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刑事プリオ


レオナルド・ディカプリオは名優である。
彼は、映画雑誌スクリーンでは、レナード・ディカプリオと表記されている。そのディカプリオが自身の制作会社アッピアンウェイで制作、主演を務めることになるのが、「人民寺院」の教祖ジム・ジョーンズである。
ジムは、900人の大量自殺、いや無理心中させた狂気の教祖であり、セックスマシーンである。
このイカれた人物を演じるディカプリオ、やはり近年の顔芸といい、本人そのものが演じる役に近づいていっている感がある。

ディカプリオはそもそも若き頃から『ギルバートグレイプ』や『ボーイズライフ』などで将来有望なイケメン少年として注目を集めていた。これがレオ第1期である。
レオ第2期は、『タイタニック』でのウルトラにブレイクした頃だろう。この頃は、バズ・ラーマンの『ロミオアンドジュリエット』なんかで貴公子ぶりを発揮していた。
『タイタニック』は日本国内で260億円の興行収入を上げたメガヒット作であり、全世界では2000億円近く稼いだ。これが失敗したら、20世紀フォックスは危なかったと言われている。
そして、ここでディカプリオは世紀のイケメンとして世界の恋人になったわけだが、たしかに『タイタニック』のレオ様は美しい。
そして、そんなレオ様が、数多のオファーの中から次に選んだのが、『ザ・ビーチ』である。
『ザ・ビーチ』は私的重要ディカプリオ映画5本の指に入る作品である。監督はダニー・ボイル。私は15歳くらいの時に映画館で観たが、非常に面白かった。当時は、あんまり映画に詳しくなかった。
そんな見る目のない私ですら面白いな、この映画、なんか他の映画とは違うなと思ったのだから、やはり『ザ・ビーチ』はとてもいい映画なのである。

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そして、レオ第3期は、スコセッシと組みだした頃である(さっきから勝手に第何期と言っているが、あまり気にしないで欲しい)。
マーティン・スコセッシとは、『ギャング・オブ・ニューヨーク』、『アビエイター』、『ディパーテッド』、『シャッターアイランド』、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』と5本組んでいる。私的には、ここは『アビエイター』で一度レオ第3期が終わり、そして『シャッターアイランド』の頃までがレオ第4期、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』から現在までがレオ第5期だと思っている。
レオ第3期の頃のディカプリオは藻掻いているように思えた……。俺はいい作品に出たいんだ。そして、アカデミー主演男優賞を取りたいんだ……、そんな焦燥が演技にすら浮んでいて暑苦しい。
レオ第5期、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』や『ジャンゴ/繋がれざるもの』、『華麗なるギャツビー』、『レヴェナント/蘇りしもの』など、
ここらへんはもはや、演技というよりも既にただのディカプリオであり、ディカプリオの思いの丈を観客が浴びる、ディカプリオのディナーショーである。
その、遂に、次は最高のショーの舞台として、糞教祖を演じるわけである。とんでもない糞野郎の役であるが、冷静に考えると、ディカプリオは常にクソ野郎を演じてきたので、今回も太鼓判のクソ野郎だろう。

そして、私が思う重要なディカプリオ5作品はこちら

1997年『タイタニック』

2000年『ザ・ビーチ』

2010年『インセプション』

2013年『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

2016年『レヴェナント/蘇りしもの』

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