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【イベントレポート】Build.Lunch Session Vol.1&Vol.2


Buildサービス推進チームでは、昨年末より Build Lunch Session「Deconstruct & reconstruct "DX"」を開催しております。

"Build Lunch Session"とは
DXの概念論や理想論ではなく、現実的に課題を解決するためのノウハウ、メソッドや国内事例に注目し、国内リーディング企業とともにDXの実現に欠かせないポイントについて対話するランチトークセッションです。

記念すべき第一回&第二回は、デザイン会社として初めての株式上場を果たしたデザインカンパニー、Goodpatch社と共同開催いたしました。本編では、第一回のイベント内容の要約をメインにお届けいたします。

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Vol.1 『不確実なDXを解き明かす鍵「デザインの力」』

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第一部:不確実なDX.成功事例とメソッドから現実的な進め方を探る 【Buildサービス推進チーム長:神原】

第一部では、日本のDX市場の状況と、Buildサービス推進チームの取組みについて、チーム長の神原が語りました。

これまでのIT分野のプロジェクトは、経営戦略コンサルティング会社が企業の戦略を考え、ウォーターフォール型で進むことが基本でした。しかし、これからの不確実な時代の中で、企業の競争力や売上の向上に必要なことは、市場の変化に対応しながら早く柔軟に、新しいプロダクトやサービスを提供することです。そのために、私たちはデザイン思考やアジャイル開発で進めることが重要だと考えています。

しかし、大企業や一般企業が自社だけでDXに取り組むと、組織の壁やカルチャーの壁にぶつかってしまうことが多くあります。私たちは大手企業向けに非常に成功している北米の企業、Slalom進め方をお手本とし、「build service」事業で支援させて頂くこととしました。クライアント企業のプロダクト・サービスのデザイン&開発を支援し、ビジネス変革を持続させる仕組みをアジャイル的に共創するサービスです。(※プレスリリースはコチラをご覧ください)

私たちがお客様に求められる本質的なことは、既存コストの削減や従来業務の効率化だけではなく、ビジネスの優勢を向上させるための新しい事業やサービスといった非連続的な価値創造を一緒に作ることができ、一緒に未来を作ることができるパートナーだと考えています。

新たなことに対して、私たちは伴走する形で日々進化しながら支援させていただきます。

第二部:デジタルトランスフォメーションを解き明かす鍵 = デザインの力【Goodpatch UXデザイナー:西村氏】

続いて、デジタルプロダクトを中心とした様々な新規事業やリニューアルを手掛けた経験を元に、DXの取り組みに対するデザインの効果的な活用法について西村氏が語りました。

デザインと聞けば、アプリ画面などのビジュアルデザインをイメージしやすいです。しかし、表面的な見た目のデザインだけではなく、要件定義や情報設計といった設計、そしてユーザーとの関係性を考える戦略もデザインが扱う対象であり、未知の領域が大きいDXの取り組みの中でも特に事業変革へのデザインがもたらす効用に、かなりの期待値が集まっています。

DXの取り組みに対するデザインが果たす役割は大きく3つあります。
1つ目がプロトタイピングを通じて、抽象的なテーマや価値を具現化することです。例えば自動化ロボットのテーマは、プロジェクトの早い段階でプロトタイプを作り、ユーザーにデモンストレーションを実施することで、真の課題発見につながります。

2つ目が顧客体験の向上です。一般的に製品の配送は物流業者に委託した方が効率的ですが、米国フィットネス業界で急成長中のPeloton社は自社でトラックを保有し物流機能を内製化しています。これは、顧客体験の射程距離を長く捉えているからこそ、リビングに運び込みセットアップをすることもサービスであると考えることができた事例です。

3つ目は、既存の価値観などを疑い、新たな物事の見方を再発見することです。価値を再解釈するためには、ブレインストーミングやアイデア発想のフレームワークなどを活用し、新しいユーザーの行動変容や価値観を認知することが大切で、昨今のデザイン系のプロジェクトでこのような期待や役割も多くなってきたと感じています。

我々のミッションはデザインの力を証明することです。DXという未知の領域に対してもデザインの力で挑戦します。新たなアップデートや変革といった大きなうねりが起きている現在において、是非一緒にチャレンジしてワクワクする事業をやっていきたいと思っています。

第三部:パネルディスカッション ~ プロダクト開発の現場をアップデートする ~

パネルディスカッションは、DX、デザインの第一線で様々な案件に携わっている4名で進められました。

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モデレータ/Buildサービス推進チーム  有馬 正人 
パネラー/株式会社グッドパッチ UXデザイナー 西村 洋 氏
パネラー/Buildサービス推進チーム 東海 連
パネラー/Buildサービス推進チーム 小岩井 裕   ※写真の左から順に

最後に、DX、デザインの第一線で様々な案件に携わっているメンバーでパネルディスカッションを行いました。
1つ目のテーマは「DXにおけるデザインの役割」について、エンジニア目線として小岩井氏が、デザイナー目線で東海氏と西村氏が語りました。

小岩井氏は、プロジェクトを検討フェーズと開発フェーズで分けた上で表面的なデザインだけでなく「検討フェーズでは、分析や市場調査、デザイン戦略を考える役割を期待」し、「開発フェーズにおいても、アジャイルスプリントの中で常にデザインの提案を行い続け、その提案に対して責任を持つ役割を果たしてくれる」と期待を滲ませていました。

デザイナー目線で言えば、DXの文脈で必要な役割はプロジェクトを前に進めるために必要なタイミング毎に行うべきアクションを可視化することであるといいます。「必要なのは探索的なデザインアプローチであり、具現化といったアプローチがあることで、プロジェクトが進みやすくなることは常々感じている」と東海氏は語りました。

西村氏流に言い換えれば、「あえて一言で表すと新たな問いを再定義する役割だと思います。少しだけ踏み込んで、ユーザー目線で”言いにくいけど、本当はやりたい”という意見を代弁するような役割です。」

プロトタイプは機能的な役割だけでなく、モチベーションをあげ、火をともし、議論を前に進める役割もあるとしつつ、最後に有馬が「DXを推進するためには、事業会社の歴史や組織のしがらみを乗り越えなければならない。そういった際にデザイナーが活躍できる機会がある」と締め括りました。

2つ目のテーマは「デザイン思考は一般のサラリーマンが後からでも身に着けることができるのか?」という視聴者からの質問に対し、デザイナーである西村氏と東海氏が答えました。

西村氏はUXリサーチャーからキャリアをスタートし、HCD(人間中心設計)の分野からUXの領域に携わった経験を踏まえ、「後天的に身につけることができる」と述べました。曰く「デッサンという表層をイメージすると美大での取得が必要だが、「価値の循環をユーザ基点で設計する役割」などもデザインと認めれば、後天的に学習したサラリーマンの人でも身に着けられる」ということです。

東海は「私はHCDの専門家としてのキャリアを歩んできましたが、後天的に身に付かないのであれば資格とはなんだという話になります(笑)」と語りました。例えば通勤電車に乗っている時に人々を観察し、今はどんなトレンドがあり、目の前の人はどんな思考なのかを考える、というような「世の中の行動がなぜ起きているのかを考える練習をする」ことが大事だと強調しました。

本イベントの全文レポートはコチラをご覧ください。

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Vol.2 "ディスカバリー" プロダクト開発を前進させる探索プロセス

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第二回のテーマは"ディスカバリー(探索)。不確実性が高い取り組みであるプロダクト開発において、早い段階で効果的な検証を実践することは、プロダクト開発を加速させ成功に導くポイントです。 
  
デザイン・テクノロジー・ビジネスの観点からプロダクトの価値や実現性を検証するためのノウハウやメソッドについて、Buildサービス推進チーム、 Goodpatch両社のエクスペリエンスデザイナー、ソリューションオーナー、エンゲージメントリーダーがパネルディスカッション形式で語りあうインタラクティブなセッションとなりました。

本イベントの全文レポートはコチラをご覧ください。

最後までご覧いただきありがとうございます。今後も Build Lunch Session「Deconstruct & reconstruct "DX"」を不定期で開催いたします。決まりましたらこのnoteでも告知をいたしますので、ご興味のある方は是非ご参加ください!

※現在、Buildサービス推進チームでは、下記ポジションを募集中です。ご興味のある方は、ぜひこちらもご覧ください。
ソフトウェア開発エンジニア
ソリューションオーナー
アーキテクト
クオリティエンジニア


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