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文学と古書

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#作家

映画『狂った一頁』と小説『たんぽぽ』

川端康成脚本の映画に『狂った一頁』というものがある。 これは1926年の映画なので、大体1世…

雪雪
1年前
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書店の文学コーナー、エンカウント率低すぎ問題

私は本屋さんを愛している。本屋さんか映画館さんが落ち着くのである。 本屋に行くと、まずは…

雪雪
1年前
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小説における魔術、或いは奇術

戦争から、きらめきと魔術的な美がついに奪い盗られてしまった。 とは、映像の世紀のナレーシ…

雪雪
1年前
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私は私でしかないのだから

世の中には優れた傑物がたくさんいる。 文章でもそうだ。なので、人は文章の巧い人を崇めて、…

雪雪
1年前
36

noteで検索した作家の記事数でわかること

noteの作家の名前で記事数を検索したら、どういうアルゴリズムになっているのかさっぱりなのだ…

雪雪
1年前
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椿實。 三島由紀夫の認めた天才

椿實という作家がいる。 ほぼ、無名に等しいだろう。27歳で筆を折った小説家で、時折エッセイ…

雪雪
1年前
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エピゴーネンという鳥籠

エピゴーネン、という言葉がある。 単純に、亜流、模倣者、パクリ、金魚のフン、みたいなものであり、自分の尊敬している藝術家の作品を模倣しているが、二番煎じ三番煎じにしか過ぎぬもののことだ。 汎ゆる藝術は模倣から始まる。 真似っ子から始まり、そこに造り手の思想や問題、生い立ちや環境や理想に現実が混ざり合い、オリジナリティが産まれる。 完全にオリジナルなものはこの世には存在しない。全ての藝術は影響しあっている。 時々、文壇界隈でもパクリ騒ぎが起きる。 一番忌むべきなのはやはりパ