見出し画像

原田芳雄に抱かれたい

『ワンピース』の緑牛が原田芳雄だそうだ。

原田芳雄といえば、なんと言っても『竜馬暗殺』、または『祭りの準備』、そして『ツィゴイネルワイゼン』だろうか。

画像1


特に、映画としては『祭りの準備』が一番好きである。



これは、高知の田舎に住む青年が脚本家を目指して、上京を夢見て、悶々とする映画である。
これは本当にいい映画で、まずはスタイリッシュさ皆無の泥臭い田舎そこで繰り広げられる嫌過ぎる人間関係奔放な性事情。それから、原田芳雄のテカテカした汗まみれの身体。
この映画は、今将来の夢に苦悩し、性に煩悶しているすべての若者へ向けた応援歌なのだが、実際に最後、原田芳雄の万歳三唱で終わる。

原田芳雄は黒木和雄監督と本当にたくさんの映画を撮って、それに石橋蓮司が加わることが多い。『竜馬暗殺』、『浪人街』、『原子力戦争-LOST-LOVE』、『スリ』、『美しい島キリシマ』と、まさにデ・ニーロ&スコセッシ、ジョニデ&バートン、デ・ニーロ&ディカプリオ、である(あ、スコセッシ2回登場)。

原田芳雄は低予算映画にもたくさん出ている。ATG映画をはじめ、阪本順治監督のデビュー作『どついたるねん』においても、重要な役割を演じた。
『どついたるねん』は原田芳雄の『Don't Worry』がエンディング曲で使われているが、しっとりした音色のこの『Don't Worry』は郷愁を誘われて、たまらなく良い(然し、この音源は発売されていないのである……)。

原田芳雄は1人で画面を引っ張る力を持っている。無論、菅原文太、田中邦衛、松田優作、勝新太郎の大将たちは皆素晴らしいが、私はその中でも一等、原田芳雄をアニキと慕う者である。
まずは半裸、そして、身体テカテカ。これはアニキとして、一番重要な要素である。そして、髭が似合うこと。何よりも、革命家の香りがする。そして、笑うとかわいい。そういうアニキ成分の塊の原田芳雄、まずは『祭りの準備』を見てほしい。原田芳雄の全てが詰まっている。(のか?)




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?