【デザインセミナー】クラウドソーシングについてのハナシ
就労継続支援ビルドでは、定期的にデザインセミナーを開催しており、先日第3回が行われました。
テーマは【クラウドソーシングって何?】
在宅ワークや独立起業を目指す方が多いこの業種、知っておいて損はないかな?というところでのテーマ選択でした。
参加者に、「クラウドソーシングって知ってる?」と尋ねたところ、ご存じない方が大多数。
まずは概要の説明から始まりました。
クラウドソーシングとは?
ざっくり言うと、インターネットを通じて社外の不特定多数から募集して委託すること。
業務委託(外注)との違いなども説明しました。
実例として、
無印良品の商品開発サイト
LEGOのアイデア募集
Panasonicのデジカメのデザイン案公募
などをご紹介。
商品アイデアのコンペなんかもクラウドソーシングに入るのですね。
クラウドソーシングで動いている仕事
多岐に渡っていますが、中でもビルドの利用者さん的にはチラシ・パンフレット、ロゴデザイン、バナー作成、イラスト制作なんかが親和性高そうです。
主なクラウドソーシングのサイト
超有名どころは写真で言うと上の2か所ですね。
コンペ形式が多いので無駄も多いのですが…。
代表はフリーランス時代に登録していた某サイト経由で、海外のクライアントから直接依頼が来てお仕事していたことがあります。
英語のやりとりさえクリアできれば、作業する場所・環境を問わないのがクラウドソーシングのいいところ。
クラウドソーシングのメリット
【発注者】
お金:低コスト
時間:個人なので直接スケジュール調整しやすい
品質:多様な業務の専門家に頼めるので自前で用意するよりも高クオリティ
【受注側】
仕事を選べる
時間が自由
営業しなくていい
場所を選ばない
ただし、生計を立てるのは難しいので副業として考えておいたほうがベター
ビルドでは…...
正直なところ、コンペ形式が多い大手サイトでは、案しても採用されない…ということが多発するので途中で心が折れてしまうことがありますね。
でも、そこにある「実際のお仕事」に対して、クライアントの要望をくみ取りつつゼロから制作する経験はとても大切です。
クライアントの好みもあるので採用されるかどうかはなんとも言えませんが、実績を作ることができるので就職を目指している方にとっては重要なのです。
また、ボツになっても制作物は残るので、ポートフォリオに入れることができるという点も魅力的だと思います。
コミュニケーションが苦手でもサポートします
ちょっと見てみたことがあるんですけど何がなにやらわかんなくてすぐ閉じました。
ときどき、聞く声です。
クラウドソーシングサイト、当然ですがクライアントからのオーダーは文字情報がメインです。ある程度整理されているとはいえ相手も素人ですから、何を言っているかよくわからないこともありますし、意図を汲み取る必要が生じます。
発達障害等でコミュニケーションが苦手だったり、意図を汲み取ることが苦手な方にとっては難しいポイントですよね。
ビルドでは、スタッフ(プロのデザイナーやイラストレーター)が案件を読み解き、どのようなアプローチで構成するかを一緒に考え助言をします。
回数をこなすことでコツをつかんでいくこともできますよね。
就労移行でフリーランスを目指すのは難しい
一般的に、就労移行支援で「一般就労」と認められるには雇用契約を交わしていることが条件となるため、起業やフリーランスが一般就労と認められません。それどころか、業務委託契約も認められなかったのでとても悲しい(経験談)。
現在の制度では、就労移行支援では年間に定員の30%くらいの方が半年間一般就労(定着)してくれないと成立しないシステムです。
なので、できるだけ移行支援としては雇用契約を交わすことが望ましいと考えている……と思います。※個人の感想です
制度上、移行からフリーランスを目指すことが難しい環境ですし、そもそもいきなりフリーランスで身を立てることは健常者でも難しいのですよね。
B型事業所では一般就労(定着)者数と利用期間の縛りが無いので、もうちょっとゆるく考えてもいいかなと思っていて、ビルドに通いながらランサーズなど使って少しずつフリーランスで生きていく道筋をつけていくという使い方もできると思います。
ビルド、もりもり案件動いているので繁忙期は外注さんとして依頼する可能性もあります。
うまく使っていこう
一長一短あるのはクラウドソーシングだけではないのですが、使いようだと思います。
自分ひとりで判断するのは難しいけれど、サポートを受けながら少しずつ巣立っていけるよう応援しています。
いただいたサポートは利用者さんの工賃に!素敵なヘッダーイラストを描いてくださった皆さんに還元しますね。