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ガソリンが底ついたら給油に行けないハナシ

こんにちは。就労継続支援ビルドの秋田です。

今日のヘッダー画像は、アラトさん(仮名)に描いていただきました。
絵を描きたい!とか絵の仕事をしたい!という人たちの中で、背景を描こうと思ってくれる人材は貴重です。

ビルが立ち並んだ絵
パースの勉強中です

さてさて
疲れる前に休もう、と言っても休むのが苦手な人が多いビルド。
気付くとエネルギーが底つきて身動きが取れなくなっていることがしばしばあります。
どういうタイミングで休憩をとりますか?と質問すると
「疲れを感じたら」という回答であることが多いです。

でも、脳のクセで過集中しやすいタイプは、疲れていることに気づきづらいです。
小さな子供をイメージしていただくとわかりやすいのですが


ギリギリまで遊んで突然スイッチが切れたように寝落ち。

よくありますよね。
自分の持っているエネルギー量をうまく把握しきれていなくて「やりたい気持ち」が先行していると、自分が疲れているかどうかを確認することを忘れてしまうのです。

仕事が終わったあと、帰宅後、休日にどっと疲れて動けなくなってしまうパターンが生まれます。

疲れ度合いによりますが、朝起きても疲れが抜けていなかったり、休み明けも疲労で起き上がれない状態であれば黄色~赤信号です。休み方を工夫しましょう。

ビルドで、最初に利用者さんにオススメするのは時間を決めた休憩です。
ビルドは作業時間中に休憩時間を設定していないので、ご自身のタイミングで時間を決めていただくのですが、一番多いのは1時間に1回の休憩です。
10:00に朝礼をして作業開始後、10:50~11:00にタイマーを設定しておくと、ちょうどいい感じで1時間ごとに休憩を取れますね。
定番のポモドーロテクニックだと、25分に1回の休憩ですが、中断が多すぎるとそれはそれで効率が下がる人もいると思います。

休憩を取る間にすることは人それぞれで、トイレに立つ、水分補給をする、おやつを食べる、タバコを吸いに行く、散歩をする、ストレッチをする、ゲームをする、ネットサーフィンetc…いろいろあります。
席に座ったままだと気持ちの切り替えができず、休憩を上手く取れなくて結局作業を続けてしまう方も多いので、なるべく席を外す・パソコンから目を離す方法をお勧めしています。

リモートワークが当たり前になってきた昨今では、エコノミークラス症候群にも注意が必要と言われています。
予防のため、定期的に足を動かす運動をしてみるといいですね。


疲れには肉体の疲れと脳の疲れがあって、肉体の疲れは比較的わかりやすいと思います。
運動していたら手足がだるくなったりどこか痛くなったり。同様に、重すぎるウェイトや高低差のありすぎる段差、ペースや距離が合っていないランニング、キツすぎる柔軟など、負荷が強すぎる運動は自分には無理だとわかりやすいです。
ずっとパソコンに向かっていたら肩や腕が痛い、ずっと座っているので腰が痛いなど。
なんとなく自分で「このくらいの時間と頻度でやれば大丈夫」を掴みやすいですよね。

一方で脳の疲れはどうでしょうか?
考えすぎて集中しづらくなってきた、思考がまとまらなくなってきた、脳に糖分が欲しい……というときは思い切って手を止めて別のことをしようと気づけるタイミングかもしれません。

同じ脳でも、メンタルに影響する部分はどうでしょう?
ストレスを感じている、ストレスになっていること自体に気づきづらく、いつの間にかエネルギーがカラになっていることはありませんか?

ゲームで言えばHPやMPのようにメーターがついて可視化できればわかりやすいのですが、人間にはそのような機能が無くて不便です。
ゲームならHPが0になると終了してしまいます。人間も、あまりにエネルギーが枯渇してしまうと回復するのが本当に大変ですね。
なので、ギリギリまで頑張っていきなり停止する前に、ちょっとずつエネルギーを補充しておく必要があるのです。

休暇を取る、おいしいものを食べる、カラオケに行く、たくさん寝る、人と話す、自然に触れる、動物と触れ合う、アロマを焚く、ヨガやマッサージをする、身体を動かすetc…自分に合った方法でエネルギーをチャージしてください。

ちなみに、メンタル不調が明確……ベッドから起き上がれない、家から出るのが怖い、身の回りのことがなにもできないというような状態……になってからメンタルクリニックに初診しようとするとかなり大変です。多くの病院は予約制で初診は数か月待ちということもしばしばありますし、新規予約受付日を設定してあってその日に連絡がつかないor予約枠が終了したらまた来月というところもあります。
気持ちが落ちているとき、元気じゃないときにそんなことできませんよね。
もっともっと前の段階で動いておかないと詰みます。

例えて言うならそれはガス欠の自動車と同じで
ガソリンが全く無くなった状態で徒歩圏内にガソリンスタンドが無かったら、もうどうにもできないのです。ロードサービスを呼ぼうにもスマホは電池切れ……なんてことになったら……と考えると想像つきやすいでしょうか?

いつものガソリンスタンド(かかりつけ医)が決まっていて、定期的に給油(受診や服薬)ができていれば、いきなりガス欠になることもそうそう無いでしょうね。

ちなみに歯医者も、かかりつけに定期受診していれば早めに治療ができますので、メンタルクリニックも歯医者みたいなものだと思っておくといいと思います。

自分に合った医者を探すは意外と大変なことなので、動けるうちに行動するのが一番です。

なお、どのタイミングが受診しどきなのか?というと、敬愛するバク@精神科医さん によると
今までなら難なくできていたことに時間がかかる・しんどさを感じたときだそうです。


自分の普段の状態を把握しておき、いつもと違うことに気づけるだけの余裕を持っていたいですよね。

日ごろから、WRAP的なものを意識しておくと良いと思います。

ではでは

いただいたサポートは利用者さんの工賃に!素敵なヘッダーイラストを描いてくださった皆さんに還元しますね。