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基礎学習(ことば・かず)のいろんな学びのカタチ。どれが良いと言えるんだろう?


最近、興味があるのはいろんな基礎学習(ことば・かず)の学習形態。


いろんな学習形態があって良いと思うんだけど、どんな学習がより良いと言えるのか?どうやって選べば良いのか?ということについて気になっていた。
その中で、デューイについての学びを深めていくうちに少しずつ言葉になってきたのでこの辺で一旦整理を。


基礎学習の学習形態


①一斉授業

同じ内容のことを、同じやり方で同じペースで学ぶ。
系統だった教科書などの流れの通りに進めていく。

②自己調整学習(自由進度学習・けテぶれ・『学び合い』、ブロックアワーなど)

自分でやり方やペース、学び方を調整して学ぶ。
用意された教材群を順に自分のペースで進めていく。(自由進度学習)
もう少し自由度が高く、自分が何が学びたいか?というところから、自分で学ぶ内容を決めていくものもある。
系統だった流れのまま進むものもあるし、系統を無視してその人の興味関心で進むものもある。

③プロジェクトの中で学ぶ(きのくに子どもの村学園、伊那小のイメージ)

料理で材料の計算をしたり、木工で設計するときに長さの計算をする、料理をつくる上で出てくる漢字や言葉の意味を調べたりするなどプロジェクトの中で学ぶ。

教科書や教材群の流れの通り進めるのではなく、子どもたちのプロジェクトや生活を観て、その都度今広がったり、深まる学びを考えて提案する。
学習指導要領を使うという発想が必要。(一条校の場合、チェックシートなどを使いながら、長い目で指導要領の内容を抑えていく)


※イエナプランのブロックアワーは②③の組み合わせのイメージ。

子どもにとって自然なものはプロジェクト


自分の中では、プロジェクトの中で学べたら子どもにとっては、リアル感があるし、遊ぶように学べるだろうから、できればプロジェクトでやりたいなぁと思う。


きのくに子どもの村の堀さんは小学校は7割プロジェクトでいけるんじゃないかと言っていた。子どもの村のスタッフの人で「7割はきついから5割くらいじゃないか」と言っている人もいた。


きのくにや伊那小のような基礎学習の形について、自分はもっと知らないと明確には言えないけど、スタッフの専門性の高さが求められたり、人によっては、もっと自分のペースでやりたい場合だったりもあるだろうし、自分で学ぶ力をつけるという意味では、自己調整学習もとても魅力的。


また、プロジェクト中心でみると以下のようなまとめ方もできるかも。

基礎学習の学習形態〜プロジェクトを中心とする場合〜

⑴プロジェクトの中で学ぶ
今やってるプロジェクトの中で学ぶ。
⑵プロジェクト派生で学ぶ
今やってるプロジェクトから派生させられること・生活経験から学べそうなことを題材にして学ぶ。
⑶プロジェクトとは別で学ぶ
今やってるプロジェクトでもないし、生活経験に近くもないけど、大人が面白いと思ってることを題材にする。

大事なことは「子どもが経験から学べるようになっているか?」



結局は、学校やそこにいる人の理念にはなるのだけど、大事なことは「子どもが経験から学べるようになっているか?」ということだと思う。


人は経験からしか学べない。今までの経験を礎に、今目の前のことを見ていて、今までの経験を総動員して未来をつくっていく。


デューイは経験とは何か?ということについて2つの原理を言っている。

①連続性の原理

経験は過去から現在、未来へと繋がっているものだということ。
計画段階では、過去の経験から導き出せそうなもの体験を選ぶ。
事後段階では、「あのときの学習が、、、」と思い出している感じだとその人の経験になっているという風にみれる。

②相互作用の原理

本人が外に働きかける(やってみる)ことなしに経験になることは難しい。
また、ただやってみて終わりでは、体験しただけ。そうではなくて、その人の思いや考えという内面が出てくるようなものだと体験が経験に変わる。


この2つは当たり前っちゃあ当たり前なんだけど、丁寧に振り返る価値のある原理だと思う。


この原理から言うと、一斉授業であっても、ただ聞いているだけに見えるけど頭はすごくアクティブに参加しているってことはあるだろうし、その人が後からその一斉授業で経験したことから語っていたりすればそれはその人の経験になったということだと思う。

まとめ


大事なのは、どんな学習形態であれ、やった後に子どもと振り返りをするということであり、その時に子どもたちにどんなことが経験として残ったのかをみるということでしかないんだろうなぁと思う。


ただ、この3つの学習形態が学校で体験できるということは大事だなぁと思っていて、一斉授業だけだと連続性の部分が難しくなったり、自己調整学習だけだと、共同で体験する豊かさが薄れていってしまったり、プロジェクトの中の学びだけだとスタッフが大変になると思う。


今のところの自分の見解は、この3つの学習形態があることと、その時々の子どもたちに合わせて見直すということだと思う。

ここまで書いて、これって結局苫野さんの言う「学びの個別化・協同化・プロジェクト化の融合」
じゃんと思った。

実際、自分が素敵だなぁと思える実践はこの原理を抑えているように感じる。

個人的には、教科書の通り進めたり、用意した教材群の流れに沿って進めるやり方ではなくて、学習指導要領を子ども中心に使う発想で、きのくにや伊那小的なプロジェクトで学ぶ基礎学習や、自己調整学習についてもっと実践してみたいなぁ〜と思っています。

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