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八木邸との出会い、保存活用に取り組んで


2023年9月16日土曜日、大阪府寝屋川市香里園の八木邸にて「八木邸との出会い、保存活用に取り組んで」をNPO法人古材文化の会主催、ぶんぶんカフェイベントで開催しました。
八木邸倶楽部の方々のガイドで建物見学のあと、八木邸倶楽部の一員として活動している文化財マネージャー岡内章子さんにお話していただきました。

香里園・八木邸

昭和のはじめ、沿線の京阪電鉄が初めて住宅開発をおこなったのが寝屋川市香里園です。
八木邸は、大阪で織物業の商売をしていた八木市造氏の住まいとして 建築家・藤井厚二が設計し大工・酒徳金之助により建てられて、1930 (昭和 5) 年に竣工しました。
八木邸|藤井厚二 ホームページ

明治の終わりに京都と大阪を結んだ京阪電車・香里園駅近くに位置し、沿線で最初に造成された住宅地としての履歴を有する貴重な住宅です。

八木邸倶楽部ホームページより

木造2階建ての落ち着いた佇まいの住宅です。
多くの客人を招待できるように行き届いた設計がなされ、藤井厚二設計の建築と室内装飾、調度品が数多く残されています。

八木邸の建物見学

※内部写真を多く使用しておりますが、許可をいただいた上で掲載しております。ありがとうございます。

前半は、八木邸倶楽部のガイドさんの案内で、2班にわかれて建物を見学しました。当時の家具や調度品などがそのまま展示されており、1室1室とてもていねいに説明していただき、当時のここでの暮らしの様子が目に浮かびます。
八木邸倶楽部では「八木邸」の一般公開と団体見学を中心とした「保存公開活動」をおこなっているとのことです。

お話の時間

後半は、八木邸倶楽部一員の岡内章子さん(京都市文化財マネージャー)に八木邸倶楽部での活動やご自身の文化財マネージャーとしての活動についてお話いただきました。
岡内さんが初めて八木邸に訪れた時のこと、八木邸のすばらしさに感銘を受けたことから公開を決意していくまで、公開を決意してからおこなったこと(片付け、スタッフでの大掃除から、公開へ向けてのさまざまな準備etc)
2015年に一般公開が開始されて、2023年の国登録有形文化財に登録されるまで、ほんとうに大変だったこと、うれしかったこと、熱い思いが伝わりました。

所有者さんにもおこしいただきお話をうかがいました。
この家に暮らしていた頃の様子や、おじいさま(八木市造氏)から「藤井厚二だぞ~」と何度も言われていたエピソード、八木邸倶楽部のみなさんと協力して信頼関係を築きながら、この家を大切にしてこられた様子がわかります。

もっと文マネ活動の話を聞いてみたい

今回は16名の方にご参加いただきました。岡内章子さんの話はほんとうに熱く、活躍されている文化財マネージャーのお話はとても参考になりました。
所有者さんとの信頼関係も素晴らしいものです。

所有者さま、八木邸倶楽部のみなさま、岡内さん、貴重な機会をいただきありがとうございました。

主催・認定NPO法人古材文化の会(企画部会)
この催事は(一社)京都府建築士会・まちづくり地域貢献活動の補助を受けています。

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