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【統計検定準1級】合格体験談 -理系研究職の場合

 こんにちは、bunchinnです。
 統計検定準1級に合格しましたので、勉強方法などの体験談を記録したいと思います。


1.統計検定準1級受験概要

 詳しくはこちらの公式サイトをご確認ください。

 出題範囲が非常に広く、かつ1つ1つの項目の難易度が高いため、取得難易度の高い資格だと思います。

2.受験目的

 統計検定準1級の資格取得を通して、統計や機械学習の基礎知識を身に着けたいという気持ちから勉強をしています。今回、検定は合格はしましたが、まだまだ分からないことが多いという結論に至りました。

3.筆者の統計学の実力

 2023年10月ごろから、基礎知識0で統計学の勉強をスタートしています。同年11月統計検定2級を取得しております。簡単な検定は自力でできるくらいの実力はありました。(統計検定2級の取得体験談は以下のとおりです)

4.勉強について

4-1.勉強時間

 総勉強時間は100時間程度でした。23年11月から勉強を開始していますので取得までに約半年くらい時間がかかりました。(実際勉強をしていた期間は、23年11月-24年1月の3か月と、24年3月後半から4月前半の1か月の合計4か月でした。)。もう少し一日の勉強時間を増やすことができていれば、タイパよく取得できていただろうなと思います。反省です。

 本検定を取得された先人のブログの中で、早い人で約3週間で合格を勝ち取っている方がいらっしゃりますので、集中して学習に取り組むことができれば1か月以内でも十分取得可能なのだろうと思います。

4-2.学習方法

 私が学習に使用したテキストとその使用方法を紹介します。この内容は、他の合格体験談ブログと重複する点がかなり多いです。合格するために必要でかつ再現性の高い学習方法だと言えますので、ぜひ参考にしてください。


・統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック


 統計検定を主催している学会が出版しているワークブックですので、統計検定準1級の全範囲を網羅している1冊です。必ず購入しこの本をベースに学習を進めてください。ただし、この本は出題範囲を広く網羅することに特化した1冊となっている性質上、諸学者にとっては説明が不十分で内容を理解するのは困難です。不明点は、本項で紹介する書籍や、あるいは別の合格体験記に記載のある書籍等を活用して勉強をしてください。

 最初から最後まで通しで、内容を読んで例題・演習問題を解くことを3周しました。
1周目:分からない項目をガンガン飛ばして、例題・演習問題を解き、解き方を理解することに努めました。
2週目:1周目で分からない項目をネットや別の本で調べて理解をすること、式の導出をすることで知識の定着を図りました。
3周目:1-2週目の総括として、最初から最後まで通しで読み、例題・演習問題を解きました。特に何度も誤答してしまう問題について着目し、その項目の内容を理解することに努めました。

 正直1周目は不明点が多すぎて勉強を挫折しそうになりました、、、理解できる項目より、読んでも分からない項目が多かったです。ですが、分からないところは時間をかけるのではなく飛ばしてください。分かることを少しずつ増やして、積み上げていくのが資格試験の正攻法かと思います。特にこのワークブックに関しては内容が難解ですので、「分からないところは悩まず飛ばし、分かることを増やしていく」という方針で進めていくのが良いと思います。

・統計学入門

 確率、確率分布、仮説検定について記載がある統計学の入門本で、非常に理解しやすいです。仮設検定等の復習のため活用しました。

・ベイズ統計学入門

 ベイズの定理を理解するのに役立つ1冊です。統計検定準1級のテストでは、ベイズの定理を利用した確率に関する問題が頻出しています。本書は、数式をあまり使用せず、ベイズ統計学のイメージを掴むことに特化しています。そのため、ベイズの定理などに苦手意識のある人にとっては、理解が進む1冊になると思います。

・多変量解析法入門

 多変量解析法に関しては、ワークブックではなく本書を主に活用し学習していました
 
 難解な一般式の導出過程を丁寧に記載していますので、テキストを参考にしながら自分の手で導出することができます。各章ごとに例題や練習問題が付属していますので、演習を通して理解の定着ができます。
 多変量解析法に関しては、どういった計算をすることでその結果に至るのかという過程を理解することが大事だと思います(ちょうど機械学習のアルゴリズムを理解する感覚と似ているのかなと思います。)本書は、各解析法に関しての計算過程と結果の解釈の仕方について、詳細に解説されていますので、統計検定の取得を目的にするしない関係なく非常に勉強になる良書と思います

・統計検定準1級過去問

 過去問です。これもワークブックと同様に3周しました。2021年の問題は難易度が異常に高いため、これを除いた年の問題演習を行いました。


5.受験

5-1.試験中

 分からないところはガンガン飛ばして、分かるところを埋めていくという戦法を取りました。全問28問(?)くらいあるうち、10問くらい分からず飛ばしました。出題範囲を網羅的に幅広く問題が出題されていることもあり、正直キャッチアップしきれていない項目に関する出題が多かったです。
 飛ばし飛ばし問題を解いていましたので、全問通しで回答し終わったののが試験開始約60分後でした。残り30分で分からず飛ばした問題を解いていくという時間配分になりました。分からない問題が多かったということもあるかもしれませんが、制限時間は比較的余裕を持たせることができていました。
 自分が思っていたよりも問題が解けないという事実から、試験中にもかかわらず「ああ、全然統計わかんねえわ」と思っていました(笑)

5-2. 試験結果

試験レポート

 (めっちゃぎりぎりやん、、、)

5-3. 感想

 ワークブックの例題と過去問を完璧に仕上げたつもりでしたが、合格点ギリギリの合格となりました。。。他のブログの合格体験談にも記載がありますが、ワークブックの隅から隅まで出題されます。そのため、ワークブックに例題がない項目についても、問題として出題されていました。出題範囲と明示していますので当たり前の話なんですけどね、、、

 ワークブックと過去問を過学習してしまうと、今回の試験結果のように合格ギリギリになるのだと思います。余裕で合格できるだろうと鷹をくくっていたので、自分の実力のなさに少しがっかりしています(笑)。しかし合格は合格ですので、統計知識については一定の基準を超えたと胸を張って言えるのかなと思っています!

6.終わりに

 試験中にも思ったことですが、まだまだ統計学を分かっていないなと思っています。2級と準1級の取得を通して、統計を何らかの形で活用する土台の部分がやっと出来上がったというレベルかなと認識しています。この土台を基にどんどん活用の幅を広げていきたいなと考えていますので、業務や自分の趣味などの中で、使う機会を見計らって臆することなく使いどんどんスキルを伸ばしていきたいです。


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