけた。

梨泰院クラスにも出ていたキム・ダミちゃんのスタイルの良さに毎度驚いてしまう。顔がちっちゃくて手足がすらっとしていて、こんな風にピタッとした服を着たいからダイエットがんばろう。

そんなことを思っていたら、今日は彼の帰りが早かった!(わーい!)溜めてしまった朝ドラ、通称“カムカム“を一緒に観る。藤本有紀さんの脚本は、いつ裏切ってくるかわからないから本当に安心できない。たった毎日15分のドラマなのに(ちりつも効果もあるのかも)こんなにも主人公に共感し、感情がジェットコースターのように振り回されてしまう。お願いだから、今回ばかりはハッピーエンドを頼みます…!

2月22日(土)晴天

今日は大きらいな歯医者さんに行く予定だったのに、看護師さんが体調不良だからとキャンセルの電話が。こんなこともあるんだなぁと思いながら二度寝した。休日だからといって昼まで寝ることが私はほぼない。なぜなら経験上、「あぁ、昼まで眠れて幸せだ」ではなく、「あぁ、時間を無駄にしてしまった」と後悔する人間だとわかっているからだ。なのに、今日はやってしまった。案の定、お昼に起きた時は目覚めの気分が悪かった。

私はこの頃、「ひとり時間」が苦手になったことを自覚している。昨年までは、あんなにもお一人様プロだと思っていたのに。人間は「上」の喜びを知ってしまうと無意識のうちにもう一方を下げてしまう習性があるみたいだ。よくない、両方愛したい。

ひとりを楽しめなくなったらおしまい。なぜか心寂しく気分が上がらない時こそ、ひとりになるべきだということも知っている。だから今日は、自分とうんと仲良くすることにした。なくても困らないけどあったらうれしい日用品を買い、無になれるチェーン店のカフェで読みたかった本を読む(チェーン店のカフェ、が私は結構好き)。親友に他愛もない話でLINEをする。それだけで、しおれた花の茎がシャンとするように、みるみる元気が出た。ありがとう、アリオ。

スマイルズの『自分が欲しいものだけ創る!』がまだ途中だけれどおもしろい。

2月23日(日)小雨

今日もひたすら起きれない朝。ぜんぶ大寒のせいだ!今朝は雨まで降っていたし。彼を見送ってから、例に倣って今日もお昼頃まで眠る。

午後は、何も生み出さない時間が続くと元気がなくなるので、LINEスタンプを作ることに。コーヒを淹れて、音楽を流して。数年ぶりに自分でコーヒーを淹れたら、なんとまぁ、おいしくなくてびっくりした(笑)コーヒー屋さんを営む友達や彼が淹れてくれるコーヒーはいつもおいしいけれど、それは細部の配慮が行き届いた味なのだとわかった。今度、教えてもらおう。

週末はたっぷりと眠ったから、明日からの一週間はうんと頑張れると思う。私たちは熊ではないから冬眠できないけれど、冬ってきっとそういうもの。体力の回復期間だったと、そう思うことにしよう。

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