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辻井伸行さんという天使について考えるアホ


盲目のピアニストがショパンを弾く

という文字列のキャラ立ちがすごい。シルエットだけでわかる悟空みたい


辻井伸行さんという方について、一般的な意見は『目が見えないのにピアニストだなんてすごい』だと思う

クラシックも知らず、ピアノは小学生の頃少なくとも1年以上習ったはずなのに楽譜は引くほど読めんしねこふんじゃったすら弾けない私(ピアノ教室で気絶してたの?)も、はじめはそう思った。

図らずも”盲目”であることが、下世話に人の興味をひく。

それで、なんとなくショパンの曲が好きな私がユーチューブで「幻想即興曲とかいうバリアゲ曲でも聞いたろ♪」となったとき、せっかくだからと知ってるピアニストの辻井さんの演奏を聞くことになったのである。


勿論その演奏は凄まじい。

見えないのになんで???おめえすっげえなあ(悟空)となる

単純な私はそんなカッコイイ天才としか言えない辻井さんにはまってyoutubeを漁った。どの演奏、どんな曲でもやはり盲目ということを前提に見てしまう。

ところがしばらく見ていくうちに「盲目であることが彼を見る上で重要な要素ではないのでは?」と唐突に思った


辻井さんが17歳の時、ショパンコンクールに出場した映像を見た。

審査員は彼が盲目である点は審査に影響しないと言った。

そうだ。付き添われて鍵盤の前に座ってしまえば、もう他のピアニストと何も差異はないのだ。その先は、表現力の勝負の世界になる。

当たり前すぎることだけど、ピアノどころが音楽の世界なんて全く知らない私という外野は、そう気づいてやっと、辻井さんを一人のプロのピアニストとして見るに至ったのだ。

そして彼が今、世界的なピアニストとして活躍しているのは、目が見えないことによる障害と好奇の目を押しのけた、彼の実力そのものによるということ、彼がその手で掴み取ったものに他ならないという事実に2度目の感動の波が押し寄せたのだった。

そんな事うんこでも分かるが?と言われたらそれまでなんですけど……うんこなんでわからんかった。


本当にすごい。

私は素人なんで音がどうとか知りませんけど、よく彼の奏でる音は純粋だと評価される。らしい。

辻井さんは、先ほどの17歳のときのインタビューで「僕は20代とかの方に比べてまだ経験が足りないので、ショパンをうまく表現できるかわからない」と言っていた。

表現力は、そりゃあピアノ以外の場でいろんな経験や感情を学べばより深くなるのかもしれない。

だけどむしろ私は、辻井さんの鍵盤以外知らない世界、というものが一番綺麗なんじゃないかとも思った。

血のにじむような努力、苦労、苦悩。
もちろん誰にだって辻井さんにだって(たぶん私より)あるだろうけど、そういう苦しいピアノより、単純にピアノが好き!上手に弾きたい!それだけが伝わる音が、彼の魅力なんじゃないかと思う。知らんけど。



辻井さんというピアノの天使に対してあれこれ考えすぎたので、とりあえず「好きな食べ物なんですか?」だけ聞きたい。




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